2022年7月2日土曜日

米国カリフォルニア州の再生可能エネルギー

 最近、Twitterで辛坊治郎さんが『「原発動かしたら電力不足解消」と思ってる人は多いだろう。

これは完全な間違い。』というコメントをして、それが話題になっている。原発推進派から反発する意見がたくさんあがっている。さて、これはどちらが正しいのか?


このように、最近、再生可能エネルギーと原発との話題が事欠かないのは、電力不足という話が出てきたせいだろう。


それで思い出したのが、米国カリフォルニア州ではその電力網で「再生可能エネルギーの割合が97.6%を記録」という記事である。


この記事がネットで流れたのは、4月下旬のことだった。カリフォルニア州ではそのくらい再生可能エネルギーに力を入れているんだと思ったのと、もしかすると、日本でも再生可能エネルギーで十分やっていけるんではないかということだ。


今回改めて、カリフォルニア州の電力事情を調べてみようと思った。


調べてみると、ありました。California ISOという組織のサイトである。日本語にすると、カリフォルニア独立系統運用機関である。カリフォルニア州の電力を管理している組織だ。



上の表は、実際の電力使用量、再生可能エネルギーでの発電量、太陽光発電の発電量、風力を示している。25,418MWの電力必要量のうち、再生可能エネルギーで19,792MWの電力を供給しているのだ。約74.5%の供給割合である。



上の円グラフは供給しているそれぞれの発電の割合を示している。Renewablesは再生可能エネルギー、Natural Gasはガス、Large Hydroは水力、Nuclearは原子力である。


上の円グラフは再生可能エネルギーの内訳を示している。Solarは太陽光、Windは風力、Geothermalは地熱である。



上のグラフはそれぞれの発電元が、その日どの位の発電量を担っているかを5分おきに採って示している。


太陽光発電(緑色の線)は再生可能エネルギーの中でも発電量は大きく、その他の発電に比べても大きい。


ただ、欠点と言われているように、太陽が出ている昼の間は発電量が大きいが、夜になると減ってしまうことだ。それでも上のグラフを見ると原子力発電よりも大きい出力を示している。夜になると全くセロなのかと思っていたが、そうでもないようだ。


原子力発電(灰色の線)は2,270MWでほぼ一日中一定の出力を保持している。


日本の電力使用量に関しては、電気事業連合会や政府などから、データは示されている。しかし、このカリフォルニア州のように、時々刻々毎日の消費量、発電量などを詳しく示してくれていない。


電力不足を声高に唱えるなら、この程度のデータは国民全体に示してもらいたいものだ。


カリフォルニア州のデータで見ると、90%と言った大きな割合ではないが、消費電力の70%程度の割合で、太陽光発電が使われているということのようだ。原子力発電はそれほど大きな割合ではなく、それでもその発電量は、ベースロードで一定の量を常時供給している。


太陽光発電は昼夜で大きな差があるだけでなく、季節によっても差がある。カリフォルニアでは春に一番大きな発電量を得るようだ。日照時間とか、お天気などに影響を受けるからだろう。


上のデータは以下のサイトから入手した。このサイトではこの他にも色々なグラフなどが示されているので、詳しい内容を知りたい方は、このサイトを見ると良い。内容は英語なので、得意でない方は、Google Chromeでサイトの空いているところにマウスのポインターを持っていき、右クリックし、出てきたリストで「日本語に翻訳」をクリックすると、日本語に翻訳される。


カリフォルニアISOのリンク先

https://www.caiso.com/TodaysOutlook/Pages/supply.html



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