2020年6月22日月曜日

イタリアの国立高等衛生研究所のコロナウイルスの報告で知る年齢別死者割合

イタリアの国立高等衛生研究所が6月18日付で発表した「イタリアでSARS-CoV-2感染が陽性で死亡した患者の特徴に関する報告」は、年齢別の死者数などを詳しく説明している。

英文のPDFもWebサイトで見ることができる。Chromeで見て、日本語翻訳すれば日本語で読める。



その中で興味深いのは上にあげたFigure 1と2である。

Figure 1はコロナウイルスに感染した人の年齢と死亡した人の年齢を比較している。死亡した年齢の中央値は、感染した患者の年齢の中央値よりも20才高くなっている。

Figure 2は女性と男性の死者の比較をしている。感染した後に死亡した年齢は、女性の方が男性よりも高いことを示している。女性が85才、男性が79歳である。つまり、男性の方が若くても女性よりも死ぬ確率が高いということである。10歳ごとに分けて表示されているので、どの年代が一番死者数が多いかがわかる。

コロナウイルスで死亡した人で、入院前に示していた症状で多いのは、体温が高い、呼吸困難と咳である。下痢や喀血はそれほどでていない。入院時に5.7%の人たちは無症状だった。

症状の発症から死亡までの日数の平均値は、11日で、そのうち発症から入院までが5日、入院から死亡までが6日である。入院から死亡までの期間は、ICUに移された人が10日で、ICUに入らなかった人は5日で、5日の差がある。(ICUの効果)

50歳未満の患者の死亡は、6月18日までで、感染者が33,309人で、そのうち死亡者は371人である。そのうち、40歳未満は84人で、男性が54人、女性が30人である。そのうち、8人の患者は病状の報告がなく、残りの62人の患者で深刻な病気をもっており、そのうち48名は明確な既往症(心血管、腎臓、精神医学、糖尿病、肥満など)があった。

イタリアの国立高等衛生研究所のサイトを見ると、こうしたコロナウイルスに対する情報を論文形式で流している。我が日本でももっとこういった情報を流してもらいたいものだ。上にあげたデータはあくまでもイタリアのもので、日本で上の情報があてはまるかどうかははっきりしないが、参考になる。

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