2020年3月21日土曜日

コロナウィルス対策を考える(その9): 発症状況のデータ

コロナウイルスの状況を知る上で一番大切なのはその発症状況のデータである。データを提供してくれているところはたくさんあるが、その中で一番整理されているのはやはりWTO(世界保健機構)と厚労省のウェブサイトだ。

この二つの他にもいろいろの新聞や放送局のウェブサイトなどで、コロナウイルスの発症状況のデータが報告されている。

これらのウェブサイトでは感染した人の人数、死亡した人の人数などが日付ごとにリストアップされているのでわかりやすい。さらにウェブサイトによってはそれらをグラフなどで図表化しており、さらにその図表を動的に表示できるようになっているところもある。

私の不満は、データの示し方の中で、毎日の発症と死亡の人数が、表に書かれていなかったり、さらにグラフ化されていないことである。

この数字が重要と思うのは、その数字の推移を見ることで実際に感染が波及しているのか収まってきているのかを判断できるからである。

残念ながら、私が探した限りではそういうグラフは見かけない。特に国ごと、地域ごと、県別などでそういうグラフが表示されているのが理想的なのだが。

今回、「兵庫県と大阪府との往来をこの三日間控えるように」という指示が政府筋から出された。それに従って兵庫県と大阪府の知事が県民、府民に対して外周を控えるようにというメッセージを出した。

どうも政府筋がこういう指示を出したのは、兵庫県の感染の拡散状況が大きくなる傾向があるので、注意を喚起するために指示を出したと思われる。

しかし、この指示を出した根拠が数字で示されたわけではない。実際にこれらの地域でコロナウィルスの拡散が日本の中で格段に大きいというデータはないように思う。。兵庫県と大阪府の最近の感染状況を見てみると、私はどうしてもそんなに拡散しているとは思えない。 昨日、今日と兵庫県では人数が増えているように見えるが、増えている人数の大半は伊丹市の介護老人保健施設で発生したもので、この人数を入れて拡散していると考えるのはどうかなと思う。単に介護老人保健施設というクラスターの中で感染者が増えただけである。

感染状況がどういう推移をしているかというのを見るのに、こういうデータの取り扱いでは実に心もとない心もとない 。きっちりとしたデータを取って、きちんと分析して、わかりやすい表現で国民に知らせるのが大切である。厚労省からのデータでも上に述べたようなグラフは作成できるので、各情報サイトはそういう情報を提供してもらいたいものだ。

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