4月29日に大阪府では44人の死亡者が出た。下の記事は4月30日の毎日新聞の朝刊のものである。毎日新聞に限らず、そのメディアも死亡者は44人だと報道した。
昨年以来、各都道府県の陽性者数や死亡者数に関しては、あまり注目しないでいたのだが、今回大阪府で多くの死亡者が出たということで、その詳細を知りたいと思った。
ネットで大阪府のサイトを調べてみると、その死亡者数や重症者数について、人数だけでなく死亡者数や重症者数の年齢などが表示されていた。実際には表示されるというのではなく、そのデータはPDFファイルやExcelファイルにされており、ダウンロードしてそれを見ることができる。以下のサイトだ。
https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/happyo.html
このページで「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について」という表題の下に、最新の日付の「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況及び死亡について」という表題のPDFファイルとExcelファイルが示されている。クリックすれば、ファイルの中身が表示される。ダウンロードも可能だ。
ついでながら、当日以外のデータは、その下にある「新型コロナウイルス感染症患者の発生および死亡について(令和2年11月2日以降)」をクリックすれば、過去のデータがダウンロードもしくは表示できるページが出てくる。
上のリストが上に示したサイトの4月29日の死亡者と重症者のものである。
これを見ると、死亡者は実際に死亡した日にちが書かれており、4月29日に亡くなられた方はおられない。死亡した日付は4月19日から4月28日までのいずれかである。
つまり、各報道機関が4月29日の死亡者数としているのは、4月29日に報告されたものであって、当日亡くなられた数字ではない。それをあたかも当日亡くなったように報道しているのはおかしいのではないかと感じた。みんな、記事を読んだり、テレビで聞いたりしたら、私のように当日亡くなった方の数字だと思うのではないだろうか?報道にはもう少し正確な報道をしてもらいたいものだ。
上の表を見ると、亡くなられた大半の方が基礎疾患があり、年齢も70歳代以上の方である。これも私としては不思議に思う。コロナウイルスは70歳代以上の人は若い人に比べると死亡する可能性が高いので、感染する対策をきちんと行っているはずで、外出して居酒屋などに出かけるなどもってのほかで、家に引きこもっているはず。それなのに、こんなに70歳代以上の人の割合が高いのはなぜなのか?もう少し、詳しい報告が欲しいものだ。
大阪府での報告がこういうものなので、その他の都道府県でも同じような形で報告されているのだろう。しかし、大半の都道府県が、大阪市のような年齢や基礎疾患などの情報を含むリストは公表していない。もっと、情報を国民に流すのはコロナウイルス対策としては、大切なことなのではないだろうか。
さらに言うなら、死亡者の報告されてくるのが遅れているのは、死亡者や重症者の報告体制がよくないのではないか。いまだに、人手に頼ったり、ファックスなどで情報がやり取りされているのではないか。報告のデジタル化が進んでいないのではないか、という心配をしてしまった。