実はこのブログの表題に似た表題「インフルエンザはこの冬流行するのか?」で、同じようなことを昨年10月23日に書いている。もし興味のある方はそれを先にご覧になる方が良いかも知れない。
今年もまた、第5波が終わったと思われる今の時期に、今年の冬はインフルエンザとコロナウイルスの両方が流行するという噂が流れてきている。何を根拠にそういう話をするのか、良くわからない。そういう予測をするなら、きちんとしたデータで示してもらいたい。
私自身は、今年もインフルエンザは流行しないだろうと予測している。昨年はこの予測があたったのだから、少しは私の説を信じてもらっても良いのではないだろうか。私は感染症の専門家でもないし、医者でもないが、データを取り扱う数理統計学は少しは学んでいる。しかし、そんな学問など必要もないほど「流行しない」というのは明らかだ。
今年は昨年のインフルエンザの状況がはっきりしたので、それを追加したデータで説明したい。今年のインフルエンザは流行するかどうか。
上のグラフは国立感染症研究所のサイトから入手した「過去4シーズンとの比較」というPDFである。PDFには、その冬に流行った複数の種類のインフルエンザの流行状況をそれぞれ別々のグラフで示している。2017年から2021年の5つの年度のインフルエンザの流行の状況がグラフで示されている。以下のリンク先で入手できる。
https://nesid4g.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data2j.pdf
インフルエンザは従来から、36週くらいから顕著に患者が増えてくるので、36週から次の35週までの1年間での表示になっている。
今年はすでに42週まで過ぎているが、赤線で示された2021/22のグラフは、ピタッとゼロに張り付いている。2020/21のグラフは右のメモリを見てもらうとわかるが、1名とか2名が表示されている。他の年度は右のメモリは数100から1000というメモリだ。
2年前までのグラフはインフルエンザが、今頃の時期には徐々に流行りだしていることを示しているのに。
2020/21と2021/22の2つのグラフを見てもらうとわかるが、昨年も今年もインフルエンザは現時点で全く流行っていないのだ。
このグラフを見れば、インフルエンザは今年流行するなどという話はまったく起こらないということが推測できるはずだ。もちろん、用心するに越したことはないが、あまり心配する必要はないと考えて良い。
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