東洋経済のオンラインで「5年後、トヨタ最大の敵はグーグルになる」という記事がある。なかなか良く出来た記事だ。
http://toyokeizai.net/articles/-/57672
ただこの記事では家電産業がAppleやサムスンに負けたのは「システム」で負けたとしている。
これは、システムというとなにか納得がいくかもしれないが、そんなものをAppleやサムスンが持ちだして日本の家電産業に勝ったのではない。
そうではなくて、パソコンやスマホ、デジタルテレビなどはだれでも造れるものに日本の電機産業がしてしまったためだ。してしまったというよりは、デジタルの世界では自然とだれでもが造れる様になってしまったのだ。
例えばパソコンだが、インテルは20年以上前からパソコンの回路図を提供し始めている。これを使用して台湾メーカーはパソコンを製造し、マイクロソフトの提供するWindowsを搭載して販売しているのだ。
さて自動車産業であるが、この間デトロイトで開催された世界最大の自動車ショーでテスラの社長が燃料電池による自動車を批判した。
http://response.jp/article/2015/01/15/241666.html
燃料電池車よりも自分たちの電気自動車のほうが勝つと言っているのだ。
彼らが勝つかどうかはわからないが、電気自動車のほうが勝つというのは本当だろう。
なぜなら、上の電機産業の話と同じなのだが、電気自動車ならだれでも造れるようになるからだ。燃料電池車や今までの自動車はそのエンジンを造るのが難しかった。
しかし電気自動車はどうだろうか。肝心のエンジンは電気モーターである。そのエネルギーを蓄えるのは蓄電池だ。その他の部品も購入してくるか、自前で造ることが可能だ。さらにモーターのほうが今までの車のエンジンよりもコントロールしやすい。何しろ電気で動いているのだから。
もちろん、だれでも簡単にできるというわけではないが、自動車を製造するというハードルが低くなったのは明らかである。何も現在の自動車メーカーだけが造れるというものではなくなったのだ、テスラがそれを証明している。
とは言え、これから電気自動車が普及するまでには長い道のりが待っている。価格の問題もあるし、走行距離の問題もある。しかし、これらの問題はそのうちに解決されてしまう。スマホやパソコン、デジタルテレビが安くなっていったのと同じである。量産効果が出てくれば下がってくるのは明らかなのだ。
この時にトヨタや日本の自動車メーカーがどういう具合に対応するのか。見ものである。このまま放っておくと、テスラのようなメーカーがどんどん世界中で立ち上がり、電気自動車を日本に持ち込んでくるだろう。電気自動車のインフラは日本政府の後押しでどんどん進められるだろうから、日本は彼らにとってこの上もない市場である。
2015年1月17日土曜日
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