今日たまたま、「副首都法案に賛成したチームみらいの不可解さ」と題した西田亮介先生のYouTube動画を見た。
副首都法案は参議院で123対121という僅差で可決された。チーム未来(※注:党名は記事内で「みらい」と「未来」が混在しているため統一)は参議院ではわずか2名の政党だが、この法案に賛成票を投じた。この数字だけを見れば、まるでチーム未来がその賛否を左右したかのように映る。
動画の中で西田先生は、チーム未来がデジタル政策に関する修正合意を交わした上で賛成に回った動きを、「野党の中での抜け駆け」「事実上の与党化」と表現されている。また、マニフェストに明確に記載されていない重要法案に対して党議拘束をかけず、柔軟に対応する姿勢について、「ご都合主義的ではないか」と厳しい視線を向けられている。
日本の議会内閣制は、政党や会派単位での集団行動(党議拘束)を大前提としており、数合わせや不確定要素を排除する仕組みになっている。そうした中で、新しさを掲げる少数会派が状況に応じて賛否を判断する手法は、国会の安定性や予測可能性を損なう恐れがあると論じられているわけだ。
しかし、そもそもこの法案の構造を振り返ると見えてくるものがある。参議院ではわずかな票差での可決となったが、衆議院では与党が大多数を占めており、仮に参議院で否決されても衆議院で再可決できる法案である。つまり、チーム未来の動きがどうであろうと、この法案自体は成立する性質のものであった。
西田先生もこの点はわかっていらっしゃるはずなのだが、むしろ「チーム未来は反対票を投じる」と見ておられたフシがあり、結果として賛成したことに不信感を持たれているようだ。
しかし、日経新聞の記事では、衆議院の議決前(7月14日)に次のように報じている。
「自民党、日本維新の会、チームみらいは14日、与党が国会に提出した副首都法案の修正で合意した。みらいが主張していた情報通信技術の活用規定を追加する。」
つまり、チーム未来は参議院での投票云々よりもずっと前に、この副首都法案に賛成する方針を固めていたのだ。
そう考えると、西田先生がここで「抜け駆けだ」と怒るのは少しピントがずれているようにも思える。それであれば、その前に行われた3党合意のプロセス自体を問題視すべきなのではないだろうか。
背景にあるのは、西田先生の中に根付く「旧来の議院内閣制への信頼」なのだと思う。同じ政治意見を持った者同士が政党を組み、組織として結束して守るべきだという考え方だ。
その前提に立てば、チーム未来のような動きは「とんでもない政党」に映るのだろう。
西田先生に限らず、チーム未来を批判する人たちは、いわゆる従来の「政治信条をベースに形成された政党」の枠組みで政治を見ている。そのため、「テクノロジーを活用して課題を解決する」という発想を軸に作られた新しい政党のあり方が、どうしても理解できないのではないか。
しかし、最近の地方政治の動きを見ていると、政党の看板を前面に出して選挙を戦う形は明らかに減ってきている。たとえ自民党に所属していても、党の名前を出さず、実質無所属のスタンスで出馬するのが一般的になりつつある。
これは、旧来の党議党略に縛られるよりも、個人の政策や実績をベースに戦った方が有権者の支持を得やすいという合理的な判断に基づいているはずだ。
チーム未来の党是も、「個々の政策の是非を個別具体的に考え、そこにデジタル化の視点を組み込むことで社会に貢献する」という意思にこそ込められているのだと思う。
ただ、国旗損壊罪や皇位継承などのイデオロギー色の強い問題において、チーム未来が明確な意見を出せなかったことは事実だ。「若い政党だから無理なのだ」という擁護の意見もあるかもしれないが、こうした重要課題においても、議案の投票が行われるまでには「デジタルの考え方」をどう絡めつつ自分たちの見解としてまとめるのか、そのプロセスを構築していくべきではないだろうか。
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