ロシアのウクライナ侵攻で、注目されるようになったのが、核兵器である。
ロシアのプーチン大統領は、「核兵器の使用も考える」とウクライナの侵攻を開始するときに明言した。
もともと、ウクライナは核兵器を持っていたのだが、その核兵器をなくすという選択をした。その時点では、米国、ロシアに次いで世界で核兵器を多く持っていた国だったのだが。その内容についてここでは詳しく説明しないが、簡単に言うと以下のようなものだ。
ソ連が崩壊した時点で、持っていた核兵器は、ロシア、ウクライナ、カザフスタン、ベラルーシにあった。この核兵器をどうするかが問題になった。この時、アメリカ合衆国とロシアは、保有兵器を排除するかロシアの管理に移行することに合意するよう、他のソ連の後継核保有国3か国に外交圧力を掛けた。その結果、紆余曲折はあったようだが、ウクライナなど3国は、アメリカ合衆国やロシアからの安全保障や軍事援助、金融支援と金融補償と引き換えに核兵器を引き渡すことに合意した。(Wikipedia「リスボン議定」より)
現在、ここで問題になっているのが、ウクライナが核兵器を持っていたら、ロシアはこんなに簡単にウクライナに侵攻してこなかったのではないかという事である。
この説が正しいかどうか、確かめる手はない。しかし、正しいという人たちは、米国は北朝鮮を攻撃しなかったのは、北朝鮮が核兵器を持っていたからだという主張をする。だから、ウクライナも北朝鮮のように核兵器を持っておくべきだったと。
ただ、この話も北朝鮮が核兵器をもっているから、米国が攻撃を仕掛けてこなかったのかどうか?本当の理由かどうかははっきりしない。
私はウクライナが核兵器を持っていたら、ロシアの方もそう簡単にはウクライナに侵攻してこなかっただろうと思う。当時、ウクライナには3千発ほどの核兵器があったらしい。だから、数十発は残しておくべきだった。それで確実にロシアの侵攻が防げるとは思わない。
今回のようにロシアが攻め込んできたとしても、最後には核兵器があるというのは、ロシアと戦争終結するときに強力なカードになるはずだ。
それにしても、リスボン議定書は何だったんだろう?ロシアも米国もウクライナの安全を保障すると約束しているのに。こういう約束は、国際政治では破られると思っておいた方がよさそうだ。
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