本日2月1日付の毎日新聞の夕刊に、「2024・生きてゆくあなたへ 巨大化GAFA、敵か味方か 東大大学院教授・宍戸常寿さん 49歳」という記事が出ている。
詳しい内容は、その記事を読んでもらうことにして、GAFAに関する考えを述べてみたい。
GAFAというのは、すべて米国の企業で、そのベースとなっているのが、ソフトウェアの技術である。
どうして、GAFAは米国で生まれて、日本では生まれなかったのか。
その原因の一つは、言葉の問題だと思っている。世界で考えると、英語の分かる人は多いが、日本語の分かる人はそれほどでもない。この差が、ソフトウェアの分野で大企業が生まれるか、生まれないかを左右した。
ソフトウェアのユーザを考えた場合、英語を使う人が多いのだから、そのユーザ数も大きい。英語を使う人に合ったシステムを作ったほうが、日本語を使う人に合ったシステムを作るよりも、ユーザ数は多い。そのユーザ数の差は、企業の利益に反映され、利益も大きいものになる。この利益の差が、企業の規模に影響を与え、米国のほうが日本よりも大きい企業に育ったのだ。
日本はソフトウェアの技術者が育っていないという説があるが、そんなことはない。優秀なソフトウェア技術者は日本にもたくさんいる。その証拠に、ゲーム機やパソコンやスマホのゲームの分野では、日本のアプリケーションで世界で大量に売れているものは多い。この分野では日本も負けていないのだ。
ゲームでは、言葉に依存する場面は少ない。もちろん、日本語で作ったゲームを英語版に訂正する必要はあるが、その手間はFacebookやX(旧Twitter)と比較してみても、大きな手間はかからない。
GAFAが大きな利益を得ているのが問題だが、上にあげた記事で述べられているように、日本では安価な価格でそれらを利用できる。すべて、利益を吸い上げられていると考えるのは良くない。Win-Win、Give & Takeの関係も存在するのだ。
GAFAに個人情報が盗まれているという話もあるが、その情報を提供しないと、逆に良い情報が貰えないということも発生する。情報を提供するかわりに、便利さなどを享受しているのだ。
デジタルの世界は、我々が経験したことのないスピードで、変化して行っている。日本も官民あげて、協力して、世界に遅れを取らないようにしないといけないのだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿