大阪都構想の住民投票が11月はじめに行われる。先日から、この都構想をめぐ議論がいろいろのところで取り上げられている。
私は大阪市民ではないが、この都構想について、橋下徹氏が住民に問うた最初のときから、賛成の立場だった。そして、賛成票が上回ると考えていたのだが、結果は反対票が少し上回り、都構想は否決されてしまった。
今から考えると、都構想の住民投票に関しては、もう少し時間を掛けて議論を重ね、住民への理解を時間を掛けて行っておれば、賛成という結果が出ていたのではないかと思っている。まあ、タラレバの話だが。橋下徹氏は結論を急ぎすぎたのだ。
今回は事情が違ってきている。
最初のときは、公明党が反対していたのだが、今回は賛成に回ったのは大きい。維新が最後は、公明党の国会議員がいるところに対立候補をたてるという脅し?を掛けたのが効いたようだ。公明党がもともと自民党ほど、都構想に関して反対していなかったという事情もあるように感じる。
橋下徹氏から続いた府と市の長を維新が取り、継続して府と市が協力して、大阪をもり立てていった実績がある。これが、それ以前の自民党の政治と大きく異なっていることが大きい。以前は、大阪府知事と大阪市長が面談するにも1週間とか罹っていたようだが、今はふたりとも所属が同じ維新ということもあり、毎日というほど会っているようだ。この連携は、都構想がなくても実現しているところだが、恒久的には都構想を実現することが必要だ。
私は、大阪市が持っている財源が大阪府に使われてしまうという点に関しては、一部そういう面もあると感じる。しかし、大阪府の人口が880万人、大阪市の人口が270万人。人口比で言えば、大阪府の財源になったとしても、3分の1は大阪市が受け取れるわけだ。それだけでなく、大阪府として広域的に財源が利用されると、その恩恵を大きく受けるのも、現在の大阪市のような気がする。なんと言っても、大阪市は地域的にも財政的にも大阪の中心で、メリットの受け方も他の地域よりも大きいはずだ。都構想で大阪が大きく発展していくとなると、今のままよりも大きく発展していくと考えたほうが良さそうだ。
この間の日曜日、毎日新聞で松尾貴史さんが、「市の廃止で市民は金と権限を失う」という記事を書いていた。いつもの松尾さんの言いっぷりと全く違った論調で、都構想をけなしていたのは意外だった。全くと構想を理解していないようだ。
もともと、日本では東京だけが税収も多く、健全財政になっているが、他の都府県、都市はすべて赤字だ。大阪府と大阪市の税収で検索すると、それぞれの財政状況がよく分かる。詳しく説明されているので、関心のある方はご覧になると良いと思う。そして、自分の住んでいるところの財政に関しても調べてみるといいだろう。大阪がこの赤字体制を改善するには大きな行動が必要で、その一つが都構想であり、その先にある大阪万博だ。これを推し進めないと、大阪の財政の健全化は成り立たない。今のままということである。
財政状況に関してはあまりいい話は出ていないが、借金に関する健全化という点では、大阪市は他の年に比べて良いようだ。以下のグラフは大阪市の財政についてのサイトから。
松尾貴史さんの記事を見ると、どうも松尾さんは都構想に関して詳しく調べず、そういう大阪の財政状況なども理解をしないで、表面的に都構想を捉えて。論評しているように思える。「都構想は良いところない」という書き方だ。これでは聞くに値しない。
これに対して、10月19日付の毎日新聞の記事、「4特別区に教委、より身近に 前大津市長・越直美さん 大阪都構想住民投票」というのは、納得である。二重行政の弊害を、越直美元大津市長が、自らの経験から説明している。そして、都構想により、4つの特別区に分かれることで、きめの細かい住民サービスが行えることを説明している。
https://mainichi.jp/articles/20201017/k00/00m/040/082000c
最近のマスコミの論調をみてみると、風向きは都構想賛成に向いてきているようだ。賛成の記事を見かけることが多くなった。例えば、東スポの記事なのだが、『「大阪都構想」賛成派が支持拡大 反対派はれいわ・山本太郎代表に怒り「いらんことせんとって!」』という表題のような記事が出てきている。
大阪維新は、都構想が賛成されると、次の行動を進めていくだろうと考えている。それは全国にこの運動を推し進めていくことだ。そして、都構想から関西圏の地域をまとめる道州制のようなことも進めていくのではないだろうか?そして、その動きは日本の政治の活性化に役立つと考える。今後も維新の動きには注目していく必要がありそうだ。
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