新型コロナウイルスで、東京都は感染状況を4段階のなかでもっとも深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げた。私は小池都知事流の人気取り作戦に見えるのだが、さてどうだろう。観光地の旅館やその他のお店が期待している「Go Toキャンペーン」も、政府が前倒ししたのを、危険視してやめさせようとしている。「敵はこいつだ」といういつもの戦略で、今回は政府が矢面に立っている。まあ、小池知事の目論見通り、傍目から見ると面白い対決であるのは事実だ。小池都知事の作戦に乗せられないように気をつけないといけない。
それはともかくとして、今までなんとも思っていなかったPCR検査の精度というのが気になって調べてみた。
巷でよく言われているのは、陽性判定率は70%というものだ。
この70%という数字はどこかの論文から取り出されてきた数字かと思っていたので、当然そういうものがネットで見つかると考えていた。
ところが、ネットでは、「実際に実験してみて、そうだった」という報告が見当たらない。英文のものをネットで探してみると、一つだけ以下のところで見つかった。
この中に以下のような文章(私が日本語に簡略訳した)が含まれている。「結論」として書かれたところである。
「症状が現れてから1週間後の検査では、陽性者は30%しか検出されず、2週後には
70%が検出され、3週目に最高でした(90%以上が検出されました)。陰性の人の2%が、テストで偽陽性の結果が出ました.」
4月頃までに出されたテストの精度に関連する54の文献を調査して、まとめたもので、大半はアジアと欧州における研究報告である。
日本語のWebサイトで、PCR検査の精度について詳しく書かれているのは、以下の日本疫学会のものだ。
ここでも、PCR検査の制度に関してきちんとした数字では示されていない。ただ、このサイトの説明はわかりやすく、一読されることをお勧めする。
結論として、70%と言う数字は過去のPCR検査の経験値みたいなものがそのまま使われているようだ。考えてみると、結構いい加減な数字だが、医療関係では、いくつかの場面だ、正確な数字を出すことが難しく、結局こういう割といい加減な数字が使わている。
ということなので、ひょっとすると日本ではPCR検査検査の精度は、これよりも良くて99%かも知れない。あるいは、検査手順に慣れてきて、以前よりも精度が上がっているかも知れない。日本でもぜひともPCR検査の制度について測定を実施してもらいたいものだ。
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