先日、『なぜ中東問題は解決しないのか?100年前にイギリスが仕組んだ「絶対に解けない罠」』というYouTube動画を見ました。
この動画は、現在も泥沼化が続く中東紛争の源流にある「イギリスが仕組んだ罠」について詳しく説明しており、現代社会を生きる私たちへの教訓も示されていて、非常に参考になりました。
動画の要約は以下のようなものです。
1. イギリスが仕掛けた「三枚舌外交」
第一次世界大戦時、イギリスは戦争に勝つために、決して両立することのない3つの約束を同時に結びました。
アラブ人への約束: 「共に戦えば独立を認める」(マクマホン書簡)
フランスとの秘密協定: 「戦後に中東の土地を山分けする」(サイクス・ピコ協定)
ユダヤ人への約束: 「パレスチナへの民族的郷土(国家の土台)の建設を支援する」(バルフォア宣言)
2. 怒りをそらす「ダブルバインド(二重拘束)」と「分割統治」
矛盾する約束(嘘)が発覚した際、イギリスは非難の矛先が自国に向かないよう、巧みな心理誘導を行い、アラブ対ユダヤの対立構造へとすり替えました。
ユダヤ人には「国作りを認めるがアラブ人の権利は侵すな」、アラブ人には「権利は守るがユダヤ人の移住は認めろ」という、どう動いてもルール違反になる矛盾した命令(ダブルバインド)を同時に下しました。
アラブ人コミュニティに対しては特定のリーダーを優遇して内部分裂を引き起こさせ、一方でユダヤ人には自治組織の設立を認めるなど、多数派のアラブ人に圧倒的に不利な「非対称な盤面」を維持し続けました。
3. 無責任な撤退と呪いの自己増殖
1930年代に入り対立が激化すると、イギリスは「両者は生まれつき和解不可能な民族である」と責任を転嫁。そして1947年、コントロール不能になった盤面を新設されたばかりの国連に丸投げしてパレスチナから撤退しました。
ここで示された話はすべて歴史的心理事実に基づいており、それを証明する外交書類なども残っています。
これらは日本の世界史の授業でも習いますが、ここまで緻密な「心理戦」の側面や構造の問題としては詳しく説明されず、単なる用語の暗記として流されてしまっているように感じます。
現在の中東情勢やこれまでの米国の介入政策を議論する上でも、私たちはこの歴史的事実を深く理解しておくべきです。諸悪の根源とも言えるこの問題に対して、イギリスがほとんど解決策を提示せず、責任を感じていないように見えるのは非常に残念なことです。
また、イギリスの植民地統治の常套手段である「分割統治(あえて内部に対立を作り、自らへの矛先をそらす)」という「見えないルールメーカー」の手口は、実は現代の会社、学校、SNSの炎上など、私たちの身近な対立にも形を変えて使われています。
動画の最後に述べられているように、誰かと誰かが激しく争っているとき、私たちはどうしても「どちらが正しいか」「どちらが悪か」に注目しがちです。しかし、本当に見るべきは目の前のプレイヤーではなく、「この対立のルールを最初に作ったのは誰か」「この争いが続くことで、外側で一番得をしているのは誰か」を見抜くこと。それこそが、現代社会を賢く生き抜くために必要な防衛術なのだと痛感しました。
今起きている様々な国際紛争も、争っている当事者だけの視点ではなく、「その構造を作ったのは誰か」「それによって利益を得ているのは誰か」という一歩引いた視点を持つことで、ニュースの裏側にある本質が見えてくるかもしれません。
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