上のグラフは9月9日付けのコロナウイルスの全国の状況である。例によって、東洋経済オンラインからグラフを入手した。
グラフを見ると、検査陽性者数、入院治療等を要する者、重症者数の3つのグラフでは、8月初め頃を境に、徐々にその数が減ってきているのがよく分かる。
それに比べると、死者数は8月初め頃から、少し増えた以降、増えもせず、減りもせずの状況が続いている。
どうしてそうなるのか不思議に思っていた。死者数は感染した人が死亡するのだから、感染者の数に左右される。そして、その時期は2週間から1ヶ月ほど遅れる傾向にある。私はその遅れが原因だと思っていたのだが、そうではなかったようだ。
元々厚労省の6月18日付の通知で、コロナウイルスに感染した人が、死亡した場合にはその原因がコロナウイルスでなくても、コロナウイルスに寄る死亡者として登録するように指示している。
実は、一部の自治体ではそれ以前に出ていた指示に従わずに、コロナウイルスで死亡したと考えられる場合だけを報告していたところがあり、その後間違いを指摘されて、訂正している。つまり、コロナウイルスによる死亡者数が増えているのだ。
その後は、各都道府県とも6月18日の通知にきちんとしたがって、コロナウイルス患者がどんな病気で死亡しても、コロナウイルスによる死亡として報告されている。
この厚労省の6月18日付の通知は、事務連絡として厚生労働省新型コロナウイする感染症対策本部の名で、「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」という表題で、各都道府県などの衛生主管部(局)に出されている。
この通知は、もっと以前の2月14日に厚生労働省健康局結核感染症課から「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」という表題で出されている事務連絡の補足として出されている。
コロナウイルスで死亡したら連絡してくださいという通知は、厚労省から2月14日に出されており、その内容は全く変わっていない。通知を受け取った側が、勘違いして、コロナウイルスで死んだ人だけを通知している場合があったので、6月に重ねて依頼を出したということのようだ。
どうも、感染症の死亡者というのは、それにかかっている人が死んだ場合には、原因が別のものであっても、コロナウイルスによる死亡者として届けることになっているようだ。これは法律に基づくもので、今回新しく設定されたものではない。
ということで、コロナウイルスの死亡者数というのは、コロナウイルスで死んだ人だけでなく、他の原因で死んでも、コロナウイルスに感染していた場合には、その死亡者数に加えられるわけだ。
最近、熱中症でなくなる人が多いが、コロナウイルスに感染していた人は、熱中症でなくなった人も、コロナウイルスでの死亡者に勘定されている。熱中症だけでなく、この暑さが原因で、コロナウイルスにかかった人が死亡するケースが増えている可能性が高い。
この暑さも天気予報によるとそろそろ峠を越したようなので、熱中症も減ってくると考えられる。それに伴って、コロナウイルスの死亡者数も減ってくると考えられる。ちなみに、本日までのコロナウイルス感染者数は、累計で72,387人、それに対して、熱中症は6月から9月初めまでで、発症者数60,394人である。
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