コロナウイルスの感染はどういう具合にして発生するのか。これをスッキリと説明してくれている説は今の所ないのではないかと思っている。
私は以前からコロナウイルスは極めて小さなゴミと考えて、対策をすれば良いのではないかと思っていた。
クリーンルームは、『空気中における浮遊微小粒子、浮遊微生物が限定された清浄度レベル以下に管理され、その空間に供給される材料、薬品、水やその他についても不純物、ゴミを取り除いてゴミを持ち込まないようにしようとする空間』のことである。
クリーンルームの中で製造するのは、小さなほこりの付着も許されない半導体などの製造や、細菌の繁殖が品質に影響を及ぼす食品加工などで、その部屋に含まれるゴミの量はある一定量以下に抑えられている。
一般に、1立方フィート(約30cm四方の箱)の空気中に含まれる0.5μm以上の大きさの粒子の数がいくつかで、クリーンルームのクラス分けをしています。箱の中に粒子が10個ある場合、そのクリーンルームはクラス10とする。
空気がキレイと感じる海上や森林でクラス10,000~100,000といわれているので、クラス10というのがどれだけゴミが少ないかわかるはずだ。
このクリーンルームでは、ゴミが部屋の中に入らないように色々の工夫をしている。ゴミは「0.5μm以上の大きさの粒子」なので、小さなものは目に見えない。
コロナウイルスも微細なウイルスなので、目には見えない。クリーンルームの中で生活すれば、コロナウイルスはほとんど居ないので、感染することはない。ただし、クリーンルームの中で生活を続けるというのは無理がある。しかし、クリーンルームのゴミ対策はコロナウイルスを防ぐには色々参考になることがある。
ゴミは自然界では、上の例に挙げたように森林などでもたくさん空中に浮遊している。コロナウイルスもこのゴミと同じようなものだから、空中に浮遊していると考えられる。
浮遊しているのは仕方がないことで、それが人間の体内に入るのを防げば良い。見えていないのだが、たくさん空中に浮遊していると考えて、どうすればそれが体内に入ってこないようにできるか、対策をすれば良いのではないか?
例えば、感染者が咳をした場合に、コロナウイルスはそのつばの小さな飛沫の中に固まって入っている。飛沫は感染者の口から飛び出すと、更に小さな飛沫になって飛び散る。飛沫は微小なので、地上に落ちないで、周りの空間に浮遊している。飛沫は微小だが、その飛沫に更に小さなコロナウイルスがたくさん含まれている。その飛沫を周りに居た人は吸い込んで、それが鼻や喉の粘膜に付着するというわけだ。
コロナウイルスで発症するというのは、喉や鼻に付着したコロナウイルスの量がある程度あり、人間のもっている防疫能力を超える量に増殖して、体内に入り込むということだろう。
元気な人は防疫能力が強いので、普通はコロナウイルスに感染することはない。しかし、たくさん喉や鼻に付着すると、その能力を超えてしまい、発症する可能性がある。
満員電車であまり感染したという話を聞かないのは、ほとんどの人がマスクをしているのが役立っている可能性がある。また、満員電車で大声で話をしている人も少ない。咳をしてもあまり飛沫が飛び散らないので、電車の中で飛沫が拡散しないのだろう。感染者が電車の中で、マスクをしないで大声を出して、コロナウイルスが多量に入っている飛沫を飛ばさない限り、感染者を出さないのだ。
手洗いが有効だというのも納得がいく。コロナウイルスを含んだ飛沫が手や顔に付着しているのを、洗うことで取り除くことができる。だから手洗いだけでなく、顔なども同時に洗うというのは予防には良いのではないか。手や顔に付着したコロナウイルスが洗い流されるので、鼻や喉から侵入してこない。
うがいやイソジンなどの薬品で喉を消毒するというのも感染防止には役立つはずだ。コロナウイルスが入り込むのは、鼻や喉の粘膜だけからと考えれば納得できる。粘膜から体内に入る前に、消毒したり、洗い流してしまえる。
人との距離を取るというのも、多量のコロナウイルスを含んだ飛沫を直接体に吹き付けられるのを防ぐ。空中に浮遊している飛沫を吸い込むよりも、咳などで直接体に多量のコロナウイルスを吹き付けられるのは良くないはずだ。
いずれにせよ、コロナウイルスは微小なゴミと同じで、軽いものだから、空中に浮遊していると考えて、対応を考えるのが良い。人混みの中ではコロナウイルスを含んだ飛沫がたくさん浮遊している可能性がある。したがって、必ずその飛沫を吸い込んでいる。いくらマスクをしていてもこれは防げない。ただ、コロナウイルスの量が少ない場合には、自然の治癒力で発症することはない。一定量以上のコロナウイルスを吸い込んで、自然治癒力の能力を超えた場合に発症する。これを頭に入れて、コロナウイルス対策を各自が行うことが大切だ。