2025年9月22日月曜日

豊明市「スマホ条例」から考える、デジタル時代の親子のあり方

 愛知県豊明市が提案した、子どもたちのスマートフォンなどの使用時間を「1日2時間以内」とする条例が、22日の市議会本会議で可決、成立しました。

毎日新聞の報道によると、条例化の背景には、「過度のスマホ使用が生活や健康に悪影響を及ぼし、家庭内の対話を減らしている」という現実や、「子どものネット依存に対する強い危機感」があるといいます。

この動きを見て、私は戦後間もない頃にテレビが普及し始めた時代を思い出しました。

当時、評論家の大宅壮一氏は、テレビが人々の思考力や想像力を奪い、社会全体を「一億総白痴化」させてしまうと厳しく批判しました。しかし、結局のところ、多くの国民はテレビを見ることをやめませんでした。それは、単なる娯楽としてだけでなく、ニュースや情報収集の手段として、それまでのメディアに比べて格段に便利だったからです。

これは、現代のスマートフォンにも同じことが言えるのではないでしょうか。スマホは、テレビ以上に多機能で、あらゆる情報を瞬時に手に入れられる、極めて便利なツールです。また、友人や家族とのコミュニケーション、学習、そしてもちろん娯楽としても、私たちの生活に深く根ざしています。

豊明市の「スマホ条例」は、その意図は理解できるものの、まるで「テレビは害悪だから見るな」と言っていた時代と同じような、時代の流れに抗おうとする試みに見えます。テレビの使用を止められなかったように、スマホもまた、その利便性ゆえに、使用を禁止することは不可能でしょう。

むしろ、子どもたちからスマホを取り上げるのではなく、スマホとどう賢く付き合っていくか、その使い方を家庭内で一緒に考えていくことの方がよほど大切ではないでしょうか。

「スマホは悪いもの」と一方的に決めつけるのではなく、そのメリットとデメリットを理解し、有効に活用するためのリテラシー教育こそ、これからのデジタル社会で子どもたちが身につけるべき力だと私は考えます。豊明市の条例をきっかけに、各家庭で「スマホとの向き合い方」について、改めて話し合う機会が生まれることを願っています。




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