今年の初めに行われた箱根駅伝は、途中から見たのだけれども、大変面白かった。
特に見始めた2区と3区は、印象に残った。後でその動画を見ても、1区から3区が箱根駅伝で重要な区間だったことがよく分かる。
1区では駒大が、予想通り1位で通過した。対抗する青学大は、9位だったが、その差は35秒ということでわずかな差だった。それが2区になると、青学大はその差をさらに縮めて、22秒差になっていた。2区を走った黒田朝日は、7人をごぼう抜きし、区間賞を獲得し、順位も上げて、2位になっていた。
この状況で3区のスタートに入ったわけである。この3区の駒大の走者佐藤圭汰は、1万メートルで27分28秒50のU20日本記録を更新したホープである。その時点では、そのまま駒大が1位をキープして、走るのではないかと考えていた。
しかし佐藤は、青学大の太田蒼生に追いつかれ、その後は並走してデッドヒートとなる。残り約3キロで、太田にスパートをかけられると、最後はついていけなかった。後で話を聞くと佐藤は、早い時期に追いつかれると思っておらず、それが影響して、足が釣ってしまったようだ。そして、佐藤は20キロ以上のレースの経験が、浅いことも影響したと思われる。
青学大の太田を良く知っている人は、分かっていたことなのだが、彼は箱根を2回走っている。98回大会では3区で一人抜いて先頭へ、99回大会では4区で前を捉えて3位から2位へ順位を上げる走りをしている。そういう実力を持った選手だ。
この佐藤と太田のデッドヒートは、抜きつ抜かれつしながら行われ、最後に太田がリードして次の走者にたすきを渡した。その後の4区以降は、青学大が後続の選手の頑張りもあり、ずっと先頭をキープし、総合優勝してしまった。
3区の駒大の佐藤の走りも記録的には悪いものではなく、区間2位の記録だった。しかし、太田はそれ以上で、59分47秒の驚異的なタイム(歴代日本選手最速記録)で区間賞を獲得している。
全区間を見ても、青学大が10時間 41分 25秒(大会記録)なのに対し、駒大は10時間 48分0秒という記録で、昨年(10時間47分11秒)と見劣りしない記録だったのだが。
来年のことを言うのは早すぎるが、来年も駒大と青学大は、今年と同じような順位争いを、するのではないか。その時には、今年の雪辱を駒大も当然考えているだろう。面白いレースを期待したい。
2024年 箱根駅伝 3区の動画
https://www.youtube.com/watch?v=t2hjqgqL5fg
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