2020年6月29日月曜日

コロナウイルスの謎を「ファクターX」と名付けたのは問題では?

コロナウイルスの未知の部分というのはたくさんある。しかし、そういう謎も感染症専門家などによると、当たり前のように語られてしまう場合が多い。

例えば、満員電車はコロナウイルスに感染しやすいので注意しろという話である。しかし、本当に満員電車で感染しやすいなら、すでに何万人もの人が感染しているはずなのだが、そいう話は聞かない。

例えば、K-1のイベントもそうだ。危険だからやめたほうがいいという意見は各方面から出てきて、K-1を行う主催者もけしからんというような意見まで出た。しかし、結果はどうだったのか?K-1で感染したという情報はない。百歩譲って、数名出たかもしれないとしても、あんなに騒ぎまくるほどのことであったのか?

現在、コロナウイルス関連で一番不思議に感じていることは、アジアやオセアニアではコロナウイルスの感染者や志望者が、欧米系やアフリカなどに比べて、格段に少ないということである。この理由が全く分かっていない。



上のグラフは、Our World in Data から入手したグラフである。線形グラフでは差がよくわからないので、対数グラフにしている。(一部の国は6月25,26日に測定方法が変わったので注釈がついているが、各国の差を見るには問題ない)

上のグラフを見ると、アジアやオセアニアの国々では、コロナウイルスによる百万人当たりの死者数は格段に少ない。二桁ほどの異なりがある。

どうしてこんな差が出るのか?どこかの財務大臣は、「民度の差」などと言って自慢したそうだが、誰も民度の差とは思っていないだろう。

この疑問には、世界のレベルの高い感染症専門家も答えられていない。もっとひどいのは、3月ごろに「日本はこれからヨーロッパ各国のようにコロナウイルスで感染者が増大する」などと、平気でのたまわって医者や専門家がたくさんいた。WHOの中でも言っていた人が何人かいたはずである。

まあ、そういう方々は言い訳もうまいだろうから、問い詰めても平気だろう。しかし、その釈明を一度は聞いてみてみたいものである。

私は、こういう間違いを起こした一番の原因は、コロナウイルスの感染者や死者の推移などをきちんと見て、その数字をもとにして判断できていないからだと考える。アジアやヨーロッパなど、地域で感染率が異なるという点も気づけなかった人が多いのではないか。

中国の武漢でのコロナウイルス騒動で大変恐ろしい病気だと言われていたが、その中国でも百万人当たりの死者数はグラフを見るとアジ各国の値に近い。3月1日には下がってきている。

いずれにせよ、この問題の解答は誰もしていない状態にある。ひょっとしたら、出来ないのかも知れない。

この問題を、ノーベル賞受賞者の山中教授は、ファクターXと命名された。ファクターXというのは、いまだに未知の理由なのだ。

先生はそのブログの中で、「未知の理由をファクターXとよぶ」とされた。そして、そのファクターXの候補としていくつかのものを列挙されている。そして、「しかしファクターXの実態が明らかになるまでには時間がかかります。今後、社会活動の制限を最小限に抑えるためには、実態不明のファクターXに頼ることなく、医療体制の整備と共に、検査体制、感染者の同定と隔離体制をしっかり整えることが重要です。」と言われている。

どうしてファクターXの実態が明らかになるのに時間がかかるのか?決めつけてしまう理由が不明だ。ひょっとしたら、原因が早く分かるかも知れないのに。

意地が悪いようだが、山中先生の発言で、ファクターXの解決は先送りされ、医療体制を整備することなどに注力するような(安易な?)方向に、コロナウイルス対策を動かしてしまったのではないだろうか?

もし、ファクターXが早期に判明したら、それは世界のコロナウイルス対策に大いに役立つはずである。

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