日本はなぜ戦争を始めたのか?
以前このブログでも触れたかもしれませんが、改めてこの問いについて考えてみたいと思います。小学校や中学校の歴史教科書では、先の大戦について詳しい背景や理由が十分に説明されていないことが多いように感じます。強大な米国を相手に戦争を仕掛けるというのは、冷静に考えればあまりにも無謀な行為だったのではないでしょうか。
この疑問に対するヒントとして、歴史家の辻田真佐憲氏とReHacQの高橋弘樹氏による対談動画を見つけました。タイトルは以下の通りです:
『【なぜ日本は戦争をした?】終戦80年…大東亜戦争か太平洋戦争か…右派と左派の分断はなぜ?真の日本近現代史とは?【辻田真佐憲vsReHacQ高橋弘樹】』
[YouTube動画はこちら]
この動画では、「なぜ日本は戦争をしたのか?」というテーマについて、複数の視点から議論が展開されています。非常に参考になる内容ですので、興味のある方はぜひご覧になることをおすすめします。
戦争の呼び方とその背景
この対談の中で私が特に興味を持ったのは、「先の戦争」と言ったときに、人によって思い浮かべる戦争が異なるという点です。第二次世界大戦を想起する人もいれば、太平洋戦争や大東亜戦争を思い浮かべる人もいます。
しかし、日本はこれらの戦争に先立ち、すでに日中戦争を行っていました。日中戦争のきっかけは、1937年7月7日に北京郊外の盧溝橋で発生した「盧溝橋事件」です。この事件を契機に、日本軍と中国軍の衝突が全面戦争へと発展しました。
この日中戦争において、中国側を米国や英国が支援したことで、戦争はさらに拡大し、結果的に日米戦争へとつながっていきます。
また、この時期の関東軍は日本政府の方針に従わず、独自に戦線を拡大していったことも、米国などの対日姿勢を硬化させる要因となった可能性があります。
戦争博物館の必要性
もう一つ印象的だったのは、戦争博物館に関する話題です。世界各国では、戦争に関する博物館が国の主導で建てられ、戦争の記録や資料が展示されています。しかし、日本では国が主体となって戦争博物館を設立するという動きはほとんど見られません。
例外として挙げられるのが、靖国神社の「遊就館」です。ここでは、幕末維新期から大東亜戦争(太平洋戦争)に至るまでの戦没者や国事殉難者に関する資料が収蔵・展示されています。
国民が戦争に対して共通の認識を持ち、二度と戦争を起こさないためにも、国の責任で戦争博物館を設立することは重要ではないでしょうか。実際の戦争を深く理解することが、未来の戦争を回避するための一助になると私は考えます。