2026年6月30日火曜日

パスワードをかけたまま逝ってしまった友人

 ここしばらく連絡が途絶えていた友人が、今年の3月に亡くなっていたことが分かりました。先日、奥様からご連絡をいただいたことで知ったのです。


その際、奥様から「主人がパソコンのファイルにパスワードをかけたまま亡くなってしまい、本当に困っている」というお話を伺いました。いわゆる「デジタル遺品」をめぐる、現代ならではのトラブルです。


パスワードをかけたのが、本当に重要な書類(資産関係など)だけなら納得もいきます。しかし彼は、自分が「大切だ」と思うものすべてにパスワードをかけてしまっていたようでした。


最大の誤算は、そのパスワードを奥様など、家族の誰にも教えていなかったことです。病床で時間はあったはずなのですが、伝えるのをすっかり忘れてしまっていたようでした。


失われた、世界に一枚の「蝶の写真」


彼は若い頃から、蝶の写真を撮るのが大好きな人でした。

日本国内だけでなく、海外まで撮影旅行に出かけるほどで、中にはかなり貴重な蝶の写真もあったそうです。生前、私にも嬉しそうに自慢してくれたものでした。


パソコンに詳しい息子さんがいらっしゃり、なんとかパスワードを解こうと色々と試されたそうですが、結局は諦め、ディスク内のファイルをすべて消去されたとのこと。

専門の解読業者に頼むことも考えたそうですが、「自分たちの知らない父のファイルを他人に見られるのが心配だった」と仰っていました。


長年の情熱が詰まった貴重な写真たちが、一瞬ですべて消えてしまった。そう思うと、なんとも切ない気持ちになります。


残される家族のために、今できる対策を


私自身も、銀行口座や証券会社など、重要なパスワードをまとめたファイルにはロックをかけています。ただし私の場合は、子供たちにその開き方を共有してあるため、私が いなくなっても対応できるよう対策しています。


「死んでしまえば、あとの人がどう困ろうと知ったことではない」というわけにはいきません。本人は亡くなっているので責められませんが、残された家族にとっては大迷惑になってしまいます。


とはいえ、最近のセキュリティは一筋縄ではいきません。

パスワードだけでなく、2段階認証、指紋や顔認証、さらには「パスキー」の導入など、年々複雑化しています。本人のスマートフォンや生体認証がなければ、家族であっても手も足も出ないケースが増えているのです。


自分が亡くなったあと、大切な家族にできるだけ負担をかけないために、今どんな対策をしておくべきか。

「まだ早い」と思わず、元気なうちにデジタル資産の整理と共有を考えておくべきだと、友人の件を通じて強く実感させられました。




2026年6月28日日曜日

イランは排除すべき「悪辣な国」なのか?報道の裏にある73年の真実

 日本の報道を見ていると、現在の中東情勢において、イランが悪者として描かれている記事が非常に多いように感じられます。「イランは過激な宗教指導者によって自由を奪われており、多くの国民が弾圧を受けている」という論調が一般的です。

しかし、こうした描写はイランの歴史的背景を十分に踏まえたものと言えるのでしょうか。 


最近、YouTubeで国際政治アナリスト・伊藤貫氏の解説動画(「一つの過ちが米国覇権の時代を終わらせるのか」)を観て、私は日本の報道に強い疑問を持ちました。

伊藤氏の説明によると、現在のイランの体制は、イラン国民が米英に対して抱く「深い不信感」の歴史から出来上がったものであり、私たちがイメージする単純な独裁体制とは異なるというものでした。そして、イランが現在の戦いを「自衛の戦い」と捉えている理由が、歴史的背景から詳しく解説されていたのです。


気になったので、実際にイランの過去73年を調べてみると、確かにイラン国民が「長期にわたり屈辱と干渉を受け続けた」と感じる理由が存在していました。


1.自国の民主主義を外国勢力に踏みにじられた瞬間(1953年)

1953年、民主的選挙で選ばれたモサデク首相は、英国系石油企業の利権構造に対抗し、石油の国有化を進めました。

これに反発した英国と、冷戦下でイランの共産化を警戒した米国は、CIAとMI6を使って秘密工作「アジャックス作戦」を実行。

モサデク政権は倒され、米英の意向に沿うパーレビ王朝が復位しました。


2.外国勢力が作った傀儡政権と秘密警察による恐怖政治(〜1979年)

パーレビ王朝は、伝統的な王家の血筋ではなく、軍人の家系から米英に担ぎ上げられた「都合の良い王」でした。この政権を裏で支えたのが、CIAやモサドの協力で設立された秘密警察 SAVAK(サヴァーク) です。この体制下で、自由や民主主義を求めるイラン国民は徹底的に弾圧されました。

  • 投獄者: 8万〜10万人

  • 拷問死: 7,000〜8,000人


3.アメリカが仕掛けた代理戦争の犠牲(1980年〜)

過酷な弾圧に耐えかねた国民は、1979年に「イスラム革命」を起こし、ついに親米独裁のパーレビ王朝を打倒します。しかし米国はこれを認めず、すぐに隣国イラクのサダム・フセインを支援し、8年間に及ぶイラン・イラク戦争へとイランを追い込みました。

この戦争では、イランは甚大な犠牲を払いました。

  • 戦死者: 50万〜60万人

  • 国内の死者(食料・医療不足など): 100万人以上

4.47年間、生活と未来を奪い続けた経済制裁

「イランが経済成長できず、軍事力を持てないようにすること」を目的に、イラン革命以降の約47年間、アメリカは現在に至るまで過酷な経済制裁を途切れなく課し続けています。

「反米感情」だけでは説明できない主権の闘争

この73年間の苦難の歴史を見ると、イラン人の中に「徹底的にいじめられてきいた」という強い被害意識があるのは当然だと言えます。

それと同時に、彼らには3000年の歴史を持つ「ペルシャ帝国」としての高いプライドがあります。だからこそ、「建国してわずか250年ほどのアメリカという国に、これ以上自分たちの運命をコントロールされてたまるか」という強い執念(自衛の意志)に繋がっているのです。

イランの行動は、日本の大手メディアが報じるような、単なる宗教的原理主義や盲目的な反米感情だけでは説明できません。それは彼らにとって、歴史から地続きの「主権を守るための長期的な闘争」なのです。

中東の複雑な問題を理解するには、現代の表面的な対立を追うだけでなく、その国が歩んできた「歴史の痛み」を知ることが不可欠なのだと、改めて痛感させられます。


2026年6月27日土曜日

2026年6月28日(日)付毎日新聞の辛口数独の解き方

 2026年6月28日(日)付の毎日新聞に掲載されている辛口数独の解き方を説明します。唐辛子のマークが5つついており、たいへん難しい問題という表示になっています。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められません。少し工夫してみる必要があります。


ここで下の図を見て下さい。右側上段の9つの箱に注目します。この図で赤の直線で示した部分には「1」と「6」がその直線上にあります。従って、赤の丸で示した2つの箱のいずれかに、「1」もしくは「6」が入り、他の数は入らないことがわかります。


さらに、中央上段の9つの箱に注目します。この図で青の直線で示した部分には「5」と「8」がその直線上にあります。従って、青の丸で示した2つの箱のいずれかに、「5」もしくは「8」が入り、他の数は入らないことがわかります。



これを使うと、右側上段の9つ箱の一つに、「3」が入ることがわかります。


これ以降も、難しいところもあると思いますが、じっくり考えれば解くことができると思います。

頑張ってみて下さい。




2026年6月26日金曜日

2026年6月26日(金)付毎日新聞夕刊の第5389回・上級数独の解き方

 6月26日(金)付の毎日新聞夕刊に掲載されている第5389回・毎日数独上級の解き方を説明します。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



ここで下の図を見て下さい。左側下段の9つの箱に注目します。赤い矢印て示した線上には、「3」と「6」があるので、左側下段の赤い丸印で示した2つの箱には、「3」もしくは「6」が入り、他の数は入らないことがわかります。



この結果を使うと、左側下段の9つの箱の一つに、「1」が入ることが分かります。


それ以降、分かるところを埋めていくと、以下の図のようになります。



ここで下の図を見て下さい。右側中段の9つの箱の中にある赤い丸印で示した箱注目します。この箱のある赤の2つの直線上にある数字と、この箱のある9つの箱の中にある数字に注目します。「1」から「9」までの数字のうち「7」だけがないので、赤い丸印で示した箱には「7」が入ることがわかります。



それ以降、分かるところを埋めていくと、以下の図のようになります。



ここで下の図を見てください。赤い四角で示した箱と、赤い丸印で示した箱は、それぞれの属する9つの箱にある数字と、その箱の縦横にある数字注目します。それぞれ、「1」から「9」までの数字の内、一つだけ数字が欠けているのがわかり、その箱に入る数字がわかります。



それ以降、分かるところを埋めていくと、以下の図のようになります。



ここで下の図を見て下さい。左側上段の9つの箱に注目します。赤い矢印て示した線上には、「7」と「8」がありますので、左側上段の赤い丸印で示した2つの箱には、「7」もしくは「8」が入り、他の数は入らないことがわかります。



この結果を使うと、左側上段の9つの箱の一つに、「6」が入ることが分かります。


それ以降も、難しいところもあると思いますが、じっくり考えれば解くことができると思います。頑張ってみて下さい。




日本語は1000年も前に名も無き人々により設計されていた

 先日、YouTubeで『【海外の反応】「これは文字じゃない」AIが五十音を解析した結果、日本人も知らない事実が判明』という動画を見ました。


ネット上には、いわゆる「日本賛美」の動画がたくさん溢れており、この動画もその系譜の一つであることは間違いありません。しかし、ただ感情的に称えるだけでなく、パソコンやスマホへの日本語入力における技術的な背景にまで踏み込んだ、非常に興味深い内容でした。



一般的に外国語では、文字があるのに発音されない(フランス語の黙字など)ケースや、綴りが違っても同じ発音になる言葉(英語の「there」「their」「they're」)、逆に同じ綴りなのに発音が異なる言葉(「through」「tough」「though」)が数多く存在します。実はこれが、AIにおける自然言語処理の大きな壁になっていたそうです。


それに対して、日本語の「五十音図」は、縦軸(子音)と横軸(母音)が完璧に整ったマトリクス(行列)構造をしています。音声学的な観点(口の形や声帯の振動など)から見ても、例えば「か」と「が」のような濁点の有無は、「無声音と有声音の違い」を

正確に視覚化した記号であり、完全に一対一で対応しています。


この高度な文字と音の設計を、今から1000年も前の平安時代に、日本の名もなき僧侶や学者、教師たちが、何世代にもわたって「耳と直感」だけを頼りに体系化してきたという事実に驚かされます。


この優れた日本語の体系があるからこそ、現代のスマホにおいて「フリック入力」のような直感的で高速な入力が可能になり、また、例外的なルールが少ないためにAIの機械学習にとっても非常に扱いやすい言語となっています。


最近では、このフリック入力さえも音声入力に取って代わられようとしています。しかし、音声入力の領域においても、日本語は「一音(一音節)を一つの文字に変換し、それをかな漢字変換する」というプロセスを踏むため、他の言語に比べて認識や入力のハードルが低いと考えられます。


さらに五十音図だけでなく、日本語には平仮名・カタカナ・漢字の使い分けという工夫も施されています。これにより、文章をパッと一目見ただけで意味を把握しやすくなり(視認性の高さ)、外来語もカタカナにするだけでスムーズに語彙に取り込むことができます。


「日本語は習得が難しい」とよく言われますが、こうして紐解いてみると、実はAIにとっても人間にとっても、極めて合理的で使いやすい優れた言語システムであると言えるのではないでしょうか。





2026年6月21日日曜日

ウクライナや中東の戦況を劇的に変えた「光ファイバー付きドローン」と日本の技術

 日本のメディアではあまり大々的に報道されていませんが、最近のウクライナ戦争や中東をめぐる紛争では、戦争のやり方が劇的に変化しています。


その中心にあるのが、「光ファイバー」で制御されるドローンです。



つい最近までのドローンは、飛行や映像の制御に「電波」を使うのが当たり前でした。しかし今、その常識が光ファイバーによって覆されようとしています。


従来の電波制御ドローンは、防御側が強力な妨害電波(ジャミング)を発生させれば、どこを飛んでいるかを探し出すまでもなく、簡単に制御不能にすることが可能でした。


この「電波妨害」への究極の対応策として戦場に投入されたのが、有線、つまり光ファイバーでつながったドローンなのです。


「10kmも20kmもの長い光ファイバーを引っ張ってドローンが飛ぶなんて不可能なのでは?」――そう思われる方も多いかもしれません。しかし、実際にはそのくらいの距離を平気でつながったまま飛行できます。


その秘密は、ドローンの機体側にある構造にあります。

機体の底部や後部に、極細の光ファイバー(芯線径わずか0.27mm〜0.4mm程度)を数キロ〜数十キロメートルにわたって精密に巻き付けた「スプール(リール)」を搭載。ドローンが前進する速度に合わせて、糸が自重でサラサラと空中に“置き去られていく”ため、引っ張る抵抗がほぼゼロで飛行できるのです。


光ファイバーを採用することで、電波式の弱点だった以下の課題が一挙に解決しました。

  1. 電波妨害を一切受けない

  2. 電波状況によるノイズやタイムラグ(遅延)がなく、超高画質な映像で操縦できる

  3. 電波を出さないため、ドローンや地上基地(操縦者)の場所を敵に逆探知されない


もちろん、光ファイバーにも以下のようなデメリットは存在します。

  • 物理的な破断リスクがあり、強風などの環境に影響される

  • ファイバー自体は軽量(1kmあたり数百グラム以下)でも、長距離用になるとスプール総重量が1kg〜2kgに達し、積載量を圧迫する

  • 一度空中に展開された光ファイバーは、回収・再利用が不可能(使い捨て)


しかし、これらのデメリットを補って余りあるほどの「確実性」というメリットがあるため、実戦での利用が急速に進んでいます。


ここで非常に興味深いのは、この技術の根底を支えているのが「日本」だという点です。

こうした軽量で強靭な光ファイバーをいち早く開発し、「家庭まで光回線を届けるFTTH(Fiber To The Home)網」を世界に先駆けて構築したのは日本でした。そして、それを可能にした「G.657規格(低曲げ損失シングルモード光ファイバー)」の開発・製造において、世界最高峰の技術を開拓し、牽引してきたのは日本の光ファイバーメーカーです。


「家の中でどれだけ直角にギチギチに曲げても通信が途切れないようにする」という、日本の住宅事情や民生用のニーズから生まれた素晴らしい技術が、巡り巡って現代の最先端兵器の心臓部に流用され、戦争の形態まで変化させている――。


技術の持つ二面性と、その皮肉な現実に強い驚きを禁じ得ません。


2026年6月20日土曜日

大谷選手が産休から復帰!日本のスポーツ界や将棋界の「産休・育休」の現在地

 大谷翔平選手が、第2子誕生に伴う「父親リスト(産休)」から明け、20日(日本時間21日)、本拠地でのオリオールズ戦に「1番・指名打者」で復帰を果たしました。


このおめでたいニュースをきっかけに、日本のプロ野球(NPB)の制度はどうなっているのか調べてみました。


実はこれまで、日本のプロ野球にはMLBのような公的な「産休(育児休暇)リスト」はありませんでした。しかし、まさに今シーズン(2026年シーズン)から「慶弔休暇特例措置」という新しい制度が導入されています。この新制度では、妻の出産のほか、家族の危篤や不幸といった冠婚葬祭の際に、1軍登録の再登録制限(10日間)を受けずに数日間チームを離れることが可能になりました。


プロ野球以外のスポーツに目を向けると、対応は競技ごとに分かれているようです。

  • プロテニス: 大坂なおみ選手が産休から見事に復帰したように、世界ツアーでは以前から手厚い産休・保障対応がとられています。

  • 女子プロゴルフ: 日本でも産休制度が拡充されており、出産後も「最長36か月(3年間)」はシード権やトーナメントの出場資格を維持したままツアーを休むことができます。

  • 女子プロサッカー(WEリーグ): 最初から規約に「産休・育休・復帰支援」が明記され、ベビーシッターの費用補助など世界基準のサポートが整っています。


一方、頭脳の格闘技であるマインドスポーツ界でも大きな動きがありました。

将棋界では、福間香奈女流五冠(旧姓:里見)が声を上げた「妊娠にともなう不戦敗やタイトル剥奪」をめぐる問題が大議論を呼び、連盟も規定見直しの検討委員会を立ち上げるなど、今まさに変革の真っ只中にあります。ちなみに囲碁(日本棋院)では一歩早くルールが整備されており、女性棋士が妊娠・出産で休場する場合、「産前産後あわせて最長12か月」の休業が認められ、復帰時も元のクラスが保護されます。


さまざまな改革が進んでいるようですが、全体を見渡せばまだまだ道半ばです。

ここで少し不思議に思うのは、普段こういった問題で声を上げるはずの「女性の権利」や「ジェンダー平等」を主張する方々が、このスポーツや将棋といった分野にはあまり表立って出てこない点です。そこにはどういった事情があるのでしょうか。


調べてみると、プロアスリートや棋士の世界特有の、以下のような環境が見えてきました。

  1. 「労働者」ではなく「個人事業主」であること
    労働基準法が適用されないため、法律をベースにした外部からの運動や法改正のアプローチが馴染みにくい。

  2. 競技ごとに構造が全く異なること
    団体競技、個人ツアー、タイトルの番勝負など、興行の仕組みが違いすぎるため、一律の「共通ルール」を作ることが難しい。

  3. 政治的な議論や炎上を警戒する空気
    純粋に競技やファン、スポンサーを大切にしたい選手側が、直接関係のないジェンダー論や政治的な運動に巻き込まれたくないという心理が働く。


このような状況下で問題の解決を図っていくには大きなエネルギーが必要ですが、現在の流れは「外からの運動」ではなく「当事者の切実な声」によって、確実に改革の方向へと進んでいます。


この動きをさらに加速させるためにも、今後は各競技団体の積極的な対応はもちろん、選手会などの主体的な取り組みがますます期待されます。



2026年6月18日木曜日

2026年6月19日(金)付毎日新聞夕刊の上級数独の解き方

 6月19日(金)付の毎日新聞夕刊に掲載されている第5384回・毎日数独上級の解き方を説明します。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



ここで下の図を見て下さい。右側下段の9つの箱に注目します。赤い矢印て示した線上には、「2」と「8」がありますので、中央上段の赤い丸印で示した2つの箱には、「2」もしくは「8」が入り、他の数は入らないことがわかります。



この結果を使うと、右側下段の9つの箱の一つに、「3」が入ることが分かります。


それ以降も、難しいところもあると思いますが、じっくり考えれば解くことができると思います。頑張ってみて下さい。




2026年6月9日火曜日

AI(生成人工知能)の「迎合」を回避するプロンプトの工夫

 本日の毎日新聞夕刊のコラム「あした元気になあれ」に、「AIとシコファンシー」という興味深い記事がありました。

シコファンシー(Sycophancy)とは、「迎合」や「おもねり」を意味する言葉です。

AIを普段から使っている方ならピンとくると思いますが、AIの回答には「いい質問ですね」や「深い洞察力ですね」といった、質問者におべっかを使うような言葉がしばしば混ざります。人間である以上、こう褒められると悪い気はしないものです。

しかし記事によると、「AIのシコファンシーは現実の人間関係にまで悪影響を及ぼしかねない」というスタンフォード大学の研究報告があるそうです。コラムの最後では、AIの迎合影響を受けないための対策をAI自身に問いかけていました。

面白い試みだと思ったので、私もAIに聞いてみることにしました。ただ、単純に質問するのでは面白くありません。そこで今回は、「Geminiに、CoPilotの迎合を防ぐ方法」を、「CoPilotに、Geminiの迎合を防ぐ方法」をそれぞれ互いに対策させ、クロス質問をぶつけてみました。

まず、Geminiが提示した「CoPilot対策」は以下の4つです。

  • プロンプトに「迎合を禁止する指示」を組み込む

  • 明確な「ペルソナ(役割)」を与える

  • 「選択肢」や「複数の視点」を同時に求め、AIの逃げ道をなくす

  • CoPilotの「会話のスタイル」を『厳密に』などに変更する

手軽な解決策として、質問の末尾に「私に迎合せず、客観的なデメリットを教えてください」と一言添えるだけでも効果があるとのことでした。

一方、CoPilotが提示した「Gemini対策」は以下の3つです。

  • 「反論してほしい」と明示する

  • 「前提を疑って答えて」と指示する

  • 「結論を急がず、論理を優先して」と伝える

さらに上級編のテクニックとして「役割を与える」「同意を禁止する」「必ず複数の視点を出す」といった指定が挙げられ、最終的に私に最適化された“魔法のプロンプト”まで提示してくれました。

CoPilot提案の魔法のプロンプト: 「私に迎合せず、前提を疑い、必要なら反論しながら答えて。結論よりも理由を優先して。」

ちなみに、新聞記事で紹介されていたAIの回答は以下のような内容だったそうです。 「①最初に質問する時、意見に同意してもらうことが目的でないと伝える ②正確性や論理的妥当性を優先してもらう ③問題点を指摘してもらう ④賛否両面から論じてもらう ⑤判断根拠も示してもらう」

AI開発側の心理を想像すると、ユーザーにたくさん使ってもらい、評価やバグのフィードバックを得たいという本音があるはずです。そのためには、ユーザーが心地よく「また使おう」と思えるような、嫌われない回答(=迎合)を優先してしまうアルゴリズムになるのは、ある意味で自然な流れと言えます。

だからこそ、私たちユーザー側が「AIはシコファンシーを含むものである」と自覚することが大切です。

対策としては、今回GeminiやCoPilotが教えてくれた文言をあらかじめプロンプトに組み込んでおくこと。あるいは、一度回答を受け取った後で、「今の回答からシコファンシー(おもねり)を排除し、客観的な事実のみで再構成して」と追加のプロンプトを入力することが有効です。

こうした一工夫は、私たちがより客観的で正確な回答を得るために役立つだけでなく、巡り巡ってAIの健全な開発(より誠実なAIへの進化)にも貢献できるのではないでしょうか。


2026年6月8日月曜日

消えない「LogMeIn Rescue」をタスクマネージャーから強制削除した話

 先日、友人から「大変なことになった」と緊迫した電話を受けました。


話を聞くと、ネットを見ていたら突然、

「システムが不審なアクティビティを検出しました。あなたのPCはTrojan(トロイの木馬)ウイルスに感染しており、個人情報や銀行口座のデータが流出する危険があります」

という大音量の警告メッセージ(画像)が現れたとのこと。典型的な「サポート詐欺(画面ロック型詐欺)」です。


友人はパニックになり、画面に書かれた番号に電話をかけて相手の指示通りにパソコンを操作してしまったそうです。途中で「怪しい」と気づいて電話を切ったものの、それ以来、パソコンを起動するたびにデスクトップへ見慣れない画面が表示されるようになってしまったといいます。


原因は悪用された遠隔操作アプリ「LogMeIn Rescue」

友人のパソコンを見せてもらうと、起動直後に現れる画面の右上隅に、青い文字で「LogMeIn Rescue」とはっきり表示されていました。


この「LogMeIn(ログミーイン)」自体は、企業のITサポートなどで一般的に使われている正規の遠隔操作アプリです。しかし今回は、詐欺師が友人のパソコンをいつでも覗けるようにするために悪用してインストールさせたものでした。


ネットで調べてみると、「不適切な操作を行うとアンインストーラーが破損し、通常の手順では削除できなくなる場合がある」との情報が見つかりました。まさに友人のパソコンがその状態に陥っているようでした。


通常のアンインストールが通用しない…

まずは基本通り、Windowsの「設定」>「アプリの機能(プログラムの追加と削除)」を開いてみましたが、リストに「LogMeIn Rescue」の名前がありません。

次にエクスプローラーで「Logmein」という文字列を検索してみたものの、関連ファイルがヒットしませんでした(大文字・小文字の判定などで漏れたのかもしれません)。


公式の削除ツールを使う方法や、サードパーティ製の強力なアンインストーラーを使う方法も頭をよぎりましたが、今回は「これ以上システムに余計な変更を加えたくない」と考え、別の方法を試みることにしました。


ひらめいた解決策:タスクマネージャーから潜伏先を暴く

デスクトップに画面が表示されているということは、現在進行形でプログラムが「実行中」である証拠です。また、起動時に自動実行されているならスタートアップに登録されているはず。


そう考えて「スタートアップ」フォルダを確認しましたが、ここには見当たらず。そこで、PCで動いているすべてのプログラムを監視できる「タスクマネージャー」を開いてみました。


ビンゴです。アプリのリストの中に「LogMeIn Rescue」を発見しました。


ここからの手順は以下の通りです。


  1. ファイルの場所を突き止める
    タスクマネージャー上の「LogMeIn Rescue」を右クリックし、メニューから「ファイルの場所を開く」を選択しました。これで、アプリが隠れていたフォルダーがエクスプローラーで開きます。

  2. フォルダーごと強制削除を試みる
    フォルダー内には実行ファイルらしきものが一見見当たりませんでしたが、フォルダー名そのものに該当する名前が付いていたため、フォルダーごと削除を試みました。

  3. 邪魔するプロセスを終了させる
    しかし、「一部のファイルが実行中のため削除できません」とエラーが出ます。タスクマネージャーでLogMeInのタスクを終了させてもまだ消えません。よく調べると、Google Chromeのバックグラウンドプロセス(拡張機能など)がファイルを掴んで邪魔をしていたようでした。そこでChrome関連のタスクも一度すべて終了させたところ、無事にフォルダーを丸ごと削除することに成功しました。

  4. 関連フォルダーも念入りに消去
    「ファイルの場所を開く」で判明した階層の近くに、他にも類似した名前のフォルダーが数個残っていたため、これらも合わせて完全に削除しました。


再起動して確認

確実に起動しなくなったか確認するため、パソコンを再起動。

結果、あの忌々しい「LogMeIn Rescue」の画面は二度と表示されなくなりました。


今回の私のやり方は、システムのレジストリなどを完全に綺麗にするような「完璧なアンインストール方法」とは言えないかもしれません。しかし、通常の方法ではアプリが検出されず、削除できなくて困り果てている方にとっては、試してみる価値のある現実的な解決策だと思います。


同じようなトラブルに遭われた方の参考になれば幸いです。


2026年6月6日土曜日

矢野義昭元陸将補の解説が素晴らしい、ウクライナ戦争とイラン戦争

 イラン戦争が開始されてから、100日近くが経過しようとしています。


日本のメディアの報道は、実際に現地に行って取材しているものが少ないため、その内容には疑問が残ります。一方、海外メディアの報道も、トランプ大統領やイスラエル側を支持するものと、イラン側を支持するものが入り混じっており、どちらを信じるべきか判断が難しい状況にあります。


特にこうした戦争においては、互いに被害状況などの詳細を敵方に見せるのは不利益となるため、正確な実態はなかなか表に出てきません。私は海外からの情報をいくつか精査しながら、どの情報が正しいのかをできるだけ冷静に判断したいと考えています。


そんな中、先日拝見した「岩上安身氏による矢野義昭元陸将補へのインタビュー動画」(全4本)は、非常に本質を突いた素晴らしい指摘がなされていました。

※YouTubeで「岩上安身 矢野義昭元陸将補」と検索すると視聴できます。もともとの有料版動画を要約し、4つに分けたものです。



矢野氏が語った具体的な内容についてはぜひ動画をご覧いただきたいのですが、その中でも特に興味深かったポイントを7つの項目に分けてご紹介します。


動画の主なポイント

(1)ネットメディアやYouTubeに溢れるプロパガンダ
米欧の情報機関などは、一般民衆に向けて都合の良い情報(ナラティブ)を流し続けています。これに対し、政府の歪曲に絶望し、退役後にSNSや独立系メディアで真実を発信し続ける「良識派」の専門家(ダグラス・マクレガー大佐、スコット・リッター氏、ラリー・ジョンソン氏など)の分析は、極めて信頼性が高いと言えます。


(2)トランプ政権とシオニズム(イスラエルロビー)への絡め取られ
元々は「戦争をしない」「ネオコンの戦争研究所とは真逆の立場」として期待されていたトランプ氏ですが、実際には政権内外でシオニスト(親イスラエルロビー)に完全に絡め取られていた実態が明かされています。


(3)ネタニヤフ首相によるトランプ大統領の「洗脳」
イラン戦争のそもそもの始まりは、ネタニヤフ首相が訪米してトランプ氏らごく少数の幹部にプレゼンを行い、実質的に開戦へと洗脳・決断させたことにあります。


(4)「大イスラエル主義」と選民思想、そして殲滅戦思想
周辺の非ユダヤ人を「奉仕すべき対象(サブヒューマン)」とみなす過激な思想が根底にあります。この戦いは政治の延長ではなく「宗教戦争」であり、その本質は「女子供から家畜、歴史や言語、記憶までをも根こそぎ奪い尽くすジェノサイド(徹底した殲滅戦)」です。


(5)近代兵器の限界と「過去の遺物」化
イスラエルの防空システム「アイアンドーム」は、音速の5〜10倍以上で不規則な軌道(ナックルボールのような動き)で突入してくる「極超音速ミサイル」の前には機能していません。また、大量のドローンやミサイルによる「飽和攻撃」や水中ドローンの進化により、戦車、空母、有人戦闘機は現代戦において「高価な過去の遺物」に成り下がっています。


(6)米軍・イスラエルに対するイランの状況
イランの精密誘導ミサイル等により、湾岸地域に展開する米軍基地の監視レーダーが真っ先に破壊され、基地は壊滅的な打撃を受けました。イランは数十年にわたりミサイル工場や濃縮施設を地下深くに構築しており、米軍のバンカーバスター等による過去の破壊アピールはプロパガンダに過ぎず、実際には破壊できていません。


(7)海峡封鎖と世界経済への致命的な打撃
ホルムズ海峡や、紅海へと続くバブ・エル・マンデル海峡などが実質的に封鎖、あるいは危機に瀕しています。湾岸地域(サウジやUAEなど)は真水を得るための「海水淡水化施設」が全域で数箇所しかなく、ここがイランに攻撃されれば、住民の生命維持(飲料水)すら不可能になります。



私の考察と日本の課題

私は上に挙げた項目の中でも、ウクライナ戦争が始まる前までは「最強」と信じられていた戦車、空母、有人戦闘機が、ドローンやミサイルの飽和攻撃、あるいは水中ドローンの進化によって「無用の長物」と化している点に、一番大きな衝撃を受けました。


これまで「これらの高価な兵器を持っていれば優位に立てる」と考えられていた常識が、安価なドローンなどの新型兵器によって完全にひっくり返されているのです。


この認識は、世界の軍事専門家の間ではすでに共有されている最先端の常識です。それに対して、日本政府の対応や国内メディアの記事を見ていると、この大転換が大きく取り上げられることはほとんどなく、重要視されているとも思えない状況です。


日本もこうした戦争のパラダイムシフト(構造変化)に応じた現実的な防衛策を急いで検討しなければ、今後とんでもない危機に直面するのではないかと危惧しています。

具体的に検討すべき課題は山積みです。


ドローンの大量生産体制の構築と小型化

水中ドローンの設計・国内生産

新たなロボット兵器の開発

大量のドローン襲来(飽和攻撃)に対する迎撃・防御策

有事に備えた(一般国民用の)防空壕や地下トンネルの設置


もちろん、イラン戦争やウクライナ戦争のような悲劇的な対立をそもそも発生させないための、外交的・政治的な対話や対策が最優先であることは言うまでもありません。

しかし、「米国が最強だった時代」は終わり、ただ米国にだけ頼っていれば安心だというフェーズは過ぎ去りました。この地殻変動とも言える新しい変化に、日本という国がどのように主体性を持って対応していくべきなのか――。これこそが、私たちに突きつけられている最も大きな課題ではないでしょうか。



2026年6月5日金曜日

2026年6月5日(金)付毎日新聞夕刊の上級数独の解き方

 6月5日(金)付の毎日新聞夕刊に掲載されている第5374回・毎日数独上級の解き方を説明します。



問題は上のようなものです。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。



ここで下の図を見て下さい。右側下段の9つの箱に注目します。赤い矢印て示した線上には、「5」と「7」がありますので、中央上段の赤い丸印で示した2つの箱には、「5」もしくは「7」が入り、他の数は入らないことがわかります。



この結果を使うと、中央下段の9つの箱の一つに、「8」が入ることが分かります。



通常の方法では、これ以上数字を埋められません。


この問題のヒントは、「9」が一つだけあることです。そこで、「9」が関連する縦横の箱を見て、「1」から「9」の中で欠けている数字がないかを確認します。


以下の図をを見てください。縦横の箱の中に「9」がを含んでいる箱の中で、赤い丸印の箱に注目します。

ここで、中央下段の9つの箱に注目します。青い矢印で示した直線上に「4」があるので、青い丸印で示した2つの箱のいずれかに「4」が入ります。

これをヒントにして、赤い丸印の箱のある9つの箱の中の数字と、縦横にある箱の数字を調べると、「1」から「9」までの数字で欠けているのは、「3」だけです。したがって、赤い丸印には「3」が入ることがわかります。



この手法を使うと、中央上段の2つの箱に入る数字を埋めることができます。


それ以降、分かるところを埋めていくと、以下の図の以下のようになります。



ここで下の図を見てください。右側2番目の列に注目します。赤い矢印の上には「8」がありますので、赤い丸印て示した箱には、「8」が入ることがわかります。



それ以降も、もう一度最初に使った手法を使う場面があり、その箱を探すのが難しいかも知れませんが、じっくり考えれば解くことができると思います。頑張ってみて下さい。





2026年7月17日(金)付毎日新聞夕刊の第5404回・上級数独の解き方

 7月17日(金)付の毎日新聞夕刊に掲載されている第5404回・毎日数独上級の解き方を説明します。 問題は上のようなものです。 とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみます。以下のようになります。 ここで下の図を見て下さい。左側上段の9つの箱に注目します。赤い矢印て示した線上...