2021年10月29日金曜日

コロナウイルスとはどういう病気か: インフルエンザよりも問題ない病気である

 コロナウイルスとインフルエンザの比較に関しては、このブログでは昨年の4月25日に行っている。


その時に示したのが以下の二つのブログである。


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一つは『新型コロナ: 「インフルエンザでも人は死ぬ」との比較』という表題のブログだ。以下のところにある。

https://blogs.itmedia.co.jp/mohno/2020/03/post_9918.html


もう一つは、「2019年のインフルエンザ死者数は3000人を超えている」という表題のブログである。以下のところにある。

https://note.com/geltech/n/n49f508736b94


この2つのブログは、実は結論として全く反対の結論を導いている。

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上の文章はその時のブログの引用だが、それぞれのブログは当時から少し追記されている。ただし、その論調は二つとも変わっていない。一応目を通してもらうと以下の話の理解に役立つと思う。


私の意見も後者の方のブログの意見に近い。


今でもマスコミなどは、感染者数を話題にしている。しかし、感染者数というのはとらえようのない数である。そもそも感染というのはどういうことなのか。定義があいまいである。


現在のコロナウイルスの感染者数というのは、マスコミなどで使われているのは、PCR検査の陽性者数である。陽性者は感染者ではない。陽性者数 > 感染者数である。


PCR検査をした人で、その鼻の粘膜やのどの粘膜についていた粘液の中にコロナウイルスもしくはその断片が含まれていると、それを陽性者と判定する。単に粘液の中にコロナウイルスが含まれているだけで、ウイルスが体内に入ったわけでもないし、体内に入って発症したわけでもない人が含まれている。マスコミの言っている感染者数というのはそういう数なのだ。


一方、インフルエンザの場合には、自分がインフルエンザに発症したのではないかという人が、病院を訪れ、医者が実際に判断して、インフルエンザに罹っていると認めた人が感染者として数えられる。


つまり、コロナウイルスとインフルエンザでは、その感染者数の数え方が全く違うのだ。コロナウイルスの場合は数えすぎである。


さらに、感染者の中にはひょっとしてコロナウイルスやインフルエンザに罹ったかもしれないなと思っても、病院に行かずにそのまま済ませてしまう人もいる。コロナウイルスだと罹っているだけで村八分みたいな扱いを受ける可能性があるので、罹っていると言わない人もいるはずだ。


だから、感染者数でうんぬんするのは、その数がいい加減なのであてにならない。


重症者に関しては、病院に入院して、重症としての治療を受けているのだから、数を数えるのは割と正確といえる。しかし、どういう状態になったら重症者というのという定義が難しい。昨年も、東京都と国で重症者数の数え方が違っていて問題になった。


その点、死亡者に関しては感染者や重症者よりもはっきりしている。しかし、これも難しい問題がある。死亡した人がコロナウイルスやインフルエンザに罹っていたとしても、もともと癌や肺炎などの病気い罹っていた場合だ。どちらが原因で死亡したのか、よくわからない。


インフルエンザではインフルエンザで死んだとはっきりしている死亡者数と、他の病気を患っていて、亡くなった死亡者数とは明確に分けている。厚労省が発表する人口動態統計では、2019年のインフルエンザの死亡者数は3,575人である。(以下の資料参照)この人数は、単にインフルエンザでなくなった人の数だ。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei19/dl/11_h7.pdf


それに対して、厚労省では超過死亡という死亡者数も把握している。それは、もともと別の病気を患っていて、インフルエンザに罹って死亡した人の数である。これは割といい加減にデータがとられている。21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告というものだ。以下のところにある。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/2112-idsc/jinsoku/1847-flu-jinsoku-2.html


2019年から2020年の冬にかけてインフルエンザに罹って死亡した人の数が表示されている。インフルエンザの流行った19週にわたってデータが表示されており、1週で約500人が亡くなっているので、概算、1万人の死亡者という事になる。大都市だけの集計なので、その他の地域も含めるともう少し数は多いはずだ。それぞれの年の冬で、死亡者数は異なるがだいたい1万人とみてよいだろう。


コロナウイルスは死亡者数の数え方は、インフルエンザの超過死亡という取り扱いの数え方に似ている。ただし、もう少し徹底していて、何らかの原因で亡くなった方について、PCR検査を行い、陽性者だった場合には、その方はコロナウイルスで亡くなったとしていることだ。


このコロナウイルスのデータのとり方をインフルエンザと比べてみると、数えすぎという事がよくわかる。まず、感染していない人も含まれる陽性者という判定で、コロナウイルスで死亡したとしている点だ。さらに、死亡した方には徹底してPCR検査を実施している。本当かどうかわからないが、交通事故で亡くなった方でも検査しているという報道もあった。

それに対して、インフルエンザは医者が罹っていると判定した人だけを数えている。


現在のコロナウイルスの死亡者数は、10月29日の厚労省の発表では、18,229人である。この数は昨年からの死亡者数の類型である。つまり、1年10か月くらいの期間の死亡者数だ。という事は、1年間では1万人くらいの死亡者という事になる。


インフルエンザも同じような数字なので、同等と思う方がいるかもしれないが、上に述べたように数え方が違いすぎる。ということで、死亡者数はインフルエンザのほうが多いのだ。


致死率が高いという話が出ているが、致死率はどういう計算をしているのか問題である。致死率は死亡者数を感染者数で割ったもので計算されているのだが、上に述べたように感染者数ははっきりつかめている数字ではない。だから、そういう計算の致死率で議論するのはよくない。


よくわかるのは、上にも述べたように単に死亡者数である。この死亡者数でも正確に数字を把握できていないわけだが、それでも他のデータよりも明確だ。





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