2025年12月28日日曜日

官邸幹部の核保有発言について

 日本経済新聞の12月18日付のネットニュースで、次のような記事が出ています 。


『高市政権で安全保障政策を担当する官邸筋は18日、「私は核を持つべきだと思っている」と官邸で記者団に述べ、日本の核兵器保有が必要だとの認識を示した。発言はオフレコを前提にした記者団の非公式取材を受けた際に出た。同時に、現実的ではないとの見方にも言及した。』


もともとは、朝日新聞の記者が、オフレコ発言であったにもかかわらず、それをニュースとして取り上げたことから出てきた話です。


ネット上でも、この発言に関してはさまざまな意見が紹介されています。大半は「核保有は日本の外交的孤立を招くだけでなく、かえって日本の安全保障環境を劇的に悪化させる」というような批判的な意見です。


これに対して、この発言を擁護する意見もあるのですが、大半のマスメディアでは紹介されていません。


X(旧Twitter)では、以下のような意見が散見されます。


「現在600発所有し、2030年には1000発になろうとしている中国が、何抜かしとんだ!」 


「核保有発言だけで恐ろしいのでしたら、核を600発以上持ち5年後に1000発になる中国をなぜ烈火の如く非難しないのでしょう。」


「やっぱ馬鹿だよね共同通信。何故、高市総理が『核保有発言』の発信者を更迭しないのか?簡単だよ。『その通りだ!』と思う国民が大多数で『問題だぁ!』と言ってるのは左派マスコミだけだからだよ」


私は、この政府高官はあえてこうした批判が出ることを承知で発言したのではないかと思います。そして、それに引っかかったのが朝日新聞だったのではないでしょうか。


高市政権になってからだけでなく、ここ数年、特にウクライナ戦争が勃発して以降、日本をどう守るかという議論は様変わりしてきたように思います。


ウクライナ戦争を見ると、「自分の力で守らない限り、他国は守ってくれない」という考えが浸透してきたように感じます。実際に、ウクライナに兵器を供給してはくれますが、兵を出してはくれません。また、供給される兵器も、必ずしも最新鋭のものばかりではありません。


ウクライナは旧ソ連が崩壊した際、数多くの核兵器を保持していましたが、それらをすべてロシアに返還しました。もしウクライナがその一部でも保持し続けていれば、ロシアも侵攻は難しかったのではないか、という意見があります。反撃として核兵器を使用されるリスクは、侵攻側にとって極めて大きな脅威だからです。


こうしたウクライナの状況に照らして今の日本を考えると、本格的に日本が攻撃された際、米国は果たして「核の傘」で守ってくれるのだろうか、という疑問が出てくるのも不思議ではありません。


例えば、もし某国が日本に対して核兵器を使用した場合、米国はその報復として某国に核を打ち込んでくれるでしょうか? おそらく、そうはしないでしょう。もし実行すれば、米国は某国と本格的な核戦争に発展してしまいます。米国がそこまでの危険を冒すとは考えにくく、むしろ現在ウクライナ戦争に対応しているトランプ大統領のように、大統領が両国に停戦を説得し始めるのではないでしょうか。しかし、たとえ停戦になったとしても、核を打ち込まれた日本が元の姿に戻ることはできません。百万単位の命が失われてしまうのです。


政府高官の発言をきっかけに、核兵器保持に関する議論が公の場に引き出されました。


日本は核を持つべきか、持たざるべきか。「唯一の戦争被爆国だからこそ、核兵器を持ってはいけない」という意見と、「被爆国だからこそ、再び標的になるリスクを避けるために核を持つべきだ」という意見。これからさまざまな場面で、これら二つの考えが交錯していくことになるでしょう 。



2025年12月27日土曜日

2025年12月28日(日)付毎日新聞の辛口数独の解き方

 12月28日(日)付の毎日新聞に掲載されている辛口数独の解き方を説明します。唐辛子のマークが5つついており、たいへん難しい問題という表示になっています。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められない。少し工夫してみる必要があります。


下の図を見てください。左側中段の9つの箱に注目します。この図で赤い直線で示した箱には「1」と「4」がその直線上にあります。従って、赤い丸印で示した2つの箱のいずれかに、「1」もしくは「4」が入り、他の数は入りません。



これを利用すると、左側中段の9つの箱の一つに「6」が入ることがわかります。


それ以降も、難しいところもあると思いますが、じっくり考えれば解くことができると思います。頑張ってみて下さい。



2025年12月26日金曜日

2025年12月26日(金)付毎日新聞夕刊の上級数独の解き方

 12月26日(金)付の毎日新聞夕刊に掲載されている上級数独の解き方を説明します。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



たった1つの箱だけに「5」を入れられるだけで、これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫してみる必要があります。


下の図を見てください。右側上段の9つの箱に注目します。この図で赤い直線で示した箱には「2」と「5」がその直線上にあります。従って、赤い丸で示した2つの箱のいずれかに、「2」もしくは「5」が入り、他の数は入りません。

次に、青い直線で示した箱には「3」と「9」がその直線上にあります。従って、青い丸で示した2つの箱のいずれかに、「3」もしくは「9」が入り、他の数は入りません。



これを利用すると、右側上段の9つの箱の一つに「8」が入ることがわかります。また、右側上段の9つの箱で残った2つの箱のいずれかに、「1」もしくは「4」が入ることがわかります。


この結果を使って、しばらく数字を埋めていくと以下のようなものになります。



ここでも単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫が必要です。


下の図を見てください。右から3行目のの9つの箱に注目します。この図の緑の矢印で示した箱には「4」が入りません。また、丸印で示した箱には、「1」もしくは「4」が入るので、右側上段の残りの箱には「4」が入りません。



これを利用すると、右から3行目の9つの箱の一つに「4」が入ることがわかります。


この結果を使って、しばらく数字を埋めていくと以下のようなものになります。



ここでも単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫が必要です。


下の図を見てください。上から4行目の9つの箱に注目します。赤い矢印で示した3つの線上に「2」があるので、赤い丸印の箱に「2」が入ることがわかります。



それ以降も、難しいところもあると思いますが、じっくり考えれば解くことができると思います。頑張ってみて下さい。



2025年12月25日木曜日

今年の漢字、そして今年の言葉

日本では、今年の漢字として「熊」が選ばれました。わずかの差で、「米」があります。

世界では、日本だけでなく、漢字を使用している国があります。その国でも、今年の漢字というのを決めているところが多いようです。どうやら日本で始まったこの試みが、現在は他の国々へも広がっているようです。

それで、各国の今年の漢字を調べてみました。お得意のGeminiを使って、Deep Researchで報告書を作成してもらいました。詳しい報告書が出て来たのですが、その中から、簡単に表にまとめたものがあります。以下のものです。


漢字は日本にないものを使っていることもあるので、正確に表示できていないものもあるのではないかと思っています。
これらの漢字からは、各国が抱える個別の事情を超えた、共通の危機感が漂っています。

結論として報告では、

「2025年の「今年の漢字」たちが描く世界地図は、極めて殺伐としている。そこには、希望や繁栄を謳う言葉はほとんど見当たらない。
日本人は森からの侵入者(熊)に怯え、マレーシアと中国は国境に築かれる壁(税)に直面し、台湾と韓国は終わりのない政争(罷・変動)に立ち尽くし、シンガポールは荒れる海(蕩)で船酔いに苦しみ、中国本土は歯を食いしばって耐えている(靱)。
これらの文字は、2025年が東アジアにとって、成長を前提とした「拡大の時代」から、あらゆる境界線が脅かされ、その維持と防衛に追われる「収縮と緊張の時代」へと完全に移行したことを告げる歴史的な転換点であったことを証明している。」

と分析されています。

その報告の中に、英語圏でも今年の言葉(Words)というのがあるというので、それもGeminiに調べてもらいました。やはり、その中に表にまとめたものがあります。以下のものです。


これらを見てみると、やはり、全体としては、AI関連のものが多いように思います。

結論として報告では、

「フィルターを取り戻すための戦い:
2025年の言葉たちは、人類が「情報の洪水」と「物理的危機」の双方に圧倒されている姿を映し出した。しかし、「Rage bait」や「Slop」という言葉を選び取ったこと自体は、希望の兆しでもある。名前をつけることは、支配するための第一歩だからである。
人々は、自分たちを不快にさせるものの正体を突き止め、それに名前を与え、拒絶し始めている。2025年は、無邪気な技術礼賛の時代が終わり、人間が自身の尊厳と現実感覚を守るために、デジタルとリアルの両面で「フィルター」を再構築し始めた年として、言語史に刻まれるだろう。」

と分析されています。

今回取り上げた漢字やWordsは、AIの時代の本格的な登場を示すとともに、世界の正常の不安を如実に示しているように感じます。来年はもう少し明るい話題に関わる漢字や言葉が、その年を象徴するものとして出て来ることに期待したいと思います。また、AIの飛躍的な発展も期待するところです。

それぞれの詳しい報告書は、ここでは提示しませんでした。皆さんも、ご自分の良いと思っておられるAIで、調べてみてはいかがでしょうか?新しい発見があるかも知れません。

2025年12月24日水曜日

H3ロケットの失敗から考える、日本の宇宙開発の現在地

 2025年12月22日午前10時51分30秒。種子島宇宙センターから轟音とともに飛び立ったH3ロケット8号機。第1段エンジンで順調に高度を上げたものの、2段目エンジンの1回目の推進力が弱く、2回目は着火後すぐに停止。推進力を失い、打ち上げは失敗に終わりました。

この失敗は、今後の日本の宇宙開発に大きな影を落とすと考えられています。技術的な課題はいずれ解決されるはずですが、私はそれ以上に**「開発予算の規模」**こそが根本的な問題ではないかと感じています。

主要国の政府宇宙予算(2024年〜2025年推計値)を比較すると、日本の立ち位置が鮮明になります。

国・地域

宇宙予算(単位:億ドル)

アメリカ (NASA/宇宙軍)

約770〜800

中国 (CNSA)

約120〜150

欧州 (ESA/各国計)

約120〜130

日本 (JAXA/内閣府等)

約40〜50

ロシア (Roscosmos)

約30〜40

インド (ISRO)

約20〜25

低コスト開発で知られるインドよりは多いものの、欧州や中国は日本の2〜3倍、アメリカに至っては15倍以上の予算を投じています。

開発費が限られれば、新技術の検証費用が削られがちになり、優秀な人材の確保も難しくなります。昨今、世界中で安価な民間ロケットが台頭するなか、競争力が低下すれば打ち上げ受注も減ってしまうという悪循環に陥りかねません。

また、日本特有の課題として、軍事転用への懸念から防衛目的の開発が制限されてきた経緯があります。諸外国では軍事技術として開発された成果を民生用へと転用(スピンオフ)し、効率的に技術革新を進めていますが、日本はその恩恵を十分に受けられていません。

日本は限られた予算の中でも、国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給や、月面着陸、小惑星探査などで世界に誇る実績を上げてきました。まさに「工夫の賜物」と言えるでしょう。

しかし、今回のような失敗を糧にし、持続可能な開発を続けるためには、基礎研究や実証試験への投資を今以上に拡大することが必要不可欠ではないでしょうか。


2025年12月19日金曜日

2025年12月19日(金)付毎日新聞夕刊の上級数独の解き方

 12月19日(金)付の毎日新聞夕刊に掲載されている上級数独の解き方を説明します。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫してみる必要があります。


下の図を見てください。右側中段の9つの箱に注目します。この図で赤い直線で示した箱には「2」と「8」がその直線上にあります。従って、赤い丸で示した2つの箱のいずれかに、「2」もしくは「8」が入り、他の数は入りません。

また、左側下段の9つの箱に注目します。青い直線で示した箱には「1」と「6」がその直線上にあります。従って、青い丸で示した2つの箱のいずれかに、「1」もしくは「6」が入り、他の数は入りません。



これを利用すると、右側中段の9つの箱の一つに「7」が入ることがわかります。また、左側上段の9つの箱の一つに「3」が入ることがわかります。


この結果を使って、しばらく数字を埋めていくと以下のようなものになります。



ここでも単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫が必要です。


下の図を見てください。上から4行目のの9つの箱に注目します。この図の緑の矢印で示した箱には「2」が入りません。従って、緑の丸で示した箱には「2」が入ることがわかります。



これを利用すると、左側中断の9つの箱の一つに「8」が入ることがわかります。


この結果を使って、しばらく数字を埋めていくと以下のようなものになります。



ここでも単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫が必要です。


下の図を見てください。右側上段の9つの箱に注目します。2つの緑の線上に「1」があるので、赤い丸印のいずれかに「1」が入ることがわかります。

次に、一番下の行に注目します。赤い矢印で示した箱には「1」が入りません。従って、左側下段の9つの箱に赤い丸印で示した箱には、「1」が入ることがわかります。



それ以降も、難しいところもあると思いますが、じっくり考えれば解くことができると思います。頑張ってみて下さい。




2025年12月17日水曜日

Geminiで人物の白黒写真をカラー化し、衣装を変えてみました

 Geminiを使用して、新しいnano bananaの実力を試してみました。


使用した元の画像は以下のものです。



この画像をまずカラー化してくださいと頼みました。そしてできた画像が以下のものです。 



さらにAmazonなどで上着とズボンの写真を取り出してきて、それをアップロードし、カラー化した写真の人物にそれを着せて、山の中を歩いている写真を作成してもらうように依頼しました。そしてできた画像が以下のものです。



少し、人物の顔のイメージが変わってしまっていると感じますが、衣装もそのとおりですし、背景の山道の風景もよくできています。




官邸幹部の核保有発言について

 日本経済新聞の12月18日付のネットニュースで、次のような記事が出ています 。 『高市政権で安全保障政策を担当する官邸筋は18日、「私は核を持つべきだと思っている」と官邸で記者団に述べ、日本の核兵器保有が必要だとの認識を示した。発言はオフレコを前提にした記者団の非公式取材を受け...