「抗がん剤だけはやめなさい」の著者の近藤誠医師が亡くなられた。がんを取り扱う放射線専門の医師だった。
私は90歳を超えた父親ががんの手術をするかしないかで、どうするか検討したことがある。私はどういうアドバイスをするのか迷ってのだが、結局、父親の意向もあり、手術をした。
ただ、その結果は父親をベッドに寝かしてしまうことになり、それが原因となって、歩行もできなくなり、亡くなってしまった。
父親をあの時、手術を受けさせないで、そのままの状態にしたまま放おっておいたらどうなったのか?それの方が結果として良くなったのではないかという気がすることがある。一方しか選択できないので、どちらが良かったのか、分からないことだが。
「抗がん剤だけはやめなさい」という本を書かれた近藤先生が、抗がん剤の話をされている記事を読んで、抗がん剤に頼るという方法もあるが、そうでなく、抗がん剤を取らないで、抗がん剤が原因で苦しむということを避ける方法もあるなと思ったものだ。
苦しんでもいいから生き延びるほうが良いのか、苦しまずに気楽に死ぬほうが良いのか?まあ、何れにせよ簡単に気楽に死ぬ方法はないのかもしれないが。
先日、私の友人から彼のお母さんが生きておられて、100歳を超えられたという話を聞いた。そして、「君のおかげだ」と言うのだ。
私は全く忘れていたのだが、彼に彼の母親が癌だという話を聞いたときに、抗がん剤を取らないで、そのままにしておく手もあるということを話したのを思い出した。
その会話をしたのは10年ほど前のことなので、その後も彼のお母さんは生き続けておられるのだ。歳を取るとがん細胞の増殖も活発でなくなることもあるようだ。
私は今でも年齢がある程度過ぎたら、抗がん剤を取るのか、それとも、抗がん剤で苦しまずにそのままにしておくのか、判断したほうが良いと思っている。抗がん剤を試すのは良いと思うのだが、それで苦しむのならその抗がん剤はやめる方が良い。
「80歳の壁」の著者、和田秀樹先生も同じようなことを言われているようだ。
70歳代、80歳代になって、それ以降をどう言うように過ごしていくのか。苦しんでばかりの生活では、何のために生きているのかわからない。と言って、長生きできないのでは仕方がないが。
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