2021年8月7日土曜日

インドにおけるコロナウイルスの状況は興味深い

 インドのコロナウイルスの状況に関して、感染が拡大しているという報道を見たり聞いたりしたと思ったのは、つい最近のような気がしていた。それ以来、感染は継続して拡大しているのだろうという気持ちでいた。


実際には全く違っていた。以下のグラフを見るとよくわかる。一つは百万人当たりの感染者数の推移(線形グラフ)、一つは百万人当たりの死亡者数の推移(対数グラフ)である。



感染者数は5月の初めに、死亡者数は5月中旬にピークを付けたが、その後は減少しており、今ではイスラエルやアメリカなどと比較すると、格段に少ない数字で推移している。日本の数字に近いものだ。


日本はインドよりも少ない数字なのだが、相変わらずコロナウイルスで騒ぎまわっている。それに対して、インドではもうコロナウイルスではあまり騒いでいないのではないだろうか?もし、騒いでいるようなら、もっと報道されていいはずである。


ところで、上にあげたグラフで米国、アイスランド、イスラエルという国を入れたのは、これらの国がワクチン接種率では世界トップラスだからだ。


不思議なことにこれらの国では、最近になって感染者も死亡者もまた増えてきている。グラフを見るとそれは明らかだ。


そして、巷で言われているのは、これらの国で感染者や死亡者数が増えてきている理由として、変異株のデルタ株が原因だという説があるからである。


実はデルタ株というのはもともとインド株と言われた変異株なのだ。インドでもう流行が収まってきたデルタ株が、ワクチンを接種した率の高い国々で流行の兆しを示しているというのは、興味深い。ワクチン接種率の低いインドでは収まってきたのに、ワクチンの接種率の高い国で流行しているというのは謎である。


現在のワクチンはデルタ株には効かないということを示すのかもしれない。しかし、インドで収まってきたのはなぜか?


こういう議論をもっとニュースショーでやってもらいたいものだ。単に、デルタ株で感染者数が増えてきたと騒ぎまわっているだけでは、問題の解決にならない。


日本がアイスランドなどと一緒なら、今後も感染者は増加する。インドと同じなら、減少に転じるのは時間の問題だ。





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