1月3日のBusiness Journalの記事で、『楽天の危機…停滞鮮明で成長「演出」に必死、ヤフーの猛攻でトップ陥落』というのがある。
http://biz-journal.jp/2016/01/post_13136.html
これは当然以前から予想されていたことで、驚くことではない。むしろ、驚かないといけないのは、楽天側がYahooの攻勢に対して、明確な対策を打ってこなかったことではないだろうか。
その記事にも書かれているが、そもそもこのYahooの攻勢が始まったのは、2013年10月7日にヤフオク!とYahoo!ショッピングの出店無料化を宣言した時だ。
これを聞いた時に、これは大変なことになると感じたのは私だけではなかったと思う。
ただ、この戦略は出店料の収入がなくなってしまうことと、ネット通販のプロモーション費用がもろにかかってしまい、先行き心配されたものだった。つまり、コの仕組みで何を収入源とするかが問題だったのだ。
しかし、その結果として楽天の出店数は19万店で、楽天の4.1万店を遥かに超えるものになってしまったようだ。
考えたら当然の結果だが、お店を出す側としては、出店料が少ないほうが利益が得やすい。だから当然Yahoo!ショッピングへの出店を考えるようになったのだと思う。
当時、楽天市場の方がYahoo!ショッピングよりも知名度があったために、出店をする側ではYahoo!ショッピングにお店を出すいう魅力が感じられなかった。明らかに、楽天市場が優位に立っていたのだ。
しかし、これからは雰囲気が変わってくるのではないかと思う。ネット通販はYahoo!ショッピングという流れが出てきているからだ。
といってもYahoo!ショッピングは何を収入源にするかだが、それは上にあげた記事にも書いてあるとおり、広告収入を当てにするということである。
このYahoo!側の目論見はここまで出店が増えてきた状況では、思い通りに進んでいるのではないだろうか?つまり、出店がこれだけ増えてくると、広告収入はその店の数が増えるだけ増えてくるからだ。
すでに、楽天市場よりもYahoo!ショッピングで買うことのほうが多いという人が増えてきている状況なのではないかと想像する。
さらにYahoo!ショッピングでは攻勢をかけるために、Tポイントの5倍とか9倍といったようなキャンペーンを行っている。まだまだYahoo!でTポイントを稼ぐというのが購買者には行き渡っていないという面もないではないが、このポイント戦略も楽天市場と比べると大きな差がでている。つまり、楽天市場でのポイント提供はYahoo!ショッピングに比較すると2倍や3倍でポイントを稼げる量が少ないのだ。
こういったYahoo!ショッピングの攻勢に対して、楽天も黙っては居られないだろう。これから楽天市場は、このYahoo!ショッピングの攻勢に歯止めをかけるために、いろいろと施策を打ってくると考えられる。更にこの戦いはAmazonなどを含んで、eコマース全体の戦いとなっていく。その戦いが我々購買者に大きなメリットになることを期待したいものだ。
2016年1月4日月曜日
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