2022年7月29日金曜日

パソコンが立ち上がらなくなった:GPTの破損

 パソコンが全く起動しなくなったという連絡が友人から入った。

以下のような画面が出てくるという。



早速、そのパソコンを我が家に送ってもらった。


まず、確認してみると、電源を入れると上の画面が出てくる。SSDが読めていないようだ。修復画面で、コマンドプロンプトを選択して、ドライブが読めるかどうか確認してみた。どうも、読めていないようだ。ただ、ドライブとしては認識されている。


やむなく、パソコンを開けてドライブを取り出し、外付けHDDとして別のパソコンに繋いでみた。そうすると、内容が読める。どうも完全にドライブが潰れているわけではなく、GPTが破損しているようだ。


まずは、Windowsのインストールメディアを用意して、通常の修復作業をやってみた。全く、うまくいかない。


結局、修復用のコマンドを使用して修復することになった。


この修復作業で参考になったのは以下のサイトだ。

https://freesoft.tvbok.com/tips/efi_installation/uefi_bootrec.html


このサイトは2018年のものだが、今でも十分使える情報を提供してくれている。


今回は以下の手順で回復した。

>>コマンドプロンプトに進み、以下を入力する

>>「bootrec /Rebuildbcd 」

>>「bootrec /fixboot」


これでもうまくいかない場合の説明もあり、Windows 11でもこの説明は有効のようだ。


以前にも、これに類した話を書いた覚えがあるが、このサイトは良い説明がされている。


問題を起こしたSSDは、「Crucial クルーシャル SSD 500GB MX500」で、以前にもトラブった経験がある。今回のケースでは、購入は昨年7月頃で、約1年経過して問題が発生した。この製品は結構売れており、信頼性も高いと思われるが、要注意である。




2022年7月26日火曜日

田中希実選手の3種目挑戦とハッサン選手

 田中希実選手は世界陸上で3種目に挑戦した。800m,1500m,5000mの3種目だ。


世界陸上に参加する資格を得るのも大変だ。それに加えて、3種目も走るのはその披露を考えると大変なことである。


そのため、殆どの選手は自分の得意な1種目に限って参加するようにしている。他種目に参加する選手は珍しい。


実際のレースの結果は以下の通りである。


 7月15日(金)1500m予選 4分05秒30(組7位、全体14位で準決勝へ)

 7月16日(土)1500m準決勝 4分05秒79(組6位、全体15位で決勝進出ならず)

 7月20日(水)5000m予選 15分00秒21(組9位、全体14位で決勝へ)

 7月21日(木)800m予選  2分03秒56(組7位、準決勝出場ならず)

 7月23日(土)5000m決勝 15分19秒35(12位)


得意種目の1500mでは、準決勝で途中トラブルが有り、決勝に出られなかったが、もし、それがなかったら、決勝に進出していたかもしれない。


田中選手のレース前には、3種目の挑戦に批判的な意見がいくつかあったのだが、この世界陸上オレゴン大会の後には、あまり聞いたことはない。彼女のレース結果を見ては批判しにくいのではないだろうか。


こういう選手は珍しいのかなと思っていたら、オランダのシファン・ハッサンがいるのがわかった。


 ハッサン選手は東京五輪で1500m、5000m、1万mに挑戦し,1500mで銅メダル、5000mと1万mでそれぞれ金メダルを獲得した。6レースの走行距離は2万4500m。


ハッサン選手は田中選手が3種目走るというのを知らなかったようだが、そのことを発散に伝えた人がいる。そうするとハッサン選手は大変感激したようた。自分と同じような挑戦をする人がいるということで。


ハッサンは世界陸上オレゴン大会にも参加しており、5000mのレースで走っている。このレースのあと、田中選手はハッサン選手に歩み寄り、挨拶をしている。


その後、ハッサン選手が今大会のナンバーカードとTシャツを田中選手にプレゼントしたようだ。


それぞれの種目に挑戦するだけでなく、複数の種目に挑戦するという気持ちに強いものを感じる。


この話は、以下のところに詳しい。

https://number.bunshun.jp/articles/-/854033




2022年7月23日土曜日

2022年7月24日付毎日新聞の辛口数独の解き方

 7月24日(日)付の毎日新聞に掲載されている辛口数独の解き方を説明する。唐辛子のマークが5つついており、たいへん難しい問題という表示になっている。



問題は上のようなものである。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみる。以下のようになる。



これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められない。少し工夫してみる必要がある。




ここで下の図を見てもらいたい。



上の図で2つの赤の線に注目する。「1」と「5」がその直線上にあるので、赤い四角で示した2つの箱に、「1」もしくは「5」が入り、他の数は入らない。


そこでこの情報を使って、中央の箱の中で「8」が入る箱を見つけることができる。



これ以降は、他の個所で「8」の入る箱が特定できる。その後も、難しいところもあると思うが、じっくり考えれば解くことができるはずである。



2022年7月18日月曜日

日本は146カ国中116位…「男女平等指数」

 7月13日、世界経済フォーラムが発表した「ジェンダーギャップ指数」。男女平等の達成度を数値化したもので、今回の日本の順位は、146カ国中116位だったそうだ。


以前からこの結果には何かおかしなものを感じていた。私も海外には結構出かているので、この結果にはいつもびっくりしている。本当に日本はそんな順位にあるのだろうか?


確かに、女性議員や閣僚の少なさはあるような気がする。また、女性管理職の少なさもそういうのはありうるかもしれないと感じる。


ただ、収入格差などに関しては、ちょっとどうかなという気分だ。確かに、収入格差で男女間の格差はあるのだが、他国に比べてどうか?他の国でもかなりの男女間格差はあるような気がしている。


例えば、米国でも男女間の給与格差はある。その証拠に女子サッカー選手の給与を男性並みに引き上げようという動きが出ている。これは米国だけでなく、欧州でもサッカー選手の給与には明らかな給与格差がある。


これはサッカーだけでなく、ほとんどのプロスポーツにある格差だ。


男女間格差が少ないと言われるアイスランド出身の女性が、日本の焼肉屋でサービスを受けた時に、男性には焼いた肉を2枚、女性の彼女には1枚配布したと言う。これも男女間格差だとか?私も原を減らしているので、男性と同じ量の配布をしてもらいたいと。


こんなのを男女間格差というのか?むしろ、女性を丁重に扱うからこそ、焼肉の配布する枚数を少なくしたはずだ。日本流の細やかな気配りが解っていない。その証拠に彼女が即座に肉を平らげてしまったら、その場で次に肉が彼女に配布されているはずだ。


日本では多くの家庭が、男性がもらってきた給与は、皆奥さんに渡してしまい、自分の小遣いは、奥さんからもらうという形態を取っている。奥さんも稼いでいるのに、実際の家庭の事はすべて旦那の給与から出しているというようなことがある。つまり、家庭の経理は女性の方で握っている割合が高い。こういう点などがあまり考慮されていないのではないか。


結局、この男女間格差というのは西欧流に定義した測定方法で、判断したものであって、日本流で定義したらもう少し違った結果になると思われる。


そもそも、「Lady first(レディファースト)」などという言葉が英語にあるのは、もともと女性を低く見ているから出てくる話なのだ。実際に目に見てわかるような場面では、女性優先をする。しかし、陰では男性優位を保っている。


そういう人種が考えた男女間格差の定義なのだから、用心して結果を見ないといけない。こういう表面的な数字だけで、男女間格差を測っているのに、それに騙されてしまう人が多いのも問題だ。


こういう議論をすると、あなたは男女平等論者じゃないと言われそうだ。私自身は男女平等論者と思っている。そして、それを実現するにはこういう薄っぺらな基準で男女平等を測定して、議論しないでほしいと思っている。そうでないと、真の男女平等は実現できない。


2022年7月13日水曜日

File Explorerの表示の改善

 Windows Insider Previewに参加している。Windowsの最新版が手に入るので、マイクロソフトの新しい取り組みを経験する機会が増える。ただし、安定性には欠けるので、Windowsの理解が出来ていない人にはお勧めしない。


Windows Insider PreviewではFile Explorerの表示も改善されている。


以下の画像を見てもらいたい。File Explorerを開いた時の画像である。





一番左側の列はナビゲーションレイアウトという部分だ。ナビゲーションレイアウトの中の一番上の「ホーム」(現在これが選択されている)の下に、使用者のクラウドのプロファイルが表示されている。ここをクリックすることで、OneDriveのフォルダーやファイルが表示される。つまり、すぐにOneDriveにアクセスできるというわけだ。


ナビゲーションレイアウトで「デスクトップ」から「Word2」までは、よく使用するフォルダーをその使用頻度によってリストアップしているようだ。よく使用するフォルダーにすぐにアクセスできるようになっている。この部分をクイックアクセスと呼ぶ。


その下にある、「Dropbox」と「PC」はその他のフォルダーやファイルをアクセスするためのものだ。


その下には、Cドライブ以外のよく使われるドライブがリストアップされている。


なお、特定のフォルダーをクイックアクセスに表示したい場合には、そのフォルダーを右クリックして、出て来たリストの中から「クイックアクセスにピン止めする」をクリックすればよい。




2022年7月10日日曜日

2022年7月10日付毎日新聞の辛口数独の解き方

 7月10日(日)付の毎日新聞に掲載されている辛口数独の解き方を説明する。唐辛子のマークが5つついており、たいへん難しい問題という表示になっている。



問題は上のようなものである。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみる。以下のようになる。



これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められない。少し工夫してみる必要がある。




ここで下の図を見てもらいたい。



上の図で2つの赤の線に注目する。「3」と「7」がその直線上にあるので、赤い丸で示した2つの箱に、「3」もしくは「7」が入り、他の数は入らない。


そこでこの情報を使って、右端上の箱の中で「8」が入る箱を見つけることができる。



これ以降は、他の個所で「8」の入る箱が特定できるはずだ。その後「9」の入る箱などを見つけることができる。その後も、難しいところもあると思うが、じっくり考えれば解くことができるはずである。



2022年7月5日火曜日

コロナ騒動をいつまで続けるのか?

 最近、コロナウイルスの感染者が増えてきたというニュースが流れている。相変わらずの煽り記事だ。


政府もこれに乗って、コロナウイルス対策と言って、行動制限をかけるような動きが続いている。


最近の新聞記事を見て相変わらずだなと思うのは、コロナウイルスの陽性者、重症者や、死亡者数に関して、2020年以来の数字を報道していることだ。他の病気ならこんなことはありえない。2020年はどうだった、2020年はどうだったと、経緯や各年度の違いなどを報道するものだ。


この報道の原因は、コロナウイルス対策の専門家会議や厚労省の発表データの影響も大きい。厚労省のコロナウイルスサイトの「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」のデータは、2020年以来の数字だけを示している。報道各社はこのデータにならって、コロナウイルスの感染状況を報道しているのだ。



上の表を見ると、相変わらずクルーズ船の感染者数や死亡者数などが表示されている。2年も前のクルーズ船のデータが出ているのはおかしな気がする。


参院選の影響もあるのか、岸田政権はコロナウイルスの2類から5類への変更を未だに実行できないでいる。さらに、最近の感染者数の増加に影響を受けたのか、GoToキャンペーンなどのさらなる拡大にも躊躇しているようだ。コロナウイルスは2類に該当するような病気でないことははっきりしてきているし、だからこそ5類に指定を変更して、早い対応をしないといけないのだが。


この政府の対応は、実際の国民のコロナウイルスに対する気持ちの変化を読めていないのではないか。


もはや、普通の風邪並みになったコロナウイルスに対して、大半の人がコロナウイルスは大したことがないという認識に変わってしまっている。街の病院の対応ももはや2類指定の病気という対応ではなくなってきている。ただ、それをあまりに表には出さないだけだ。この意識の変化を政治家が読めていないというのも問題なような気がする。




ソースネクストが「特打」無料プレゼントを行っている

 ソースネクストが「特打」(Windows版)を無料でプレゼントを行っている。ソースネクストLINE公式アカウントを友だち追加を行うことが条件だ。


以下のところに紹介がある。LINEで友達になるQRコードがあるので、それを使用して友だちになればよい。

https://www.sourcenext.com/cp/lp/toku-uchi/25th-anniversary/?i=ecgt_osusume


この「特打」というアプリは、タイピング練習用のソフトだ。発売25周年記念ということで、キャンペーンをしている。LINEで友だちになると、結構広告が入ってくる可能性があるので、その点は覚悟して友達になる必要があるが。


私はこの「特打」というタイピングソフトを、子供のために購入した。たぶん、このソフトが発売された25年くらい前のことだ。


私の経験から、タイピングは子供の頃に練習したほうが、早く上達するので、良いと考えたのだ。私の場合には、パソコンではなく、タイプライターでの練習だったが。


さらに、タイピングは子供達の将来にわたって使い続けるものになるだろうという予測があった。これは予測どおりだったと思う。私の子供達は全員ブラインドタッチでタイピングできる。


今では、スマホばかり使っている人がいたり、音声入力なども発達して、タイピングはそれほど重要ではないということも言えるかもしれない。しかし、今後もタイピングは使うことはずっと行われるはずだ。当分の間は、これにまさる入力手段はない。その使用頻度は減ったとしても。


タイピングを練習するソフトは、「特打」だけでなく、色々ある。そして、無料のものでも良いものがある。それでも、この特打は子どもたちに試してみたところでは、大変楽しく練習できるようになっているので、少しお金はかかるが今でも、良いのではないかと思っている。


LINEの友だち登録をして、無料でもらうよりも、むしろ購入したほうが、良いと思う方は、特打Classicが2000円程度で購入できるので、そちらのほうが良いかもしれない。




KDDIの通信トラブルのような通信障害の対策

 5月2日に発生したKDDIの通信トラブルは、やっと本日には収まる見込みのようだ。私の周りでも被害にあった人は多い。


こういうトラブルで困るのは、ニュースにもあったが、病人が出たときなどに救急車を呼ぼうとしても、呼べないという問題だ。


この問題が発生した時の対策としては、別の回線を契約しておくという方法がある。しかしサブ回線を常時持っているというのは、結構お金がかかる。つい最近まで、楽天は1GBまで使用しても、利用料は0円だった。これなら、問題を解決してくれる。しかし、このプランは先月末までで終了してしまった。ただ、1GB程度の量で契約しているなら、結構安いものもあるので、そういうものと契約しておくのは、悪くない。


価格コムのサイトで、格安SIMカードというのを見てみると、安いものが探せるはずだ。すぐ目につくのは、「povo2.0 0GB au回線 音声通話SIM」で、これはトッピングをつけなければ、月額0円だ。ただし、これはau回線(KDDI)なので、今回の事故では役立たない。「HISモバイル 自由自在290プラン 1GB段階制 docomo回線 音声通話SIM」などもほとんど使用しない場合には、月額290円という価格である。


私の場合、ケーブルテレビの固定回線を家に引いているので、それを使えば、家からは固定電話が使用できる。ただ、これもケーブルテレビの固定回線が使用している回線が、スマホの回線と同じ会社だと、解決にはならない。固定回線はスマホの回線とは別の会社を選んでおく必要がある。


最近は家の外でも無線LANを使えるところはたくさんある。いわゆる公衆WiFiだ。例えばローソンとかセブンイレブンなどのコンビニである。その近くにいれば、その回線を使える。そこで、LINEなどのアプリを使って通話するという手だ。この手は、緊急電話などには、残念ながら使えない。


今回のようなトラブルはそういつも起こるものではないので、トラブル発生期間中は我慢して、耐えるというのも一つの手だ。サブ回線を持つというのは、結局保険のようなもので、めったに発生しない事故に対して、見合った額の保険を払い続けるかどうか、個人で判断するしかない。


私の場合だと、昔から持っている固定電話を後生大事に持ち続けているのは、無駄遣いなのかも知れない。




2022年7月4日月曜日

国境に護岸ブロックが置かれた街

 毎日新聞7月3日のSunday Columnの記事、「陸続きの国境という恐怖」というのを興味深く読んだ。


最近の毎日新聞の記事は、従来の主張の流れと異なった記事を時々見かけるが、これもその一つだ。今までなら、9条で日本は守れるというような記事が目立ったのだが。


今回のロシアのウクライナ侵攻で、従来の考え方が変わってきた人は多いと思うが、この記事はそれに輪をかけるような内容だ。


日本は周りを海に囲まれているので、他国とはかなりの距離を隔てている。ところが、世界の殆どの国は、国境のすぐ隣が他国という環境にある。この違いは大きい。他国からは地続きならすぐの入り込めるのだ。


私も数十年前になるが、西ドイツでレンタカーをしてドイツ国内を回っていたのだが、そのドライブ中に道に迷って、オーストリアに入ってしまった。国境を越えているのを全く気づかなかった。


検問所があるのに気づいて、初めて国境を越えているのに気づいたくらいである。日本でいうと県境を越えたとしてもあまり気づかないのと同じだ。


こんなに簡単に国境を超えることができるのだから、隣の国が攻めてくるという恐怖は、ヨーロッパの国だったら誰でも持っている感覚ではないかと思う。


変な話、日本では他国が攻めてきたというのは、蒙古襲来くらいで、それ以降、第二次世界大戦で攻め込まれるまで攻め込まれることは全くなかったと言っていい。この違いは大きい。


この記事によると、ウクライナとロシアの国境のノボアゾフスクの検問所では、路上に護岸用のコンクリートブロックが並んでいるらしい。ロシアの軍事車両が入ってくるのを阻止するために置かれている。


毎日新聞の記者はこのコンクリートブロックの写真を撮りたかったそうだが、みつかって撮影した写真はすべて消去させられた。しかし、その後、隠し撮りをして首尾よくそのテトラポットを撮影するのに成功した。その写真が記事を飾っている。


「ロシアは必ず攻めてくる」というのは、ウクライナ国民はずっと思っているようだ。


日本は攻めて来られた経験が少ないので、全くそういう事を考えたことがない。


しかし、環境は変わった。日本は海を隔てているが、直ぐとなりにミサイルや核を保持した、北朝鮮、ロシア、中国がある。最近の軍事関連の装備の進歩を考えると、今までない状況になっていることは確かだ。海が日本の防波堤になっている時は良かったのだが、現在はどうなのか。いまでも、海が防波堤になっているのか?今まで日本を攻めてきたことが全く無いか、殆どない彼らが、日本に攻めてくることはまったくないのか?


状況をよく見分けないといけない時代になっているような気がする。


毎日新聞の「陸続きの国境という恐怖」という記事は以下のところで読める。

https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20220628/pol/00m/010/017000c





2022年7月3日日曜日

日経XTECの記事「再エネやEVの批判者が使う“古いデータ”が日本をおかしくする」

 6月29日付の日経XTECの記事「再エネやEVの批判者が使う“古いデータ”が日本をおかしくする」はデータに基づいた良い記事だった。


再エネやEVに関しては、それぞれ意見があり、どういうように日本として取り組むかというのは、よく議論するべきものだ。しかし、その議論にまやかしのデータが使われているとしたら、その意見は信用ならないし、有益な議論にならない。


この記事では以下のような点で古いデータが使われているという。


1. EVには50億kWhの電力量が必要 → この電力量は総発電量の0.5%

2. 風車の接地に必要な面積を大きく見積もり

3. 原子力発電と太陽光発電の必要接地面積

4. 蓄電池の製品価格をそのまま発電コストとする

5. 再生可能エネルギー関連の製造コストが古すぎる

6. EVに使用されるLiイオン2次電池の炭酸ガス排出量のデータが古い


このように、古いデータが使われてしまうのは、どうしてなのか?


確かに、自分の意見を都合の良いようにするには、古いデータを使う方がいいからという事も考えられる。


もう一つの原因は、製品の価格が10年、20年経過しても変わらないものと考えているからではないか。劇的に変化していることを認識していないのだろう。


太陽光パネル、蓄電池、風車など再生可能エネルギーで使用される部材は、大量に生産されることにより、価格低下が著しい。この点を見逃している。



上のグラフは太陽光発電で使用されるパネルの価格の推移である。OurWorldInDataのサイトから入手したものだ。価格の低下は一定割合ではないが、劇的に下がってきていることがわかる。大量に生産されるので、その効果が大きく出てきた結果である。



上のグラフは、石炭、天然ガス、原子力、風力、太陽光の2009年から2019年の間の価格下落を示したものだ。(同じくOurWorldInDataより)

風力発電も太陽光発電に比較すると少ないが、価格は3分の1に下がってきている。



上のグラフはそれぞれの発電による電力量とその価格の推移(2010年から2019年)を比較したグラフである。再生可能エネルギー関連の発電が大きく価格下落していることがわかる。


ここで利用したグラフのデータは2019年までのもので、今年2022年にはどうなっているかは示されていない。ただ、その予測は上のグラフからできそうだ。その結果は、再生エネルギーのコストがさらに下落していると思われる。


6月29日付の日経XTECの記事「再エネやEVの批判者が使う“古いデータ”が日本をおかしくする」は以下のところで読める。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00138/062801072/





2022年7月2日土曜日

米国カリフォルニア州の再生可能エネルギー

 最近、Twitterで辛坊治郎さんが『「原発動かしたら電力不足解消」と思ってる人は多いだろう。

これは完全な間違い。』というコメントをして、それが話題になっている。原発推進派から反発する意見がたくさんあがっている。さて、これはどちらが正しいのか?


このように、最近、再生可能エネルギーと原発との話題が事欠かないのは、電力不足という話が出てきたせいだろう。


それで思い出したのが、米国カリフォルニア州ではその電力網で「再生可能エネルギーの割合が97.6%を記録」という記事である。


この記事がネットで流れたのは、4月下旬のことだった。カリフォルニア州ではそのくらい再生可能エネルギーに力を入れているんだと思ったのと、もしかすると、日本でも再生可能エネルギーで十分やっていけるんではないかということだ。


今回改めて、カリフォルニア州の電力事情を調べてみようと思った。


調べてみると、ありました。California ISOという組織のサイトである。日本語にすると、カリフォルニア独立系統運用機関である。カリフォルニア州の電力を管理している組織だ。



上の表は、実際の電力使用量、再生可能エネルギーでの発電量、太陽光発電の発電量、風力を示している。25,418MWの電力必要量のうち、再生可能エネルギーで19,792MWの電力を供給しているのだ。約74.5%の供給割合である。



上の円グラフは供給しているそれぞれの発電の割合を示している。Renewablesは再生可能エネルギー、Natural Gasはガス、Large Hydroは水力、Nuclearは原子力である。


上の円グラフは再生可能エネルギーの内訳を示している。Solarは太陽光、Windは風力、Geothermalは地熱である。



上のグラフはそれぞれの発電元が、その日どの位の発電量を担っているかを5分おきに採って示している。


太陽光発電(緑色の線)は再生可能エネルギーの中でも発電量は大きく、その他の発電に比べても大きい。


ただ、欠点と言われているように、太陽が出ている昼の間は発電量が大きいが、夜になると減ってしまうことだ。それでも上のグラフを見ると原子力発電よりも大きい出力を示している。夜になると全くセロなのかと思っていたが、そうでもないようだ。


原子力発電(灰色の線)は2,270MWでほぼ一日中一定の出力を保持している。


日本の電力使用量に関しては、電気事業連合会や政府などから、データは示されている。しかし、このカリフォルニア州のように、時々刻々毎日の消費量、発電量などを詳しく示してくれていない。


電力不足を声高に唱えるなら、この程度のデータは国民全体に示してもらいたいものだ。


カリフォルニア州のデータで見ると、90%と言った大きな割合ではないが、消費電力の70%程度の割合で、太陽光発電が使われているということのようだ。原子力発電はそれほど大きな割合ではなく、それでもその発電量は、ベースロードで一定の量を常時供給している。


太陽光発電は昼夜で大きな差があるだけでなく、季節によっても差がある。カリフォルニアでは春に一番大きな発電量を得るようだ。日照時間とか、お天気などに影響を受けるからだろう。


上のデータは以下のサイトから入手した。このサイトではこの他にも色々なグラフなどが示されているので、詳しい内容を知りたい方は、このサイトを見ると良い。内容は英語なので、得意でない方は、Google Chromeでサイトの空いているところにマウスのポインターを持っていき、右クリックし、出てきたリストで「日本語に翻訳」をクリックすると、日本語に翻訳される。


カリフォルニアISOのリンク先

https://www.caiso.com/TodaysOutlook/Pages/supply.html



2022年7月1日金曜日

「反撃能力」通じない国も

 昨日7月1日の毎日新聞夕刊に、軍事ジャーナリスト・黒井文太郎さんの記事が出ている。『「反撃能力」通じない国も』という表題の記事だ。


最近の毎日新聞の記事の傾向から、「反撃能力」の保有を公約に盛り込んだ自民党を問題視するものかと思って読んだ。


ところが、この記事は違っていた。「反撃能力」だけでは通じない国もあると断言しているのだ。つまり、反撃能力だけでは、十分ではないと言う。


「今だけでなく、常に安全保障の議論をすべきです。変えるべきところが出てきたら、その都度変えればいい」と、黒井さんは言う。


さらに、「今は世界全体の有事と僕は見ています。これはウクライナだけの有事ではない。冷戦後、自由で民主主義的な世の中になるという幻想を我々は持ったんですが、それが地球上の半分の地域で崩れようとしているからです」と言っている。


そして、北朝鮮と中国の核からどう守るかという点では、対応は全く異なると。注意すべきは北朝鮮の方で、「反撃能力」は全く役立たないと言う。それに対して、中国には抑止力として働くのだが。


北朝鮮は、米国と戦争になったら、いきなり日本に核ミサイルを撃ち込んでくるが、中国の場合は、撃ち込んでくるのは通常弾頭のミサイルだろうと。


対北朝鮮対策としては、「迎撃する」より方法はないと言う。


確かに、日本を北朝鮮の核ミサイルから守るためには、迎撃システムを構築するしかないと思う。この迎撃システムを構築しておけば、中国やロシアからのミサイル防衛にもなるわけだ。


ただし、迎撃システムを創るのは容易ではないと言われている。迎撃システムの開発が進んでいる米国ですら、完璧な迎撃ミサイルシステムを構築できていない。


北朝鮮は着々とミサイルの開発を進めており、核弾頭の開発も進めてている。


この現実を前には、日本は日本のもつ技術力を総動員して、速やかに迎撃ミサイルシステムの開発を進めるべきだ。


そして、北朝鮮には効果が少ないかもしれないが、「反撃能力」を早期に整えないといけない。グズグズしている時間はない。


毎日新聞の記事は以下のところに。

https://mainichi.jp/articles/20220701/dde/012/010/005000c




青森空港と羽田空港のセキュリティのダブルスタンダード?

 先日から、3泊4日の青森への旅行に行っていた。その時の空港でのセキュリティ・チェックのトラブルを報告する。


行きの羽田空港では手持ちの備品に関して、特に問題なく通過した。


ところが、帰りの青森空港では厳しいチェックに引っかかってしまった。


まずは、持参したバッテリーが問題になった。手荷物を預けようとしたときに、モバイルバッテリーが見つかった。羽田空港では指摘されなかったので、羽田では検査をした人が気づかなかったのだろう。私自身は旅行に持ってきていると思っていなかった。


次に、手荷物検査でまた問題になった。モバイルバッテリーを持っているだろうという事で、バッグの中のチェックを実施された。そして、目につくバッテリー(デジカメのバッテリー3個、そして、先ほどバッグに入れたモバイルバッテリー)を取り出された。


それ以外に何の目的か、充電用のケーブルなど金物類を探し出されて、別のかごに入れられて、再度、バッグをチェックされた。


そうすると、まだ、金物があると言われて、他に何か問題になるものがあるかなと調べてみて、持参していた爪切りと小型の万能工具セットを提示した。


そうすると、まず、爪切りをしきりに確認されて、返された。これは問題なし。



その後、マルチツールセットが問題になった。形状は上の画像と似ているのだが、ものは全く違うものである。問題になるような刃物は一切なし。爪とぎ、栓抜き、ペーパーナイフ、などが揃えられているものである。先端がとがっているものはない。


この中で、ペーパーナイフが問題になった。ナイフなので、だめだと。形状は長さが5㎝以下で、幅も6㎜~7㎜程度の小さなものだ。先端は丸くなっており、材料も真鍮製だ。これでは人間は切れないよと主張してみたのだが、全くダメで、カウンターに戻って、別に取り扱うようにしてくれと言われてしまった。


このマルチツールは、数十年前に米国のコンピュータのショーに出かけたときに、とあるブースでもらったものだ。それ以来、何度も手荷物で持ち込んでいたと思う。


懐かしい記念の品だったが、わざわざまたカウンターまで戻るのも大変だと考えた。そして、それを検査員に渡してしまった。これで無罪放免である。


納得がいかなかったのは、羽田ではOKだったのに、青森ではだめだったという点だ。特にマルチツールに関しては、全く納得がいかない。




今年も昨年に続き、死亡者数が激増している、コロナウイルスの影響か?

 厚労省が4月23日に発表した人口動態統計速報によると、昨年に引き続き、1月と2月の日本の死亡者数は、令和3年以前に比較すると、激増している。人口動態統計速報からのデータをグラフにしたものが以下のものだ。 グラフは令和4年以降とそれ以前で、その差がよくわかるように、100,000...