2020年7月25日土曜日

新型コロナウイルスはインフルエンザより毒性が弱いという仮説

東洋経済オンラインで7月17日に流された記事で、「新型コロナ、日本で重症化率・死亡率が低いワケ」というのがある。高橋泰先生(たかはし・たい)(国際医療福祉大学大学院教授)の提言されている仮説を紹介している。

以下のところである。
https://toyokeizai.net/articles/-/363402

これは読んでもらったらいいのだが、それよりもかんたんに理解できるのは、高橋先生がみずからTV番組に出てそれを説明しているものがある。以下のところだ。
実にわかりやすく説明されている。
https://www.youtube.com/watch?v=Uw6RbyypgHY

しかし、このビデオを見ていると、こういう説を唱えている人が少ないこともあって、怪訝な顔をしている出演者もいる。



先生の説は上の図がわかりやすい。セロから6までの7段階のステージで説明されている。

まず、ゼロ段階だが、この段階の人は日本人では7割の人で、この人達はコロナウイルスが体内に入ってきていない、コロナウイルスが暴露していない人たちである。この段階を通り過ぎる残りの3割の人達は、コロナウイルスが暴露(体内に入る)した人たちである。

第1段階に移行したのは、日本人で約3割の人達で、これは予測であって、確実な数字ではない。しかし、今までのPCR検査数やそれで見つかった感染者数などから、多分これくらいはコロナウイルスが暴露した人数だろうということである。この3割というのは非常に大きな数字で、東京都民が1000万人とすると、300万人がすでにこのステージを経験しているということになる。現在の感染者数と比較すると大きな数字であることがよく分かるはず。

第2段階はコロナウイルスが暴露し、感染した状態になるのだが、自然免疫力で治ってしまい、無症状か風邪のような症状が出るが、治ってしまうというステージだ。このステージになると、PCR検査をすると陽性と判定される。第1ステージあるいは第2ステージまでで終了する人が、コロナウイルスが暴露した人(日本人の3割)の98%で,これらの人は自然免疫で治ってしまう。こういう人たちは、暴露しているのを気づかずに、済んでしまった人たちである。PCR検査で、最近は若い人たちが多いが、以前は若い人たちには検査をしていなかった。だから、当時は感染者数が少ない数字で出てきている。

第3段階に移行する人は、コロナウイルスが長期滞在する状況になった人で、暴露した人の2%で、風邪の症状が出たり、入院したりする。ここまで来た人は、抗体検査をしても陽性と判断される。国の行った抗体検査で、抗体を持った人が大変少なかったのは、この話で説明できる。
第4段階はコロナウイルスが全身に拡大して、症状が悪化して、肺炎や消化器症状がでて、入院する人たちだ。ただし、このステージではまだ軽症とみなされる。

第5段階になると,コロナウイルスが凶悪化し、肺炎が重症化した人たちで、酸素吸入したり、ICUなどに入らないといけなくなる。このステージに達する人は、重篤化した人の0.002%程度である。

第6段階は死亡で、重篤化した人の0.002%程度である。

2月、3月頃の初期の段階でも、コロナウイルスが体内に入り、暴露した人はかなりいたのではないかという。ただし、その頃はPCR検査も検査数が少なかったので、それがわからなかった。検査を逃れた人の大部分は、自然免疫で対応してしまい、大事になっていない。

もし、この段階で大々的にPCR検査をしていたら、自然免疫で治癒するステージ2の人たちまで、病院に押し込める事態になっていて、大変なことになっていたはずだ。

もともと、コロナウイルスはインフルエンザなどに比較して、毒性が弱いので、大半の人が発症することなく、ステージ3までで終わってしまう。だから、発症する人は非常に少ないと考えられる。2,3月頃には、コロナウイルスに感染しても、単なる風邪と診断されて、そのまま治った人が多くいたようだ。街のお医者さんに聞くと、そうだなという人が多い。

インフルエンザはそれ自身が人を殺すのだが、コロナウイルスはそういう力はなく、サイトカインストームという現象で自身の力ではなく、人を殺す。つまり、それだけインフルエンザのほうが怖いということになる。

こういう話がやっとマスコミで取り上げられるようになったのは、実に素晴らしいことだ。きちんと、コロナウイルスはどういうものか理解して、行政の担当者は対策を立ててもらいたい。


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