現在NHKで放送中の「光る君」は源氏物語を書いた紫式部が主人公で、話が進んでいる。
日本人の誰もが、中学校、高等学校などで、その一部の文章を読んだことがあるはずだ。
私は、源氏物語の原文を、大学受験のために、読んだ。大変長い物語で、その殆どを読むのには苦労した思い出がある。源氏物語と言っても、紫式部がどのあたりから書き始めたのか、もともとの物語は、現在読まれているのが全てなのか、など、わからないこともあるので、私の読んだのは、70%位のだと思うが。
最近の光の君のネットの記事を見ていると、紫式部のことや、当時の貴族社会についての解説などが主流になっている。
ただ、どうしても解説で抜けているなと感じるのは、源氏物語が女性が書いた小説として、世界最古であることがあまり紹介されていない。
詩集などでは、源氏物語よりも前に書かれたというものが、探せばあるようだ。しかし、これほど長編の小説が書かれたという事例はなく、相当あとの時代になって、西欧などで書かれたものが出てきている。
世界では女性が文字を書くということが少なく、文字を書いたり読んだりする女性も少なかった。それが、日本では、源氏物語だけでなく、いくつかの日記などが書かれている。
詩について言うなら、万葉集の時代から、女性は和歌を書いていたことがわかっている。
江戸時代には、女性が書いたという文学作品がないように思われるが、実際には女性が表に顔を出すことが良いこととは思われておらず、そんため、男性の名前を使って書いている作品が見受けられるという。
江戸時代を書いた小説などを読むと、「女には文字など必要ない」などという話が登場するが、実際には寺子屋の絵などを見ていると、相当の割合の女性が、男性と一緒に手習いで文字を習っていたようだ。
日本では、古い時代から、漢字を含めて文字のわかる女性がたくさんいたということだろう。
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