2021年10月30日土曜日

インフルエンザはこの冬流行するわけがない

 実はこのブログの表題に似た表題「インフルエンザはこの冬流行するのか?」で、同じようなことを昨年10月23日に書いている。もし興味のある方はそれを先にご覧になる方が良いかも知れない。


今年もまた、第5波が終わったと思われる今の時期に、今年の冬はインフルエンザとコロナウイルスの両方が流行するという噂が流れてきている。何を根拠にそういう話をするのか、良くわからない。そういう予測をするなら、きちんとしたデータで示してもらいたい。


私自身は、今年もインフルエンザは流行しないだろうと予測している。昨年はこの予測があたったのだから、少しは私の説を信じてもらっても良いのではないだろうか。私は感染症の専門家でもないし、医者でもないが、データを取り扱う数理統計学は少しは学んでいる。しかし、そんな学問など必要もないほど「流行しない」というのは明らかだ。


今年は昨年のインフルエンザの状況がはっきりしたので、それを追加したデータで説明したい。今年のインフルエンザは流行するかどうか。




上のグラフは国立感染症研究所のサイトから入手した「過去4シーズンとの比較」というPDFである。PDFには、その冬に流行った複数の種類のインフルエンザの流行状況をそれぞれ別々のグラフで示している。2017年から2021年の5つの年度のインフルエンザの流行の状況がグラフで示されている。以下のリンク先で入手できる。

https://nesid4g.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data2j.pdf


インフルエンザは従来から、36週くらいから顕著に患者が増えてくるので、36週から次の35週までの1年間での表示になっている。


今年はすでに42週まで過ぎているが、赤線で示された2021/22のグラフは、ピタッとゼロに張り付いている。2020/21のグラフは右のメモリを見てもらうとわかるが、1名とか2名が表示されている。他の年度は右のメモリは数100から1000というメモリだ。


2年前までのグラフはインフルエンザが、今頃の時期には徐々に流行りだしていることを示しているのに。


2020/21と2021/22の2つのグラフを見てもらうとわかるが、昨年も今年もインフルエンザは現時点で全く流行っていないのだ。 


このグラフを見れば、インフルエンザは今年流行するなどという話はまったく起こらないということが推測できるはずだ。もちろん、用心するに越したことはないが、あまり心配する必要はないと考えて良い。








2021年10月29日金曜日

コロナウイルスとはどういう病気か: インフルエンザよりも問題ない病気である

 コロナウイルスとインフルエンザの比較に関しては、このブログでは昨年の4月25日に行っている。


その時に示したのが以下の二つのブログである。


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一つは『新型コロナ: 「インフルエンザでも人は死ぬ」との比較』という表題のブログだ。以下のところにある。

https://blogs.itmedia.co.jp/mohno/2020/03/post_9918.html


もう一つは、「2019年のインフルエンザ死者数は3000人を超えている」という表題のブログである。以下のところにある。

https://note.com/geltech/n/n49f508736b94


この2つのブログは、実は結論として全く反対の結論を導いている。

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上の文章はその時のブログの引用だが、それぞれのブログは当時から少し追記されている。ただし、その論調は二つとも変わっていない。一応目を通してもらうと以下の話の理解に役立つと思う。


私の意見も後者の方のブログの意見に近い。


今でもマスコミなどは、感染者数を話題にしている。しかし、感染者数というのはとらえようのない数である。そもそも感染というのはどういうことなのか。定義があいまいである。


現在のコロナウイルスの感染者数というのは、マスコミなどで使われているのは、PCR検査の陽性者数である。陽性者は感染者ではない。陽性者数 > 感染者数である。


PCR検査をした人で、その鼻の粘膜やのどの粘膜についていた粘液の中にコロナウイルスもしくはその断片が含まれていると、それを陽性者と判定する。単に粘液の中にコロナウイルスが含まれているだけで、ウイルスが体内に入ったわけでもないし、体内に入って発症したわけでもない人が含まれている。マスコミの言っている感染者数というのはそういう数なのだ。


一方、インフルエンザの場合には、自分がインフルエンザに発症したのではないかという人が、病院を訪れ、医者が実際に判断して、インフルエンザに罹っていると認めた人が感染者として数えられる。


つまり、コロナウイルスとインフルエンザでは、その感染者数の数え方が全く違うのだ。コロナウイルスの場合は数えすぎである。


さらに、感染者の中にはひょっとしてコロナウイルスやインフルエンザに罹ったかもしれないなと思っても、病院に行かずにそのまま済ませてしまう人もいる。コロナウイルスだと罹っているだけで村八分みたいな扱いを受ける可能性があるので、罹っていると言わない人もいるはずだ。


だから、感染者数でうんぬんするのは、その数がいい加減なのであてにならない。


重症者に関しては、病院に入院して、重症としての治療を受けているのだから、数を数えるのは割と正確といえる。しかし、どういう状態になったら重症者というのという定義が難しい。昨年も、東京都と国で重症者数の数え方が違っていて問題になった。


その点、死亡者に関しては感染者や重症者よりもはっきりしている。しかし、これも難しい問題がある。死亡した人がコロナウイルスやインフルエンザに罹っていたとしても、もともと癌や肺炎などの病気い罹っていた場合だ。どちらが原因で死亡したのか、よくわからない。


インフルエンザではインフルエンザで死んだとはっきりしている死亡者数と、他の病気を患っていて、亡くなった死亡者数とは明確に分けている。厚労省が発表する人口動態統計では、2019年のインフルエンザの死亡者数は3,575人である。(以下の資料参照)この人数は、単にインフルエンザでなくなった人の数だ。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei19/dl/11_h7.pdf


それに対して、厚労省では超過死亡という死亡者数も把握している。それは、もともと別の病気を患っていて、インフルエンザに罹って死亡した人の数である。これは割といい加減にデータがとられている。21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告というものだ。以下のところにある。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/2112-idsc/jinsoku/1847-flu-jinsoku-2.html


2019年から2020年の冬にかけてインフルエンザに罹って死亡した人の数が表示されている。インフルエンザの流行った19週にわたってデータが表示されており、1週で約500人が亡くなっているので、概算、1万人の死亡者という事になる。大都市だけの集計なので、その他の地域も含めるともう少し数は多いはずだ。それぞれの年の冬で、死亡者数は異なるがだいたい1万人とみてよいだろう。


コロナウイルスは死亡者数の数え方は、インフルエンザの超過死亡という取り扱いの数え方に似ている。ただし、もう少し徹底していて、何らかの原因で亡くなった方について、PCR検査を行い、陽性者だった場合には、その方はコロナウイルスで亡くなったとしていることだ。


このコロナウイルスのデータのとり方をインフルエンザと比べてみると、数えすぎという事がよくわかる。まず、感染していない人も含まれる陽性者という判定で、コロナウイルスで死亡したとしている点だ。さらに、死亡した方には徹底してPCR検査を実施している。本当かどうかわからないが、交通事故で亡くなった方でも検査しているという報道もあった。

それに対して、インフルエンザは医者が罹っていると判定した人だけを数えている。


現在のコロナウイルスの死亡者数は、10月29日の厚労省の発表では、18,229人である。この数は昨年からの死亡者数の類型である。つまり、1年10か月くらいの期間の死亡者数だ。という事は、1年間では1万人くらいの死亡者という事になる。


インフルエンザも同じような数字なので、同等と思う方がいるかもしれないが、上に述べたように数え方が違いすぎる。ということで、死亡者数はインフルエンザのほうが多いのだ。


致死率が高いという話が出ているが、致死率はどういう計算をしているのか問題である。致死率は死亡者数を感染者数で割ったもので計算されているのだが、上に述べたように感染者数ははっきりつかめている数字ではない。だから、そういう計算の致死率で議論するのはよくない。


よくわかるのは、上にも述べたように単に死亡者数である。この死亡者数でも正確に数字を把握できていないわけだが、それでも他のデータよりも明確だ。





2021年10月27日水曜日

2021年10月24日付毎日新聞の辛口数独の解き方

 10月24日付の毎日新聞掲載されている辛口数独の解き方を説明する。唐辛子のマークが5つついており、たいへん難しい問題という表示になっている。私のブログでは久しぶりの数独の解き方である。



問題は上のようなものである。


とりあえず、簡単にわかるところだけを埋めてみる。以下のようになる。



これ以上は簡単には進められない。そこで、以下の図のように考える。


赤丸で囲った「2」と「8」に注目する。そうすると、青い丸で示した箱には、「2」も「8」も入らない。という事で、緑の丸で示した箱には「2」もしくは「8」が入るという事がわかる。その他の数字は入らないのだ。


この見つけ方は上のようなやり方もある、以下のような方法もある。赤いまるで示した2つの「2」に注目してみると、一段目の横棒をひいた2つの箱のいずれかに「2」が入る。ということは、右上段の9つの箱に注目すると、第一行目と第三行目は「2」と「8」が入らない。従って、緑の丸で示された2つの箱に「2」と「8」が入ることがわかる。


緑の丸で示された2つの箱には「2」もしくは「8」のいずれかが入るという、この結果を使って、右上段の9つの箱を見てみる。



そうすると、上の図のように赤丸で囲った箱に「5」が入ることが判明する。それを使って、「5」が入る箇所が他の場所でわかる。それ以降は、通常の手段で箱に入る数字が判明していくはずだ。


回答は、新聞では同じページに示されている。





2021年10月26日火曜日

コロナウイルスはどういう病気か: PCR検査への疑問

 コロナウイルスの感染もおさまってきたようである。死亡者数が10人とか20人というレベルでは、ほとんどゼロと言っても良いくらいだ。


コロナウイルスの感染については、PCR検査が導入されている。このPCR検査によるコロナウイルスの感染の陽性かどうかの判定を推奨したのは、WHOであると聞いているが、その資料を見たことはない。厚労省の資料の中にそういう記述があるようなのだが。新しい病気という事で、最初見つかってからしばらくは、この対応でよかったのだろう。


コロナウイルスにPCR検査を使用するのを聞くまで、私は他の病気にPCR検査をして陽性と判断したというのを聞いたことがなかった。以前からPCR検査は知られており、いろいろのところで使われているのだが、インフルエンザで使われたというのを聞かない。たぶん、積極的に感染したという判断に使われたのは、コロナウイルスが初めてではないかと思う。


コロナウイルス検査では、鼻咽頭拭い液や唾液などを採取して検査を行っている。採取されたサンプルの中にコロナウイルスの遺伝子を増幅することで、ウイルスが存在するかどうかを判定している。もし、ウイルスが存在すると、それをコロナウイルスの陽性者と呼んでいる。感染者ではなく、陽性者である。


日本のマスコミの報道では、ほとんどのものがPCR検査で陽性であった人を、感染者として報道している。


しかし、厚労省の発表も見るとわかるが、厚労省はPCR検査の陽性者を感染者とは呼ばず、必ず陽性者と言って表している。


私の理解では、PCR検査で鼻や口の粘液にコロナウイルスの遺伝子が見つかったとしても、それはコロナウイルスに罹っているわけではなく、単にコロナウイルスが粘液中にあったという事なのだ。勿論罹っている場合もあるが。


実際に、コロナウイルスに罹るというのは、コロナウイルスが鼻やのどの粘膜から体内に入り、増殖が始まり、その影響で発熱などが出て来たことを言うのではないか。体内に入ってきたとしても、症状がみられず、コロナウイルスが退治されてしまうこともあり得る。こういう状況はPCR検査をしてもわからない。


こういう場合に、発症したというのかどうか、微妙なところだ。軽症と言ってもいいのかもしれない。


インフルエンザを例にとると、インフルエンザに感染したというのは、明らかに患者にその症状があらわれて、それをPCR検査ではなく、実際の医者が診断して、感染したという事を確認した場合に、感染者としている。


インフルエンザと比較してみると、明かに感染者の数の数えすぎが起こっている。数えすぎというのがまずいのなら、インフルエンザではその患者数に数え落としがあるという事だ。


PCR検査で陽性者として判定された人が、実際に感染する(発症する)割合はどのくらいなのか?


このデータをいろいろネットで探してみたが、なかなか見つからない。だいたい発症する人は陽性者の5分の1くらいではないかという話を聞いたことがあるが、そのデータの出どころは定かではない。


上の資料は和歌山県のコロナウイルスサイトから入手したものである。和歌山県のコロナウイルス第五波の陽性判明者の内訳が出ている。陽性者は2,464人で、そのうち無症状が552人、有症状が1,912人である。無症状の人の中で、その後も全く無症状だったのは、129人だ。


このデータからいうと、陽性判定されたのに、全く症状がその後も出なかったのは、

 129 / 2464 = 0.05

つまり、陽性判定者の5%くらいの人が、無症状だったという事で、上の5分の1という話とは全く違っている。


通常、インフルエンザは風邪の場合には、軽症の人でわざわざ病院に行く人というのは少ないだろうから、ひょっとすると、陽性者と判定された人の、半分くらいはPCR検査がなければ、データとして勘定されなかったかもしれない。


いずれにせよ、PCR検査というのは、コロナウイルスの発症を証明するものではなく、PCR検査を行わなければ、カウントできなかった発症者もカウントしてしまっているという事になる。


いずれにせよ、マスコミの報道はコロナウイルスの感染者を過大にとらえていることは、間違いない。




2021年10月25日月曜日

コロナウイルスとはどういう病気か: 米国や欧州との格差

 コロナウイルスも第5波が終わりの状況になってきた。


コロナウイルスという病気を考える場合に、大きな問題だったのが、欧米諸国との感染状況の差だった。


上のグラフはOurWorldInDataから入手した米国、英国、そして日本の百万人あたりの死亡者数を示すものだ。昨年の5月から10月24日までのものである。米国も英国も日本に比較すると波の大きさに大きな差があることがわかる。


グラフに詳しい目盛りがないのでわかりにくいので、今年1月23日と今月23日の数値を以下に示す。


この数値を見てもわかるように、欧米諸国の数値は日本の10数倍から50倍程度である。これほど差があるのに、その状況が同じと考えて、コロナウイルスを判断する意見やその報道が行われたし、現在も行われている。


この欧米諸国との差をどういうように説明するかで、あのノーベル賞を受賞した山中伸弥教授は、原因をファクターXと呼んで、その理由がわからないとした。


この差の原因の一つの説として、アーリア民族が感染しやすく、死亡しやすいという説があるが、証明されたわけではない。


私も一つの説として、中国で白色人種だけが死亡するという病気を研究していて、それを実証するためにウイルスを撒き散らしたという事を考えたが、単に想像に過ぎない。


これだけ大きな差があるために、日本では問題がないのに、海外での実態をそのまま日本でも発生するという説を唱える感染症専門家がおり、報道もそれのほうが人目を引くので大々的に報道した。


現在でも次の第6波が発生すると警鐘をとなえる時の良い材料になっている。過去の実績から見て、日本は感染者数も死亡者数も10分の1位かと予想されるのに。


日本のコロナウイルスによる死亡者数は、インフルエンザの死亡者数よりも少ないが、同等程度である。それなのに騒ぎ回っているのは、単に問題を大きくするだけでなんのメリットもない。今こそ、この点を反省材料にしてコロナウイルス対策を行わないといけない。


2021年10月20日水曜日

今月ノートパソコンを修理して気づいたこと: SSDの問題など

 先月末に友人からノートパソコンが動かなくなったという連絡を受けた。私が今年7月にそのノートパソコンのHDDをSSDに換装していたものだ。


修理のために送ってもらって確認してみたら、SSDがだめになっていることが判明した。まだ、使用を始めてから3ヶ月も経過していないのに、問題が発生してしまったことになる。


SSDはCrucial SSD 500GB MX500である。今まで、HDDの換装用として数個は使用したと思うのだが、問題が発生したのは初めてのことだ。アクセスできなくなっているので、中にはいっていたデータをHDDのように取り出すことも全くできない。


CrucialはこのSSDを5年間保証とうたっている。問題を報告して、このSSDを送り返して修理してもらうか、代わりのものを送ってもらえるか問い合わせている。しかし、1週間ほど経過した今になっても、全く返事がない。Amazonなどのカスタマーレビューを見ると、「交換してもらえない商品」などという表題のレビューがいくつかあり、どうも交換してもらえないようだ。保証書などがきちんとついているというような条件があるようなのだが、よくわからない。


どういう保証条件がついていたのか確認の意味で、今回もCrucial SSD 500GB MX500を購入してみた。しかし、なんの保証書も入っていない。今後は購入するときにこういう点も考えておくことが大切だと思った。今回のものはAmazonでの購入だが、Amazonの商品交換期間が過ぎているので、Amazonの交換サービスも利用できなかった。


Windows 11をインストールしようとしたのだが、このノートパソコンは条件が合わないということで拒否されてしまった。dyabook T552/36FKというモデルで、2012年の販売である。CPUは何故かネットで見る仕様書に書かれているCelelonではなくCore i3が搭載されている。


この仕様でもCPUがWindows 11には適さないという理由で駄目だった。あと問題にされたのは、TPMとBIOSである。この2つは解決できそうなのだが、CPUが問題とされてしまうとやりようがない。


本日ネットで情報を得たのだが、「15年前のPentium 4でもサポート対象」となるらしい。そして、実際にWindows 11がインストールできて、動くようだ。Pen 4で動くなら、現在使用されている殆どのパソコンで搭載可能のように思える。


どうも、Windows 11は無理やり古いパソコンにインストールするのを拒否しているだけで、実際にはインストールしても動くのではないだろうか。インストールを許可してくれればの話だが。マイクロソフトがこれについて説明をしてくれていないので、良くわからない。そのうちに、この制限は徐々に解除されていくのではないかと、希望的観測をしている。


友人にはWindows 10をインストールして、問題が発生したノートパソコンを送り返した。一応、問題は解決だが、元のデータは回復できなかった。


あと、Officeはマイクロソフトのアカウントを登録したら、登録されているOfficeが表示されて、特に問題もなくインストールができ、使用できるようになった。これは便利だ。友人はOffiec 365を購入しており、あと数台のパソコンにOffeiceが搭載できるようになっている。


2021年10月18日月曜日

救急車たらいまわしの原因は何か?

 実はこの話は関西のABCテレビ【正義のミカタチャンネル】で放送されていたことである。この番組は関西だけで流れており、関東など他の地区では見ることができない。内容はほかのワイドショーとは違った意見の方々が出ているので、まったく違っている。


どうして、救急車のたらいまわしは発生するのか?


「たらい回し」というのはWikipediaによれば、「たらいを足などで回す曲芸。転じて、物事を次から次へと送りまわすこと、面倒な案件や関わりたくない案件を、部署間で押し付け合う責任逃れ(俗に言う「責任のなすり合い」)や責任転嫁、その他一部の組織・派閥による権力や利益の独占も例えて呼ぶようになった。」という事である。


Wikipediaの説明では、さらに付け加えて、医療現場のたらい回しの実態まで説明されているが、ここでは省略する。


私は、このたらいまわしという言葉から、単純に救急車は行く先々の病院で断られていると思っていた。でも、実際に車を走らせるというような、そんなことをするわけはない。救急隊員は、電話でこれはという病院に問い合わせて、病人を受け入れてくれるかを聞いて、受け入れてくれる病院があると、そこに救急車を回しているのだ。そして、何軒も何軒もの問い合わせをして、それに何時間もの時間をかけているのだ。


こういう行く先の病院を探すのに電話をかけるという余計なことに時間をとられてしまっている。


しかし、それって、このデジタル社会で行われてしかるべきことなのか?いまだに電話で口頭で問い合わせているのか?どうもそうらしい。


しかし、ちょっと考えれば、ネットでどこの病院がその病気を受け入れてくれる余裕があるかを探し出し、受け入れてくれるかを確認して、救急車から近い病院に、病人を運ぶのがネット社会のシステムなのではないか?これなら、病床に余裕があるという間は全く時間をかけることなく手続きが行われる。


さらに、番組で問題にしていたのが、県境をまたぐ応援や病人の搬送で、これらのことは出来ないことになっているそうだ。ヨーロッパでは、この間のコロナ騒動でも、イタリアからドイツに病人を運んで治療したという話が出ている。国境をまたいで、病人を搬送できる体制がある。


それに比べて、日本では県境を病人は越えてはいけないようだ。変な話である。


このシステム化や県境をまたいだ治療体制などを妨げているのは、医師会であり、それに同調している厚労省の役人たちであることは間違いない。医者や厚労省は国民の命を守ってくれる組織であるのに、どういうことなのか?言い訳はいろいろあるかもしれないが、それを超えて医療体制の充実に励んでもらいたいものである。


コロナウイルスが流行ったおかげで、こういう医療体制の問題まで明らかになってきた。全く、コロナ様様だ。


ぜひとも、国民の側に立った医療体制の充実を勧めてもらいたいし、それには医療体制のデジタル化は必須の要素である。どうして、与党も野党もこういう施策を今度の衆議院選挙の公約に入れていないのか?コロナウイルス対策で病床を増やすという話は聞くが、医療体制の充実やそのためのデジタル化を言っていない。われわれはきちんとその点をよく聞いて、見て、近く行われる衆議院選挙の投票をしないといけないのではないか?


なお、関西のABCテレビ【正義のミカタチャンネル】は、その一部や全部がYoutubeなどで流れている。「正義のミカタ」で検索するといろいろ出て来るので、ご覧になることをお勧めする。一般のワイドショーとは違った意見を見ることができる。違った意見を聞くと、その意見が間違っていたとしても、参考になることがある。


今回のブログに引用したものは、以下のところで見ることができる。

https://www.youtube.com/watch?v=p3zrt9h6UnM


クリックしてみてください。



コロナウイルスとはどういう病気か: 感染と感染経路

 コロナウイルスも第5波が終わりの状況になってきた。


コロナウイルスという病気はどういう病気だったのか?昨年春から手に入れた色々の情報をベースに素人なりに考えてみた。


実は、この考えは昨年の春からあまり変わっていない。私のブログで、コロナウイルス関連のものを昨年からずっと見てもらうとわかるのだが、最初からどういう病気なのかあまりわかっていたとは言えない。ただ、最初からコロナウイルスはインフルエンザとあまり変わらないものだと思っていた。だから、早い時期にインフルエンザとコロナウイルスを比較したわけだが。どちらもウイルスが起因する病気なので、当然似ている。


以前からコロナウイルスの感染について話をするときに、花粉症を例えに入れて説明してきた。花粉をウイルスと見立てた説明だ。花粉はコロナウイルスに比較すると、サイズは大きいので人間の目に見える場合がある。春先には私の車のボンネットに花粉が積もってそれが見える。見えるもので説明するほうがわかりやすい。


コロナウイルスと花粉が異なるのは、サイズだけでなく発生する場所が違う。花粉は杉の木の花粉なので、杉の木から出てくる。それに対して、コロナウイルスの場合には、発生源はコロナウイルスに感染した患者からである。


花粉は杉から飛び出してくるのが目に見えるのでよく分かる。それに対して、コロナウイルスは目に見えないので、どこから出てくるのかわからない。想像するしかないが、コロナウイルスに感染した人が呼吸したり、咳をしたりしたら空中に散布される。この場合、単純にコロナウイルスが飛び散るのではなく、つばなどの飛沫に含まれる形で飛び散ると思われる。そして、その水分が蒸発してしまうと、コロナだけが空中をさまようことになる。


ウイルスも花粉と同じで、車のボンネットのようなところに降り積もることもあるが、空中に浮かんだまま移動していることが、花粉よりも多いのではないか。花粉も空中を飛んでいるのだが、重さがコロナウイルスよりも重いので、地上などに落ちてしまう時間はウイルスよりも早いのではないか。


いずれにせよ、コロナウイルスは飛散して、空中に浮かんでいることもあるし、どこかしらに降り積もっていることもある。そして、降り積もっていても、風などが吹くと、再び吹き上げられて、空中に浮かぶこともある。


コロナウイルスの伝染は、この空中に浮かんでいるウイルスを口や鼻から吸い込むことで、鼻や喉の粘膜にくっついて、それがその場所で繁殖して、細胞の中に入っていくのではないか。この場合、無症状の人でも、鼻や喉の粘膜上でコロナウイルスが繁殖して、体内には入らないのだが、ツバなどに含まれて空中に飛び出していくという可能性は否定できない。


接触感染もありうるという人もいるが、接触感染で伝染ることはない。接触したら、ウイルスが手や衣服などに付着する。それがその後再び空中に飛び上がる。その飛び上がったウイルスを吸った人が感染するわけだ。


花粉症でも花粉は衣服などに付着して、それが再び空中に飛散したときにそれを吸って、花粉症になるという場合もあるわけだ。


花粉症になる人は、花粉に敏感な人がなるわけだが、症状が出てくるくらいの量を吸わないと発症しない。


コロナウイルスも同じで、コロナウイルスに敏感な人もそうでない人もいるわけで、敏感な人が多量のコロナウイルスを吸い込んで、それが鼻や喉に付着して発症するのだ。


ウイルスが体内に入ってくる場合、その侵入を防ぐために白血球などがウイルスと戦う。その時、その人の基本的な体力や、過去の病気などで経験したノウハウが保持されているかどうかで、防御できる能力に差が出てくる。もともと肺炎やがん、高血圧などの病気を持っている人はコロナウイルスにかかりやすいし、死亡する確率も高い。


空中に飛散しているコロナウイルスを測定すれば、面白いと思う。しかい、そういう話は今のところお目にかかったことはない。半導体を製造するときに使用されるクリーンルームというのがある。半導体の製造にはゴミがあると良いものができないので、塵の少ない部屋で製造するのだ。そのクリーンルームの中にどのくらいのごみがあるかを測定する装置はあるので、それと同じような形で空中にどのくらいのコロナウイルスがあるのか、測定できると思うのだが。




2021年10月16日土曜日

ワクチン接種によりコロナウイルス死亡者はどう変化したか(10月13日時点)

 厚労省の「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)」が10月14日に新しく出たので、コロナウイルスの死亡者数の年代別の推移にその新しいデータを追加した。厚労省は毎週1回この報告を行っている。



上の2つの表は、コロナウイルスの死亡者数を6月2日から10月12日までリストアップしたもので、上の表が年代別の死亡者数の累積数、下の表が死亡者数の増加数で示したものだ。


先週これらのデータに関してブログを書かなかったのは、この厚労省発表のデータが9月29日に急に増加したことに疑問を感じたからである。


今回の10月14日に発表されたデータで、9月22日の時点のデータに戻ったので報告することにした。


厚労省がどういう具合にデータを集めているのかよくわからないので、データの信憑性に関してはちょっと頭をかしげるところもある。しかし、全体の死亡者数に関しては、毎日発表されているデータに近づいたので、全体の流れを見る上ではまあ無いよりもましのデータだと考えたい。


このひょうのデータで、安直にワクチンに効き目があったか、判断はできない。現時点で養成者数が激減してきており、その理由が感染症の専門家でもわからないと言っている。


2021年10月12日火曜日

パソコンの電源ケーブルには気をつけよう

 友人から、パソコンがトラブっているという話が飛び込んできた。


なんでも、ウィルスバスターを長い時間動かしていたら、突然パソコンがウントモスントモ言わなくなってしまったらしい。


友人からのLINEの短いメッセージとその後の簡単な電話の会話で、どうもパソコンがブルースクリーンになってしまったのではないかと考えた。


そこでいつもの手で、電源スイッチを長押しして、強制的にパソコンの電源を落とすように指示した。しかし、電源が落ちないと言うので、電源ケーブルを引き抜いてみてはどうかと提案した。その後、電源ケーブルをつなぎ直し、電源スイッチを押すように。


それで、電源スイッチを再び押せば、パソコンが立ち上がって問題なく動くはずだった。まあ、強制的に電源を切ると何らかの問題が発生する可能性はあるのだが。


ところが、電源を押してもパソコンが立ち上がらないと言う。


パソコンの電源が入っていることを示すインディケータのランプが付いているか確認してもらったのだが、ついていないらしい。


やむなく、しばらく電源ケーブルをきちんとつないだ状態で、パソコンを充電する状態にしておいて、電源が充電されたなら、電源スイッチを押してみたらと言っておいた。


その直後、本人から電話があり、原因がわかったと言う。電源ケーブルはつないでいたのだが、その先のケーブルタップの部分で、電源に接続するスイッチが入っていなかったようだ。電源がつながっているかどうかは、パソコンのインディケータを見たらすぐわかるはずなのだが、その点がわかっていなかったようだ。


パソコンが立ち上がらなかったのは、電池の容量を使い切ってしまい、それで動かなくなってしまったからということである。電源ケーブルはコンセントにはつながっていたが、そのコンセントが切りの状態になっていたので、実際にはつながっていなかった。だから、電池は充電されず、切れてしまったということだ。


こういう事故は時々発生する。電源ケーブルをきちんとコンセントに繋いでいると考えていたのに、何らかの原因でつながっていなかったという話だ。うっかりミスだが、専門家でも時々こういうミスを起こすので、注意したい。


2021年10月5日火曜日

イベルメクチンはなぜコロナウイルス対策の薬として認定されないか?

 コロナウイルスの薬として、海外でも、日本でもイベルメクチンという薬が使われているようだ。インドやフィリピン、尼崎の長尾医院など、ネットでもそういう情報は流れている。


もともと、イベルメクチンというのは、日本のノーベル賞受賞者の大村智博士が、日本で発見したもので、経口駆虫薬で、腸管糞線虫症、疥癬、毛包虫症の治療薬でもある。


この薬はメルクが製造している。


このイベルメクチンは東南アジア、アフリカなど海外でたくさん使われており、駆虫薬としては日本でも、もちろん海外でも承認されている。


ただ、コロナウイルスの薬としては承認されていない。したがって、WHOなどの健康関連機関では、コロナウイルスの薬として使用することも、積極的には勧めていない。


イベルメクチンは正式にコロナウイルスの薬として認可するには、有効性や安全性をきちんと確認して、報告しないといけない。これが今のところできていない。


この有効性や安全性を確認するには、1万人以上くらいの人たちを対象にして、治験を行わないといけない。これには2つの問題がある。日本ではコロナウイルス患者が少ないので、治験に参加してくれる人を集めるのが大変である。人が集められたとしても、その治験を行うにはたいへんお金がかかる。ところが、この薬は安価で提供されているので、儲けが少なく、治験をやるだけの価値がなく、メルクは治験を実施するつもりはない。


変な話だが、薬屋はお金を儲けるために薬を開発している。だから、薬が安いと売っても儲からないので、コロナウイルス用に治験をやらないし売らないということである。企業の論理としてはこれもやむを得ないのかもしれない。売っても売っても治験の費用も出ないような薬は用無しというわけだ。企業のためにはならない。


もともと、イベルメクチンは駆虫薬なので、お金持ちの国では流行せず、貧乏な国で発生する病気のために使われている。メルクは当初からイベルメクチンの販売に積極的ではなかったのだが、当時の社長が決断を下して、イベルメクチンを作ることにした。そのおかげで、東南アジアやアフリカの国々の人達は、病気で死ぬことが少なくなった。売り先が貧乏国なので、メルクも薬代を安い価格にせざるをえなかったのだ。


現在、日本や米国などで治験が進められているので、来年にはその結果が良ければ、コロナウイルス用の薬として認可されるはずだ。


ここで問題なのは、イベルメクチンのように安価な薬は、どんなにいい薬であっても、薬屋は作ろうとしないということだ。もし、一つの薬で一生病気にかからないとか、万病に効く薬ができたら、医者は商売はあがったりだし、薬屋も儲からなくなる。


これは極端な話だが、いい薬ができて、それがある病気に一生効果があるとすると、薬は1人に一粒しか売れない。そして、その病気を治す医者は仕事を続けられない。薬屋も利益の出る商売を続けられない。


この問題を解決しないと、薬屋は100%効く薬は解決しないで、ある程度解決する薬を開発するようになってしまう。今でも、そういう事はありえるのではないだろうか。


もう一つ問題として言われているのが、イベルメクチンは経口駆虫薬として使用されているのだから、安全性という面では問題ない。どうして治験なしでも積極的に使用しないのかということである。


実は、コロナウイルスのワクチンは、特別扱いで、認可されている。認可に必要な時間をかけた治験を行わず、コロナウイルスとして採用されている。特に、mRNA型のワクチンというのは、ずっと前からインフルエンザ向けのものが開発されていたのだが、ずっと長い間認可されていなかった。今でもインフルエンザ用のmRNAのワクチンはない。色々問題があったようだ。ところが、コロナウイルスのワクチンは、コロナウイルスが流行し始めて、すぐに認可されている。昨年はやりだしたのだから、治験は1年くらいしかできていない。たぶん、感染者数や、死亡者数が大変多くなってしまったので、コロナウイルス対応に早期にワクチンを認可する必要があったためだろう。ワクチンは開発に費用もかかるが、高価に売れるので、薬屋はこの措置は歓迎だ。


ここには2つの問題が見えてくる。コロナウイルスのワクチンは、本来の手続きや治験を経ずに認可されたワクチンと言えなくもない。ということは、今後ワクチンを接種した人に悪影響が出てくる可能性がある。ワクチンを接種した人がその直後に死ぬとか、重症化するという短時間の問題ではなく、長時間経ったときにどういうことが発生するかわかっていないからだ。先のことは何が起こっても知らない。今現在の問題を解決するのが先だという理屈だろう。


では、イベルメクチンも治験をして認可する前に、積極的に使用することを進めも良いのではないかということだ。イベルメクチンそのものは、経口薬として認可されているので、安全性は全く問題がない。しかも、一度イベルメクチンを飲めば、感染するリスクは減るし、重症化するリスクも減るという話である。効果がなくても、安価なのだから、試してみても良いのではないか?


ここにもお金の問題が発生している。ワクチンは薬屋はワクチンが高価なのでたくさん儲けることができるが、イベルメクチンは安価なので儲けることができない。だから、イベルメクチンが認可されると困るのだ。ワクチンを打たなくても、イベルメクチンがあるから大丈夫という話になったら、薬屋は大損をする。


薬屋が消極的にイベルメクチンをコロナウイルスの治療薬として勧めないだけなら、まあ許すとしても、積極的にイベルメクチンはコロナウイルスに効かないとか、飲むと問題が発生するなどという話をネットなどに流している可能性も否定できない。私はその可能性が高いと思う。一部の医者はお金を貰えば、そういうイベルメクチン危険説を堂々と発言していくのではないだろうか?それはWHOなどの公共の医療保関連機関にも言えることで、かれらも薬屋の意向を無視しては、病気対応ができない。だから、イベルメクチンを積極的に使用することを勧めようとしていないのではないか?



Facebookで「クエリエラー」というのが発生して、入力不能に

 今日、10月5日の8時頃にFacebookを見ていて、コメントを入れたくなって入力しようとしたのだが、入力できず、「クエリエラー」というのが表示された。



ネットで調べてみると、このエラー表示は以前にも出てきたことがあるようで、しばらく様子を見て、Facebook側がエラーの訂正するのを待つのが良いという情報を得た。


その後、全くパソコンに向かっていなかったので、このエラーのことを忘れていた。


夕方に毎日新聞の夕刊が来たので何気なく見てみると、「FB、世界中で障害」という見出しの記事を見つけた。


ネットで調べてみると、『同社のSNS(交流サイト)や傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」、対話アプリ「ワッツアップ」で6時間近くにわたりシステム障害が発生した』ということのようだ。


FBは時々こういう問題を発生させている。今回はこの問題が発生したので、株価も下がったようだ。


問題自体は既に解決しているようだ。


2021年10月3日日曜日

病院が多すぎる日本が“医療崩壊”に陥った本当の理由

 テレ東経済ニュースアカデミーがYoutubeに流した「病院が多すぎる日本が“医療崩壊”に陥った本当の理由」というのが、興味ある話をしていたので、それを私なりにテキストに直してみた。実際のYoutubeの動画は以下のところにある。

https://www.youtube.com/watch?v=cXm4jujwOBM&t=12s


このブログを読まなくても、上のリンク先の動画を見れば済む話なのだが、テキストを事前に読んでおいたほうが理解が深まると考えたので、簡略化したテキストにしてみた。以下がその内容である。


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日本は世界最高レベルの医療大国で、かつ海外よりもコロナ感染者数が少ないのに、どうして医療崩壊が起こるのか、不思議に思っている人は多いはずである。


日本の病床数は世界一。病院の数も断トツ。それなのに、病床数が不足しているといわれている。


この理由は、病院が多すぎるからコロナに対応できる病床数が少ないということから発生する。(不思議な話だ)病院数が多いので、医師や看護師が多くの病院に分散してします。だから、それぞれの病院にいる医師や看護師などの人数が少ない。一つの病院あたりの医者数が少ないと、夜になるとお医者さんは休むので、どこの病院にもお医者さんがいない状態になってしまう。夜勤ができるお医者さんが少なくなってしまう。その結果、夜間、救急車に対応できる病院が少なくなる。


一人の医者がいる病院が10個あるよりも、5人の医師がいる病院が二つある方が、救急に対応しやすい。医者の数が多いと、それぞれが分担して夜勤などを考慮した勤務時間のシフトなど効率的に対応できる。


つまり、医者の少ない病院が10個あるよりも、医者の多い病院が1個か2個ある方が良いという事になる。


緊急事態の対応として、病院を統合して、病院数を少なくする方法の他に、各病院が連携して対応する方法もある。しかし、病院の連携が日本は取れていない。


病院が多いという事は、医療資源の無駄が多いという事にもなる。医療資源、つまり医療に必要な機器を、それぞれの病院で用意しないといけない。そのため高額な医療機器をどの病院でも買うことになる。これだけ多額だと、病院の負担は大きい。海外に比較して、日本の病院は高額な機器を持っているところが多い。



病院に高額な医療機器がたくさんあるという事は、結局それが全体として国民の経済的負担になる。高額な医療機器を用意する費用がかかるということで、個々の病院はその支払のために儲けないといけない。そのために、無駄な診療や入院を行う温床になっている可能性がある。実際に日本は外来受診回数が海外に比べて非常に多い。入院日数も長い。つまり、余計な受診や入院日数を使っていることになるのではないか。


ベットが病人を作っているという事を疑われるデータもある。



上のグラフは、ベット数が多い県のほうが一人当りの入院医療費も多いということを示している。高知県と静岡県を比べてみると、ベット数の多い高知県は静岡県の倍の医療費を使っている。


また、それぞれの医者数の少ない病院では複数の治療を行えない。このために複数の病院を治療のために回らないといけない。

例えば、高齢者が転倒して、頭を打ち、骨折した。さらに、内臓疾患がある人だったという場合を想定する。この場合、この高齢者は、A病院で脳外科の対応をしてもらい、B病院で骨折対応(整形外科)をしてもらい、C病院で内臓疾患(消化器内科)の対応をしてもらう。一つの病院の対応力が弱いので、一つの病院ですべての症状が対応できないからだ。この場合、患者を運ぶのは忙しい救急隊員である。


病院が多いと、一つの病院で行う手術の数も少なくなる。医者が行う手術の数も減る。手術の経験が少ないので、医者は十分な手術の経験が積めず、手術の技能が向上しない。


それでは、どうすればいいか。病院の統合・再編を行って、医療資源の適切な配分を行えば良い。これは、医療業界ではわかりきっていることで、長年言われていることである。


これが進まないのはなぜか?こういう対応を嫌がるお医者さんが多いからだ。2つの病院が合併するとすると、2人いた院長先生が1人減る。1人は院長をやめないといけないので、やりたがらない。院長先生だけでなく、医療関係者は反対する。病院で働く看護師なども働く場所が変わってしまうのを嫌う傾向がある。また、近隣の住民も近くにあった病院がなくなることに反対する。


病院の統廃合だけでなく、病院間の連携を進めていくという対策もある。


病院間の連携を進めるためには、病院間で情報の共有をしてもらう必要がある。民間病院は患者を奪い合う状況にもあるので、なかなか病院の情報を流せる状況にない。日本の病院は情報開示には消極的である。その理由は、病院の情報開示はいたずらな混乱を招くということだ。こういう問題もあるが、病院の情報開示をどういう具合に進めていくか、考えないといけない。


このまま何も対策をしないなら、医療制度の欠陥が今後もずっと犠牲者を生むという事になる。今回のコロナウイルスが収まったとしても、また、数年後同じような状況が発生する可能性は高い。


医療というのは、国民の支払う保険料や税金が使われているので、公的な存在のはず。

単純に、この問題が、病院の統合・再編・連携でかたずくものではないのはわかっている。だから、きちんとした議論を行って対策を考えていかないといけない。


国もこの病院の統廃合は必要と考えて、厚労省は2019年9月に「再編統合について特に議論が必要」ということで、全国424病院の実名リストを公表している。これを発表したときには大騒ぎになったが、それでも厚労省としてはやらないといけないと考えているようだ。


我々は、病院が多ければ多いほどいいんだ、病院は近くにあればいいんだという安直な考え方は、やめた方が良い。データを見て、そのデータに基づいて、どういった病院(医療資源)の配分が良いんだろうかという事で考えないといけない。

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以上です。


コロナウイルスで医療システムの問題がクローズアップされた。この時期だから、今後のためにも、今後の医療システムについてしっかり考えて、次の医療危機に対応できる医療システムを作り上げる必要があるようだ。




2021年10月1日金曜日

ワクチン接種によりコロナウイルス死亡者はどう変化したか(9月29日時点)

 厚労省の「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)」が9月30日に新しく出たので、コロナウイルスの死亡者数の年代別の推移にその新しいデータを追加した。厚労省は毎週1回この報告を行っている。



上の2つの表は、コロナウイルスの死亡者数を6月2日から9月29日までリストアップしたもので、上の表が年代別の死亡者数の累積数、下の表が死亡者数の増加数で示したものだ。


今回集計してみて、びっくりした。9月22日から9月29日の1週間での死亡者数が激増している。


厚労省が発表していた数字というのはどういう数字だったのか?全く信用ならない数字だとしか言いようがない。


たぶん、集計の仕方がずさんなのだろう。この手の数字は、大阪府の毎日のコロナウイルスの死亡者数などを見ていても、当日に亡くなった方ではなく、その日に届け出があった方々が表示されている。つまり、その日に亡くなった人の数字を把握するのではなく、届け出があった日で、集計されているのだ。大阪府のデータはそれでも、死亡した日が出ているので、間違ったデータではなく、正確なデータである。


今回の厚労省の数字がどういう方法で集計されたのかよくわからない。ただ、よくよく調べてみると、この報告で発表されている死亡者数は、毎日発表されている厚労省からの死亡者数のトータルと今回発表のあった数字とは異なっている。


こんな数字を出されているのでは、正確な判断ができるわけがない。データが信用ならないのだ。


せっかく、年代別の死亡者数の推移を示す表を作成してきたのだが、これでは時間の無駄だったという事になりかねない。がっかりしてしまった。こういう数字を発表しているようでは、厚労省のコロナウイルスに対する対応もいいかげんなのではないかと思ってしまう。確かに、今までのコロナウイルスの対策を見ていると、真剣さにかけているようにも思える。


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