2020年10月11日日曜日

新型コロナが流行しているのに死亡者数は大幅減

 本日(10月11日)の毎日新聞のサイトで、「新型コロナが流行しているのに死亡者数は大幅減 その理由は? データで読み解く」という表題の記事が出た。


その内容は毎日新聞のサイトで読んでもらいたい。


ただ、この記事の言わんとしていることは、以前からこのブログでも取り上げてきたことが述べられている。インフルエンザは今年は流行らなかったという話も含めて。


記事の内容を要約すると以下のようなものだ。(私のコメントも入っている)


厚生省の報告では、7月までの死亡者数が前年同期比に比べて、1万8千人も少ない。(日本では毎日3500人くらい、1年で約130万人が死亡している)どうしてこういう事になったのか?


毎年の死亡者数は、ここ数年は1万7千人~3万3千人のペースで増え続けていた。


この結果が示していることは、「新型コロナウイルスの予防対策で、今年は他の感染症の発生も軒並み減っている」ということだ。


この減少の中には、インフルエンザ2270人、肺炎5863人の死亡者が含まれる。


外出が減った関係で、交通事故や転落など不慮の事故による死亡者も減っているという。


これについて、数理モデルを使った新型コロナウイルスの流行予測を手がけている西浦博・京都大大学院教授(理論疫学)は「昨年から今年の冬は季節性インフルエンザの流行が起きなかったことが一つの要因と考えられる」と分析している。


記事は、その結論から何が引き出せるか、コメントしていない。


これではこの記事が何を意味しているか、全くわからない。この記事の言わんとしていることは、明らかに今年の冬のインフルエンザは流行らないと予測できるということだ。新型コロナウイルスの予防対策が行われれば、他の感染症は軒並み減るということである。インフルエンザとコロナウイルスの同時発生などという意見を言っている感染症専門家は何を考えているのか?


西浦先生には、そこまで踏み込んだ意見を言ってもらいたかった。


このブログを書いているときに、PRESIDENTのインフルエンザに関する記事を見つけた。以下のところにある。

https://president.jp/articles/-/33053?page=5


失礼ながら、この記事を書いた人は、毎日新聞の記事をどういう具合に見るのだろうか?死亡者数のデータから明らかにインフルエンザの死亡者数は増えていない。

最近までの数年間のインフルエンザの感染者数のグラフは以下のようなものだ。(厚労省のサイトから入手)



このグラフを見ても、今年もすでにインフルエンザの発生が抑えられていることが、明白だ。2020年は赤の線だが、ゼロのラインを這うように示されている。他の年にはすでにインフルエンザが発生している。こういうデータがありながら、「インフルエンザもコロナウイルスも同時に発生するので大変だ」と煽りまくっている人達が多いのには驚かされる。もっと、過去のデータをきちんと読んで、記事を書いてもらいたいものだ。




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