コロナウイルスの感染もおさまってきたようである。死亡者数が10人とか20人というレベルでは、ほとんどゼロと言っても良いくらいだ。
コロナウイルスの感染については、PCR検査が導入されている。このPCR検査によるコロナウイルスの感染の陽性かどうかの判定を推奨したのは、WHOであると聞いているが、その資料を見たことはない。厚労省の資料の中にそういう記述があるようなのだが。新しい病気という事で、最初見つかってからしばらくは、この対応でよかったのだろう。
コロナウイルスにPCR検査を使用するのを聞くまで、私は他の病気にPCR検査をして陽性と判断したというのを聞いたことがなかった。以前からPCR検査は知られており、いろいろのところで使われているのだが、インフルエンザで使われたというのを聞かない。たぶん、積極的に感染したという判断に使われたのは、コロナウイルスが初めてではないかと思う。
コロナウイルス検査では、鼻咽頭拭い液や唾液などを採取して検査を行っている。採取されたサンプルの中にコロナウイルスの遺伝子を増幅することで、ウイルスが存在するかどうかを判定している。もし、ウイルスが存在すると、それをコロナウイルスの陽性者と呼んでいる。感染者ではなく、陽性者である。
日本のマスコミの報道では、ほとんどのものがPCR検査で陽性であった人を、感染者として報道している。
しかし、厚労省の発表も見るとわかるが、厚労省はPCR検査の陽性者を感染者とは呼ばず、必ず陽性者と言って表している。
私の理解では、PCR検査で鼻や口の粘液にコロナウイルスの遺伝子が見つかったとしても、それはコロナウイルスに罹っているわけではなく、単にコロナウイルスが粘液中にあったという事なのだ。勿論罹っている場合もあるが。
実際に、コロナウイルスに罹るというのは、コロナウイルスが鼻やのどの粘膜から体内に入り、増殖が始まり、その影響で発熱などが出て来たことを言うのではないか。体内に入ってきたとしても、症状がみられず、コロナウイルスが退治されてしまうこともあり得る。こういう状況はPCR検査をしてもわからない。
こういう場合に、発症したというのかどうか、微妙なところだ。軽症と言ってもいいのかもしれない。
インフルエンザを例にとると、インフルエンザに感染したというのは、明らかに患者にその症状があらわれて、それをPCR検査ではなく、実際の医者が診断して、感染したという事を確認した場合に、感染者としている。
インフルエンザと比較してみると、明かに感染者の数の数えすぎが起こっている。数えすぎというのがまずいのなら、インフルエンザではその患者数に数え落としがあるという事だ。
PCR検査で陽性者として判定された人が、実際に感染する(発症する)割合はどのくらいなのか?
このデータをいろいろネットで探してみたが、なかなか見つからない。だいたい発症する人は陽性者の5分の1くらいではないかという話を聞いたことがあるが、そのデータの出どころは定かではない。
上の資料は和歌山県のコロナウイルスサイトから入手したものである。和歌山県のコロナウイルス第五波の陽性判明者の内訳が出ている。陽性者は2,464人で、そのうち無症状が552人、有症状が1,912人である。無症状の人の中で、その後も全く無症状だったのは、129人だ。
このデータからいうと、陽性判定されたのに、全く症状がその後も出なかったのは、
129 / 2464 = 0.05
つまり、陽性判定者の5%くらいの人が、無症状だったという事で、上の5分の1という話とは全く違っている。
通常、インフルエンザは風邪の場合には、軽症の人でわざわざ病院に行く人というのは少ないだろうから、ひょっとすると、陽性者と判定された人の、半分くらいはPCR検査がなければ、データとして勘定されなかったかもしれない。
いずれにせよ、PCR検査というのは、コロナウイルスの発症を証明するものではなく、PCR検査を行わなければ、カウントできなかった発症者もカウントしてしまっているという事になる。
いずれにせよ、マスコミの報道はコロナウイルスの感染者を過大にとらえていることは、間違いない。
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