「桜を見る会」で安倍前首相が国会で嘘の答弁をしたということで、色々追求されている。
この「桜を見る会」で安倍前首相の後援会が行った活動は、老人会の集まりで、みんなでバスツアーを計画して、それで東京に桜を見に行ったのに似ている。
だから、こういう事は、今の日本の政治の仕組みを見ると起こるべくして起こったことではないか?
そして、いくら国会で安倍前首相を追求しようとも、安倍前首相にとっては国会議員の議席を失うわけではないので、全く痛くも痒くもない。
まず、国会議員の多くの人が、この「桜を見る会」に似たようなことを行っており、安倍前首相のやったことを問題にできないのだ。
議員の後援会は、会のメンバーが毎月とか、毎年その後援会の活動するためのお金を集めており、その中から後援会の懇親を図るために、懇親会を行ったり、研修会を行ったりしている。その一環として、バス旅行なども実施しているとことはたくさんあるのではないだろうか?
だから、「桜を見る会」に安倍前首相の後援会の人たちが、ちょうといい機会だということでバス旅行を仕立てたというのは考えられる。もちろん、「桜を見る会」そのものは、簡単には参加できないのだが、そこは前首相の秘書の実力の見せ所だ。参加者の中に何名かを忍び込ませるのは簡単なことだろう。
このバス旅行には結構金がかかり、その補填という意味で、安倍前首相側から金が出たのだろう。これは見つからなければ、それですんでしまった話だった。むしろ、「桜を見る会」だけでなく、色々の機会に議員側から補填が行われている可能性はある。ある意味、後援会が隠れ蓑になっている。
こういう議員の後援会活動というのは、議員に投票してくれる人を増やすには必要なものになっている。後援会には地域の有力者と言われている人たちに参加してもらい、選挙のときにはその地域の住民に、議員への投票を呼びかけてもらう原動力になってもらうのだ。
こういう地道な活動をしておかないと、確実な票を取ることは難しい。確実に自分に投票してくれる人を確保しておき、その人達の活動でさらに票を上乗せすることで、選挙に勝つことができる。
こうした地道な活動をしていないで、ぱっと選挙に出て、自分の評判だけで票をとって、当選できる人というのはほとんど居ないはずだ。
後援会があるおかげで、どんなにマスコミに叩かれようと、選挙では確実に勝つことができる。そういう人が国会議員になれるのだ。
後援会のメンバーは地域の実力者であり、後援会を通じて議員と直接話ができ、お願いもできる。ギブアンドテイクである。
議員に世襲が多いのもこの仕組があるからだ。新しく後援会組織を作るとすると大きな労力を必要とするが、世襲なら今ある後援会組織をそのまま受け継ぐことができる。
後援会でバスツアーをいつものように計画し、その行き先を「桜を見る会」に仕立てるというのは、意外といい企画だったのかも知れないが、目立ちすぎたということか?
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