2025年1月31日金曜日

Geminiに灘中の入試問題を解いてもらった

 GoogleのAI、Geminiに灘中の算数の問題を解いてもらいました。


使用したのは今年の灘中の算数問題です。問題は以下のようなものです。平行四辺形と線分によって分割された図形の面積を求める問題で、図形問題の中でも難問と言われているようです。



そして、Geminiの回答の最初の部分は以下のようなものでした。


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灘中学校2025年1月入試の算数問題ですね。平行四辺形と線分によって分割された図形の面積に関する問題です。


与えられた問題と図から、以下の手順で斜線部分の面積を求めます。


1. 相似な三角形の発見:


△BEIと△BDHにおいて、


EB:BD = 1:3

∠EBI = ∠DBH(共通)

よって、2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しいから、

△BEI∽△BDH


て、斜線部分の面積は9-1=8となる。

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回答の最初の部分ですが、△BEIと△DBHが相似形だというような説明から始まっています。これでは相似形がよく理解していないように思えます。


次に、以下のような図とヒントをつけて質問してみました。





(ヒント)

全く答えになっていません。少しヒントを差し上げます。添付の画像を見てください。

三角形BJE + 三角形ELF ー 三角形BKF 

で斜線部の面積を考えます。

三角形BEJと三角形IJD、また三角形ELFと三角形GLI、また三角形BKFと三角形GKD とが相似形であることを利用して回答してみてください。

(ヒント終わり)


回答をしようとしてくれましたが、できずに「現状の情報だけでは、斜線部分の面積が平行四辺形ABCDの面積の何倍になるかを正確に求めることはできません。」という回答が帰ってきました。


ヒントが良くなかったのかもしれませんが、Geminiは幾何学など図形に関連する問題については不得意なのかもしれません。しかし、Geminiはまだ開発段階のAIです。今後の学習によって、より複雑な図形問題も解けるようになる可能性は十分にあります。


ただ、この灘中学の入試問題は比較的難しい問題だそうで、人間でもなかなか解けない人がいるのではないでしょうか?


Geminiに幾何の他の問題を解かせてみて、コメント欄で意見を聞かせてください。



2025年1月29日水曜日

103万円の壁は178万円まで増やすだけで良いのか

 国民民主党が先の衆議院選挙で103万円の壁を掲げて当選者数を4倍に増やしました。


その後、国民民主党は自公と103万円の壁を178万円にすることについて、議論を行っていますが、今のところ、自公からの回答は120万円ということで、国民民主党は話にならないと回答を受け入れていません。


この金額について、どの金額でまとまるのか、予想はできません。ただ、議論を見ていると、金額は178万円にするかどうかに集中していて、何かおかしいなと感じています。


というのは、178万円よりも大きい金額の話というのが出てこないという事です。178万円という金額が出て来たのは、単に最低賃金の上昇率を178万円の根拠としたからで、他の根拠を考えると、もしかしたら、178万円よりも金額の大きい額を考えないといけないと思うからです。


国民民主党と自公の会談では、この点には何も触れていません。120万円という回答が自公から示されたのですが、その根拠はなんだったのか?自民党の方もこういう根拠をきちんと示すのが良いのではないかと思います。税収が減るという事だけを言っているようですが、玉木さんが言っているように、手取りが増えれば支出も増えるわけで、その増加分は税収の増加につながるはずです。この金額の予測などは、あまり議論されていないように思います。


もう一つ、疑問に思っていることは、今回金額がどう決まろうと、今後どうするかという議論が必要だと思います。もし、最低賃金の上昇率を採用するなら、今回限りではなく、最低賃金の上昇率に応じて、毎年金額を変えないといけないと思います。そうしないと、また、何十年も何万円の壁というのが継続するわけで、それはおかしいのではないでしょうか?




2025年1月27日月曜日

株価急落、DeepSeekの衝撃!

 今日のニュースでは、日本株、米国株ともに急激な下落が報じられています。特に、NVIDIAに代表されるAI関連企業の株価が大きく下落しています。


この背景には、先日発表された中国のAI企業DeepSeekが開発した「DeepSeek-R1」の影響があると考えられます。


DeepSeek-R1は、オープンソースの推論型AIモデルです。OpenAIの「ChatGPT o1 Pro」に匹敵する能力を持つと言われており、無料で利用できる点が大きな魅力です。


DeepSeek-R1は前モデルDeepSeek-V3をベースに、大規模強化学習を取り入れて推論性能を飛躍的に向上させたもので、APIコストも安く、商用利用も可能です。


DeepSeek-R1の主な特徴は以下の3点です。


無料で利用できるオープンソースであること

推論、数学、コーディングといったタスクにおいて、GPT-3に匹敵する数値を出していること

中国初の大規模言語モデルであること

さらに、DeepSeek-R1は思考過程も詳細にアウトプットしてくれるため、非常に分かりやすいという利点もあります。

(Hugging Faceから)


DeepSeek-R1が株価を急落させた要因の一つは、従来「AIを発展させるには高性能チップが必要だ」と言われていた通説を覆した点にあると考えられます。


驚きの一つに、開発費の低さが挙げられます。同社は1モデルの開発にかかった費用を約560万ドル(約8億6000万円)と説明しています。最新モデルの開発費が数十億ドルかかるケースもあると言われている中、1/10程度の低価格です。


さらに、旧型の半導体を使いながらも、得意とするいくつかの分野で、OpenAIやMetaの製品を上回る性能を発揮していることです。オープンソースなどの公開されている情報を活用し、従来にないスピードで高性能モデルの開発が進められていると言われています。


今後も、DeepSeekの開発に注目する必要がありそうです。



2025年1月26日日曜日

まるで生き物! 千葉工大のAIロボットが凄い

 5ヶ月前に公開された動画ですが、今後のロボット開発を占う上で非常に興味深い内容なので紹介します。


千葉工業大学で開発されたAIロボットの動画をご存知ですか?  このロボットは、「未来ロボット技術研究センター(fuRo)」というところで研究開発されています。



今までのロボットは、カメラやセンサーで周囲の状況を認識して動いていましたが、このロボットはなんとセンサーなしで歩き回って、周囲の状況を認識するんです。まるで生き物が動いているように動作する様子は驚きです。


このロボットの秘密は、仮想空間(コンピュータ上に作られた仮想的な世界)でAIを鍛えていることにあります。実際にロボットを動かして鍛えるのではなく、仮想空間で多数の同じロボットを同時に動かすことで、速いスピードで世代交代を繰り返すことが可能となり、短時間に高度な運動能力を獲得することができるそうです。


動画(https://www.youtube.com/watch?v=vvZtHsqEXtM)では、ロボットが階段を登る、障害物を避ける、転倒から起き上がる、等の動作をまるで生き物のように行う様子が紹介されています。周囲の状況がロボットが動くことで、徐々に認識されていくため、徐々に物にぶつからず、軽快に動くようになっていく過程が見られます。


私はこの動画を見て、ロボットのハードウェアがある程度完成すると、仮想空間での訓練により、今までのロボットよりも短時間で高度な動作を行えるようになる可能性を感じました。


ロボットの構造がますます機能的に高度になってくると、人間の職人の技術を再現するだけでなく、それを超える可能性も秘めていると言えるでしょう。



2025年1月25日土曜日

2025年1月26日(日)付毎日新聞の辛口数独の解き方

 1月26日(日)付の毎日新聞に掲載されている辛口数独の解き方を説明する。唐辛子のマークが5つついており、たいへん難しい問題という表示になっている。



問題は上のようなものである。




とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみる。以下のようになる。



これ以上は単純な考え方だけでは数字が埋められない。少し工夫してみる必要がある。


ここで下の図を見てもらいたい。中央上段の9つの箱に注目する。この図で赤い直線で示した部分には「2」と「7」がその直線上にあるので、赤い四角で示した2つの箱のいずれかに、「2」もしくは「7」が入り、他の数は入らない。



これを利用すると、中央上段の9つの箱の一つに「5」が入ることがわかる。


それ以降も、難しいところもあると思うが、じっくり考えれば解くことができるはずである。




2025年1月20日月曜日

AirPods Pro2は補聴器の代わりになるのか?

 最近、YouTubeでAirPods Pro2が補聴器として使えるという情報を見かけ、興味を持つようになりました。実際に難聴で補聴器を使っている友人がいるのですが、彼にAirPods Pro2を紹介したところ、意外な反応が返ってきたのです。


全く興味がないという反応でした。友人は、何度も高価な補聴器を購入して試してみて、安物はだめだという結論に達していたようです。


確かに、現在の補聴器で価格の安いものは、友人の言うように使い物にならないものがほとんどのようです。実際、友人が今使用しているものは、100万円を超えないにしてもそれに近い値のものを使用しているそうで、それに満足しているんでしょう。


AirPods Pro2が補聴器として使えるという情報はYoutubeでいろいろ流れています。「AirPods Pro2 補聴器より大満足」という表題の以下の動画もその一つです。

https://www.youtube.com/watch?v=enD9NwzL_6w


その内容を簡単に紹介すると、以下のようなものです。


AirPods Pro2が補聴器より優れていると感じた3つの理由

1.聞こえが広がる: AirPods Pro2は、補聴器と同等の機能に加え、周囲の音を取り込む機能やノイズキャンセリング機能も搭載しており、より幅広い音を聞くことができます。

2.適正な価格: 高価な補聴器に比べて、AirPods Pro2は比較的安価で入手できます。

3.iPhoneとの連携: iPhoneと連携することで、聴覚テストや聞こえの調整が簡単にでき、音楽やオーディオブックなども楽しむことができます。


動画投稿者は、AirPods Pro2は高齢者にとって、難聴対策だけでなく、認知症予防にも役立つ可能性があると述べています。また、最新のテクノロジーに挑戦することで、脳の活性化にもつながると語っています。


私自身が、実物を試したわけではないので、実際にどの程度のレベルのものかは保証できませんが、Youtubeや関連するブログなどを見ていると、結構使えそうに思えます。


ただ、今後の発展を考えると、AirPods Pro2の方に分がありそうです。

その一つが、イヤホンの機能の向上です。補聴器と比較して、通常のイヤフォンは販売台数も多く、その分、補聴器のイヤホンよりも機能向上を図られることが期待されます。難聴者向けのイヤホンというのもあり売るかも知れませんが、結局、大量に出回る一般の人向けのイヤホンにその機能を取り込まれてしまうと思います。


また、補聴器の調整を自分で行うことが可能なため、他人に最後は調整を頼んでしまう補聴器の調整よりも、自分に合った調整が可能のように感じます。さらに、この調整のためのアプリケーションの向上も、期待できそうです。Appleはこの補聴器の機能を考えるために、多くのユーザーに試してもらい、機能の向上を図ってきたようです。


今後も、補聴器メーカーよりは、多くのユーザーに使ってもらえる仕掛けをたくさん持っているAppleが優位に立つことは明らかです。Appleの製品のiPhoneやiPadとペアでの利用ができ、それらの機能も使えるというメリットも大いに影響しそうです。




2025年1月18日土曜日

CES 2025 で感じたこと:AI を搭載したロボットの進化

 1月7日から10日にかけて開催された CES 2025 は、多くの企業と人々を集め、盛況のうちに幕を閉じました。私は直接会場には足を運びませんでしたが、YouTube などを通して、展示されている製品や講演の様子を視聴することができました。

YouTube での充実した情報発信のおかげで、会場に行かなくても CES の様子を十分に把握することができました。私の経験上、会場を歩き回るだけでも1日に1万歩以上歩くことになり、非常に疲れます。そのため、YouTube での情報収集は効率的だと感じました。しかし、実際に会場に足を運ぶことで、YouTube のレポートとは異なる印象を受けるのも事実であり、それ自体に大きな価値があると言えるでしょう。

今年の CES で最も印象的だったのは、AI の進化です。昨年の CES と比較しても、その進歩は目覚ましく、もはや追いつくのが困難なほどです。AI はあらゆる分野に浸透しつつあり、その全容を把握することは容易ではありません。特に、自然言語処理、画像認識、音声認識などの技術が向上し、より人間に近いコミュニケーションが可能になった点が注目されます。

私が最も注目したのは、AI を搭載したロボットの進化です。10 年以上前からさまざまなロボットが発表されてきましたが、今年はついにロボットが本格的に活用される時代が到来したと感じています。

すでに、掃除ロボットや配膳ロボットなど、私たちの生活に浸透しているロボットもいます。今年は、さらに多くの分野でロボットが活躍するようになるでしょう。NVIDIA のキーノートスピーチでも、多くの人型ロボットが紹介されていました。

人型ロボットは、人間の作業を代替するだけでなく、AI 技術によって、より高度な作業をこなすことが期待されています。工場作業はもちろんのこと、医療、介護、農業など、さまざまな分野での活用が期待されます。

人型ロボットの価格は、現在300万円から500万円程度が相場です。これは人一人を1年間雇用する費用と比較すると、それほど大きな差はありません。ロボットは24時間休みなく働くことができます。数人の作業を、一台のロボットが代わりにやってくれるなら、人を雇用するよりも、ロボットを購入する方が経済的なメリットがある場合もあります。

AI 技術の進化と人手不足の影響もあり、人からロボットへの移行は、私たちの予想よりも早く進む可能性があります。今年は、さまざまな場所でロボットが導入され、その効果が試される一年になるでしょう。

CES 2025 は、AI とロボットの進化を改めて実感する場となりました。これらの技術が、私たちの社会や生活にどのような変化をもたらすのか、今後も注目していきたいと思います。


静かに始まる自公民体制の崩壊:次期総裁を待ち受ける茨の道

 石破首相が退陣し、新たな自民党総裁選が始まりました。例年通り複数の候補者が名乗りを上げ、メディアもその動向を追っています。一見、いつもの総裁選に見えますが、今回はこれまでとは違う「何か」が動いているように感じます。 次期総裁候補として、高市早苗氏や小泉進次郎氏などの名前が挙がっ...