日経新聞が最近連載している「デモクライシス」が興味深い。その副題が「SNSが政治を変えた件」というものです。
「デモクライシス」というのは、デモクラシーとクライシスをつなぎ合わせた造語です。民主主義の危機という意味でしょうか。
本日までに、3つ記事が掲載されています。
第1回目 『「いいね!多ければ信頼」 ファクトチェックなきSNS』
第2回目 『選挙染めるバズり経済 収入6000万円迷惑系YouTuber当選』
第3回目 『SNSの情報、刺さるのは中高年? 「推し活」選挙の功罪』
以上が、その記事の表題です。
表題でもわかるように、「SNSが政治に与えている影響が」悪いというような表現で書かれています。はっきりと悪いと言わないところが、オールドメディアの報道ですが、この記事もそのような書き方をしています。記事の内容も、暗にSNSが悪いということを主張しています。
第1回目のファクトチェックですが、確かにSNSではファクトチェックがきちんと行われていないと思われても仕方がない状態です。だからこそ、SNSと対峙するときには、その話が本当かどうかを確認しながら見てみないといけません。SNSでは同じ意見のものばかりが表示されるのではなく、調べれば反対の意見も見ることが可能です。
一方、新聞やテレビのマスコミでも、その報道はすべて正しいと言えません。間違っていることもあります。さらに問題なのは、自分たちの意見を通すのに都合の良い部分だけを報道し、都合の悪い部分は報道しない傾向にあります。従って、オールドマスコミでも、SNS同様、偏った報道をしていないか、注意して対応しないといけません。
第2回目のバズリですが、これも確かにSNSではバズる行為が広がっています。そして、それで稼ぐ人たちもたくさんいます。これも、新聞やテレビではやっていないのでしょうか?バズりはないかも知れませんが、あるテーマについて、何度も何度もテーマを変えた形で報道するということを、やっていないでしょうか?毎日のワイドショーなどを見ていると、毎日同じテーマを追って、あれこれと話題にしていないでしょうか?
第3回目の『刺さるのは中高年」と中高年がSNSに影響を受けやすいという話です。「中高年、誤情報の影響を自覚せず」ということなので、これを見ると若者よりも、中高年の方がSNSからの影響を受けやすいようにも思えます。しかし、影響を受けるのは年齢に関係ないと思います。どんな報道でも、影響を受けるのは同じです。
この記事では、ネット戦略が選挙に大きな影響を与えたと言っています。そして、従来選挙に無関心だった若者が選挙に興味を持つようになった例などを紹介しています。この点をもっと強調してほしいです。
ただ、その論調はネットが政治に影響を与えるのは悪い事のように表現しているのが気になるところです。政治に影響を与えるのは、従来の新聞やテレビだと主張しているように見えます。我々の正しい意見を聞けというように。
私がこの「デモクライシス」の連載が面白いと思ったのは、この記事の内容に関する反論がすぐに思いつくという点と、新聞やテレビが最近のSNS対策でこのような対策しか打てないと感じる点です。
SNSはこれからもどんどん発展していくと考えられます。その対策を、従来のような対策のままで過ごしていくとすると、新聞やテレビの未来はあまり明るくないと思います。
新聞の中では、一番熱心にネットの活用を行っていると思われる日経でも、こういう記事で対抗しているのでは、これからも新聞やテレビは大変だと思います。
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