今日のニュースでは、日本株、米国株ともに急激な下落が報じられています。特に、NVIDIAに代表されるAI関連企業の株価が大きく下落しています。
この背景には、先日発表された中国のAI企業DeepSeekが開発した「DeepSeek-R1」の影響があると考えられます。
DeepSeek-R1は、オープンソースの推論型AIモデルです。OpenAIの「ChatGPT o1 Pro」に匹敵する能力を持つと言われており、無料で利用できる点が大きな魅力です。
DeepSeek-R1は前モデルDeepSeek-V3をベースに、大規模強化学習を取り入れて推論性能を飛躍的に向上させたもので、APIコストも安く、商用利用も可能です。
DeepSeek-R1の主な特徴は以下の3点です。
無料で利用できるオープンソースであること
推論、数学、コーディングといったタスクにおいて、GPT-3に匹敵する数値を出していること
中国初の大規模言語モデルであること
さらに、DeepSeek-R1は思考過程も詳細にアウトプットしてくれるため、非常に分かりやすいという利点もあります。
(Hugging Faceから)
DeepSeek-R1が株価を急落させた要因の一つは、従来「AIを発展させるには高性能チップが必要だ」と言われていた通説を覆した点にあると考えられます。
驚きの一つに、開発費の低さが挙げられます。同社は1モデルの開発にかかった費用を約560万ドル(約8億6000万円)と説明しています。最新モデルの開発費が数十億ドルかかるケースもあると言われている中、1/10程度の低価格です。
さらに、旧型の半導体を使いながらも、得意とするいくつかの分野で、OpenAIやMetaの製品を上回る性能を発揮していることです。オープンソースなどの公開されている情報を活用し、従来にないスピードで高性能モデルの開発が進められていると言われています。
今後も、DeepSeekの開発に注目する必要がありそうです。
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