スウェーデンではコロナウイルスはほとんど収まってきているようだ。そうは言っても日本と同レベルなので、日本のマスコミから言わせると「大変だ大変だ」というのだろうが。
上のグラフは今年のはじめからの百万人あたりの死亡者数のグラフである。対数グラフになっている。
今年の初め頃には、英国(United Kingdom)やイスラエルと同じように高いレベルにあったものがここに来て減ってきている。英國やイスラエルはワクチンを早く接種開始し、高いレベルの割合で摂取を行った。それに対して、スウェーデンはワクチン接種を開始しているが、2国ほど接種率は高くない。
6月末頃から、英国とイスラエルで死者数が増えてきている。これに対してスウェーデンは増えていない。(日本はここ数日は死亡者数が増えているようになっているが、実際のところは増えていないので、なにかデータの取り違えではないかと思っている。)
上のグラフは百万人あたりの感染者数の推移である。このグラフは線形グラフになっている。
スウェーデンは日本と同様ここ数日少し増えている状態だが、英國やイスラエルは増加傾向だ。英国は直近で減少に転じているが。
スウェーデンはコロナウイルスの流行が始まってからずっと、ロックダウンなどの対応を行わず、ゆるい対策を継続している。
この対策は一時うまく行っていると言われたのだが、その後死亡者数が増えて、ヨーロッパの中でも感染が広がっている国と言われたこともあった。コロナウイルス対策の担当医は、当初老人施設などの防疫に問題があったことは認めたが、そのコロナウイルス対策は基本的には変更しなかった。
そのため、ロックダウンを行った国に比較してコロナ対策はうまく行っていないと言われて、失敗したと言われたこともあった。
ところがここに来て、上の死亡者数と感染者数の推移で見るように、確実にそれらが減ってきており、うまく行っているのではないかという結果が出てきている。
悪口を言う人は、死ぬべき人は死んでしまったので、それで死亡者が減ってきたのだという人もいる。しかし、そういうコメントを出している人たちの国は、ロックダウンなどという厳しい規制をかけたにもかかわらず、スウェーデン並みか、それ以下の結果を出している。
このイスラエルや英国の状況を見ると、結局ロックダウンなどを行っても、状況はあまり改善できなかったということだ。そして、ロックダウンを行わなかったスウェーデンでも死亡者数は変わらない。残念なことだが、コロナウイルスによって死亡した人は、この時期にコロナウイルスが流行ったことで、運がなかったということになる。
それに引き換え、日本はヨーロッパの優良国のスウェーデンに比べても、さらにいい状況にあるのに、相変わらず緊急事態宣言などを出して騒ぎまくっている。
結局、コロナウイルスは日本の緊急事態宣言などで、完全に死亡者ゼロにできると考えていたのだが、それができていないということだ。さらに、英國やイスラエルの状況を見ると、ワクチンでも簡単にゼロにはできないということだ。
むしろ、体力のある人達には感染してもらい、集団として感染する人の数を減らしてしまう。それは、集団での感染率を減らすだけでなく、次の新しいウイルスに対す抵抗力もつけることになる。感染すれば死亡する可能性が高い人には、防疫を強化する。スウェーデンのコロナ対策は、日本にとっても意義のある、参考になる対策である。
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