「神道が世界を救う」を読んだ。どういうきっかけでこの本を目にしたのかはよく覚えていない。たぶん、私が最近興味をいだいている「どうして日本はアメリカと戦争をはじめたのか」という疑問を持って、そういうことに関連する文献を読んでいる中で、見つけたものだと思うのだが。
この本は、サンマリノ共和国駐日特命全権大使マンリオ・カデロ氏と外交評論家加瀬英明氏の対談の形式で書かれている。
この本で最初にびっくりしたのは、「神道は宗教ではない」ということだ。そうではなくて、「神道は信仰である」という。これが本の冒頭に出てくる。
私はそれまで、神道は他の宗教とは何となく違うなと思っていたが、宗教の一つだと缶がていたからだ。しかし、宗教ではなく、信仰だという。どこが違うのか?
まず、神道は信者がいない。「私は神道の信者です」とは言わない。宗教では必ず信徒、信者が存在する。
神道には聖書やコーラン、経典などの書物がない。言葉で書かれた書物がない。
神道は、釈迦、イエス・キリスト、マホメッドなどのような開祖、教祖がいない。
神道には教会や寺院そして信者などを統制する教団が存在しない。
神道には信者を縛る戒律がない。
神道には信者が唱える祈祷文がない。
神道の神社には、誰でもお参りできる。
以下、神道がどれほど素晴らしいかということが色々と語られる。そして、神道が如何に日本に根付いているかについても語られる。
以前から神道について知っていた、他の宗教は男性の神様が最高神だが、神道は天照大御神で、女性だということも言われている。神様がやたらと多く、それも動物や、山や木など色々のものが神様として祀られている。
神道が素晴らしい信仰であることを色々語られているが、そこから、神道はどういうものかを教えられる。
先日和歌山旅行をした。その時に熊野三山にお参りしたが、それらの神社についても語られており、興味深く読んだ。
我々日本人は、神道について学校では教えてもらっていない。しかし、もっと神道について勉強して、神道についての理解を深める必要があると思った。神道は我々の生活の中に深く染み込んでいるのだ。神道の好き嫌いはそれからでよい。神道などまったく認めないとハナから考えている人も、一度は神道とは何かを考えたほうが良いと思う。
その意味で、この本は神道を知る上での入門書としても役立つと思う。
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