70歳以上になると、高齢者ドライバーということで、免許証の更新が簡単ではなくなった。
70歳以上では、高齢者講習というものを受講しないといけなくなった。
75歳以上では、高齢者講習だけでなく、認知機能検査も受講しないといけなくなった。
さらに、免許の期間も5年から3年に短縮された。
新聞などの報道でも、老人が事故を起こして死者まで出している記事がいろいろと書かれている。
こういう状況で、免許を更新せず、免許証を返還する人が増えてきているようだ。自分で運転能力が落ちてきて、運転するのが怖くなったという方はおられるだろうから、返還するのは良いことだろう。返還しないでおくとどうしても車を運転してしまいがちだ。それで事故を起こしては大変である。
町の中に住んでいて、交通機関も整っており、車を使わなくても済む場所に住んでいる方はそれで良いのだが、交通の不便なところに住んでいる人は簡単には免許証を返還できない。近くに頼る人がいないと、買い物にも不便していまう。
私も高齢者の端くれだ。自分の運転能力が落ちてきているのがわかったなら、潔く自動車を運転するのを止めるつもりだ。しかし、それまでは、免許の更新を行いたいと考えている。
その理由の一つが、最近の自動車の安全性の向上である。 最近の車の安全策の向上には眼を見張るものがある。
車内の環境では、速度メーターなどを表示するディスプレイなどが、今まで以上に見やすくなってきている。ドアミラーの視界も運転席から見やすく、視認性も向上している。それに伴い、運転席からの視界が広げられている。
ハンドル操作も改善されており、狭い小路などを左右にステアリング操作するにも、よりなめらかな操作が可能になってきている。
カメラや超音波ソナー、ミリ波レーダーなどを使用した運転支援システムの向上も大きい。これらの装備で、前走車の自動追随、車線中央部を認識した中央維持走行などが完全とは言えないまでも、サポートされている。この他にも走行のサポートはいろいろの場合で対応が増えてきている。
2016年に国土交通省からガイドラインが示された「ドライバー異常事態王システム」の導入も進んでいる。ドライバーが何らかの原因で突発的に運転不能になった場合などに、即座に対応して、ハザードランプ点滅、ホーン鳴動、ブレーキ制御、運転手がアクセルを踏んだままにしている場合の無効化、停止後は電子ブレーキを作動させて、停止状態を保持する。
さらには、事故を報告する電話やネットのシステムの搭載なども、行われている。
こうした安全性の向上は今後も継続して行われていくはずで、その究極の目標が自動運転だろう。日本で自動運転が実用化されるのは、世界に比較すると遅いような気もするが、それでも高速道路など限定した道路では、自動運転も可能になってくるのは間違いない。
今までの老人が起こした悲惨な事故を見ると、こうした安全装置を搭載していない古い車なのははっきりしている。もしも、運転している方が安全運転装置のついている車に乗っていたら、事故は起こらないか、起こったとしても死亡者まで出すような事故にならなかった可能性は高い。
最近、ブレーキの踏み間違いを防止する装置が売れているようだが、根本的には新しい車、それも安全装置を装備した車に乗り換えるのが最善の策だ。
車は進化している。特に自動運転に関連する技術は、徐々に積み上げられてきている。それに期待もしたいが、私はできるだけ自分で運転できる体力、能力を保持していきたいと考えている。
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