2022年3月27日日曜日

戦争で先制攻撃をかけた方が悪か?

 今回のロシアのウクライナ侵攻で、かなりの人が先制攻撃をかけたロシアが悪いと言っている。私も何とはなしに、そういうものかなと思っていた。これは高橋洋一先生の話が一番影響しているように思う。


高橋洋一先生は、当然先制攻撃をかけた方が駄目だとYoutubeで話をされていた。なるほど、世界ではそういうものかと納得していた。確かに、敵側は何もしていないのに、先に手を出した方が悪いに決まっていると。


ところが、馬淵睦夫先生の話を聞いてそうではないのではと思いだした。馬淵先生はウクライナ兼モルドバ大使、防衛大学校教授を歴任されている。経歴からも左派とは言えない。その先生の発言を聞いて、先制攻撃をしたロシアだけが悪いという話はちょっと疑問に思った。


そもそも、先に手を出したのが悪いというが、誰がそれを決めたのか?どうも、そういうルールは日本にはない。日本には古くから、喧嘩両成敗というのがある。争いには双方に問題があり、それだから両成敗なのだ。日本には先に手を出した方が悪いという話は、昔から伝わっているわけではない。


これが徹底されたのは、どうも先の日米の戦争が影響しているように思う。太平洋戦争では、日本が先制攻撃をかけた。だから、日本の方が悪いという教育を、我々は受けている。本当にそうなのか。


馬淵先生の話を聞いて、そうではないと思いだした。そもそも、右系の人たちは日本の真珠湾攻撃を悪いとは言っていないはずだ。でも、戦後教育のせいで、先制攻撃をかけた日本の方が悪いと思っている右系の人がいるのではないか?今回のロシアが悪いと言っている右系の人は、ダブルスタンダードではないのか?


だとすると、彼らは本当の右系の人ではない。米国などの西欧の考え方に影響を受けてしまった人たちである。これでは真の右系とはいえず、心もとない。


そもそもロシアはどうしてウクライナに侵攻したのか?プーチンが侵攻を決断したのはどうしてなのか?単に、プーチンが横暴だったから侵攻してきたのか?バカだったから、侵攻してきたのか?これはもう少し、慎重に考えないといけないのではないだろうか?


馬淵先生は、簡単に善悪を判断するのはよくないと言われている。もっと別の影の勢力が影響しているのではないかという事だ。


よく考えてみると、ロシアがウクライナに侵攻した理由の一つに、かつてソ連が支配していた国々が次々とNATOに加盟していることがあげられる。ロシアにすれば、これは由々しき問題だ。NATOは集団防衛システムを構築している。あくまでも防衛システムと言っているが、実は軍事同盟だ。攻撃にも使われる可能性は否定できない。これをロシアが恐れるのは理解できる。


ソ連が崩壊してから、NATOはソ連が支配していた国々をNATOにどんどん加盟させ、ロシア離れを支援している。ロシアにとってはどんどんロシアを攻撃してくる国が増えていると考えてもおかしくない。NATOの中心になっている諸国は、ロシアとの間にバッファができ、安全がより確保できるのだ。


このNATO加盟が戦力を使わない方法で行われている。「我々のNATOに入れば、お宅を守ってあげられるよ」と。こういう甘い誘いには、抵抗なく乗ってくる国は多いはずだ。これが西側諸国のずるい手で、戦力を使わなければ何をしても許されるという思想が、その行動に表れている。これこそあくどい考え方、やり方ではないのか?


米国を見るとわかる。古くはアラモの砦に立てこもった米国人を、メキシコの軍隊が攻め殺してしまった。それを見て、米国はメキシコと戦争を始めて、メキシコの領土をかすめ取った。米西戦争でスペインと戦争をするようになったのも、アメリカ海軍の戦艦メイン号が白人士官の上陸後に爆発・沈没したのを契機に始まった。ベトナム戦争はトンキン湾事件から始まった。イラク戦争は、イラクが大量破壊兵器を持っているという言いがかりを行い、開始された。こういう戦争に関して、米国が謝ったという話を聞かない。


余談だが、日本も関東軍が張作霖爆殺事件で同じようなことをやった。


西欧諸国は、こういう自分たちが仕掛けた事件で、ターゲットの相手国に難癖をつけ、困らせ、その挙句はその国が戦争を開始せざるを得ないような状況を作り出している。


これは太平洋戦争にも言えることだ。米国の当時の大統領ルーズベルトは、日本人などアジア人を蔑視しており、軽蔑していたという話は、米国人の中でも言われている話で、そういう本も出版されている。そのルーズベルトが、ABCDラインなどいろいろ日本に難癖とか制限をかけて、日本がにっちもさっちもいかないようにした挙句、日本が真珠湾攻撃をするようにした。これは、戦後、米国でもそれを署名する資料などが見つかっている。


今回のロシアのウクライナ侵攻にも、その根底に流れている考えには、軍隊を使わず、敵をどうしようもなくして、先制攻撃をかけるように仕掛けている勢力がいるという事だ。特にその勢力と考えられるのは、兵器産業のグループだ。彼らは兵器が使われなければ、兵器が売れないので、上がったりである。会社がつぶれてしまうのだ。だから、戦争を引き起こして、兵器や弾薬を使ってもらうようにする。兵器の効果もそれで見ることができる。今回は戦車攻撃のジャベリンが実に有効という事がはっきりした。


もちろん、仕掛けに引っかかって、ウクライナに侵攻したロシアは問題だが、その陰に隠れて、ひそかにロシアにそういうことをするように仕掛けた知恵のある組織が暗躍しているという事だ。


高橋洋一先生のYoutubeチャンネルは以下のところ。

https://www.youtube.com/c/%E9%AB%99%E6%A9%8B%E6%B4%8B%E4%B8%80%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB



馬淵睦夫先生のYoutubeチャンネルは以下のところだ。

https://www.youtube.com/channel/UCfCqkDF-g0ojP0uXl5zZ5Mw






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