『感染拡大“2月2日はすでに「上昇終盤」”…東京都「ピークアウト」の時期は?社会学者グループがAI予測」という表題のネット記事が昨日2月2日に出回った。
元の記事は以下のところにある。
https://moneyworld.jp/news/05_00069460_news
シンクタンク山猫総合研究所の予測モデルで、東京のオミクロン株の感染の予測を行っており、それによるとピークは2月2日あたりとか。
感染者数が1日1万人を超えた世界各国の状況を参考に、東京でのオミクロン株の感染状況を予測している。
それほど大げさに行わなくても、私も同じような予測を数カ国のデータを参考にして行っている。さらに、私は東京だけを予測してもだめだと思って、全国でのピークを予測しているのだが。それでも、概略の予測は殆ど変わらない。先日のブログで予測したが、今週中くらいにピークは来ると予測している。単純な話なのだ。
ここで面白いと思ったのは、2月2日からは予測をしばらく中断するという。東京都が検査を受けなくても医師が陽性と診断する「みなし陽性者」を集計に含める方針としたことで、陽性者数が増えると考えたからのようだ。「過去のデータとの連続性が途切れる」という理由だ。
確かに陽性者数の勘定の仕方が異なってしまったのでは、まともな予測はできない。
しかし、そもそも陽性者数というのは、まともな数字なのだろうか?それ自体があまりまともな数字ではない。陽性者というのは、現在でもPCR検査を行って、陽性と判定された人ということになっている。症状が出ても、PCR検査を受けていない人もかなりの量いるだろうし、症状が出なくてもPCR検査をすれば陽性と判定される人もいるはずだ。意図的にPCR検査を増やせば、自動的に陽性者は増える。簡単に動かせる数字なのだ。
ということは、日本全国で正確な陽性者数の把握というのはできていない。正確な数字を出すなら、全国民に毎日PCR検査をして、それで陽性者数を出さないといけない。
統計学上はそんな大量のデータを採ることができないから、サンプリングすることで全体の傾向を掴むことにしている。
本来はサンプリングは可能な限り、ランダムに取ることが理想だ。しかし、今のPCR検査はランダムに行っているわけではなく、クラスターなどでのPCR検査であったり、コロナにかかっているか不安な人が、PCR検査を行っているに過ぎない。
でも、まあ、この程度のいい加減なデータだが、ないよりはマシというような考え方で、それをランダムに採ったデータだと考えて、予測している。理想には及ばないが、それでも、まずまずの予測はできるだろうという考え方だ。
山猫総合研究所の予測モデルももともと割といい加減なデータで予測しているわけで、今回の東京都の陽性者数の数え方が変わったからと言って、大きな差が出るわけがないのではないかと考えている。
今週末くらいまでのデータが出てくるのが楽しみだ。予測が当たるのかどうか?
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