コロナウイルスの流行がまだ収まっていない段階で、今年の冬はインフルエンザとコロナウイルスの両方が流行するという噂まで流れてきている。
そこで、インフルエンザだけに絞って調べてみた。
上のグラフは国立感染症研究所のサイトから入手した「過去4シーズンとの比較」というPDFの最初の部分である。PDFには、A(H1)、A(H3)、そしてBの3種類のインフルエンザの流行状況をそれぞれ別々のグラフで示している。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-inf.html
A(H1)のグラフが一番今年と以前の年の状況が際立って異なっているので、それを使用しているが、他のインフルエンザも同じような状況だ。
現在、第43週なので今年の分は42週までが表示されている。
インフルエンザは従来から、36週くらいから顕著に患者が増えてくるので、36週から次の35週までの1年間での表示になっているようだ。
今年はすでに42週まで過ぎているが、赤線で示された2020/21のグラフは、ピタッとゼロに張り付いている。
前年や、2年前のグラフはインフルエンザが徐々に流行りだしていることを示しているのに。
さらに、2019/20の青の点線のグラフを見てもらいたい。これは今年の春のインフルエンザの状況も示している。こちらも12週目くらいから35週までゼロのラインを這っている。他の年度を見ると、12週以降もインフルエンザが流行っていたことを示すように、ゼロのラインから離れている。
つまり、今年の12週以降、インフルエンザは全く流行っていないのだ。
このグラフを見れば、インフルエンザは今年流行するなどという話はまったく起こらないということが推測できるはずだ。もちろん、用心するに越したことはないが、あまり心配する必要はないと考えて良い。
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