コロナウイルスが流行りだした頃に、世界の中で他国と違ったコロナウイルス対策を行った国がある。それがスウェーデンだ。当時の私のブログでも以下のように紹介している。
『国境封鎖も行わないし、外出禁止なども出されていない。
そういう制限は行わず、国民の自発的な「信頼に基づく」対応をとっている。高齢者には社会的な接触を避けるようにアドバイスし、自宅で仕事をし、手洗いの励行を推奨し、不要な旅行は避けるように勧めた。国境は開いたままだし、学校も授業が行われている。レストランやバーなども、そして多くの企業も普段のままだそうだ。』
この対策がうまくいったのかどうか?米国や日本と比較してみたい。例によって使用するグラフはOurWorldInDataのサイトから入手したものだ。
下のグラフはスウェーデンと米国との比較である。(2020年4月から2023年6月まで)
(多数の国の状況をグラフに示すことも可能だが、二国で比較するのが見やすいのでこうしたグラフを使っている。しかし、英国やカナダなど欧米の他の国を入れても同じことが言える。)
これを見ると、百万人あたりの死者数については、グラフの形は殆ど変わらない。スウェーデンが2022年4月頃に少し高いピークを示している。むしろ、死者数が後半まで影響したのはスウェーデンかも知れない。この結果を見るとスウェーデンの対策は米国よりも良かったかと言うと、そうでもなかったと言えるだろう。しかし、逆に言うと、国境封鎖も、外出禁止も行わなくても、結果としては規制をするしないに関係ないということが言える。
スウェーデンもある時期まではワクチンも接種していたようなので、それは比較できない。ただ、外出禁止などのいろいろの規制は比較的緩やかに行ってきている。それでも、欧米の他の国々と同等かそれ以下の結果を示している。
下のグラフは、スウェーデンと日本の比較である。(2020年4月から2023年6月まで)
スウェーデンのほうが日本よりもいずれの時期も、百万人あたりの死者数は多いと言っていいだろう。日本はコロナウイスルでいろいろ騒いだのだが、結局欧米諸国に比較すると、死者数は格段に少なかったと言える。
むしろ、日本の問題は、大きな波が来るたびに死者数が増加していることだ。
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