2024年1月2日火曜日

「弱い日本」を悲観する人は、世界を知らなすぎる

 本日の東洋経済オンラインに、表題『「弱い日本」を悲観する人は、世界を知らなすぎる』という記事が出ている。以下のところだ。

https://toyokeizai.net/articles/-/723126


内容に関しては、記事を読んでもらうとして、この記事の主旨は日本はダメだ、ダメだという話が多いが、『日本はダメなのではなく、すでに「発展」というレースを圧倒的1位でゴールテープを切ってしまった国なのではないか』というものだ。


私自身もこの記事と似たような考えを持っている。


ここ30年の日本経済の評価について、収入も増えずに全くダメな時代だったという話がまかり通っています。しかし、本当にそうだったのでしょうか?


例えば、米国を見ていると、確かに国民全体の収入は増えています。しかし、物価もそれに見合った割合で増えています。よく言われているマクドナルドのハンバーガーの価格比較がありますが、米国と日本ではこの30年で大きな差が出来てしまいました。米国の物価は日本に比較すると非常に高くなっているのです。


米国での収入は平均としては増えているのかも知れませんが、貧富の差は拡大していると言われています。国民の数%の人が、大きな収入を得ており、残りの90数%の人たちの給与はむしろ減っていると言われています。


この現象は、米国だけにとどまらず、ヨーロッパ各国でも顕著なようです。


翻って、日本はどうだったのでしょうか?たしかに、給与はそれほど上がりませんでした。しかし、物価もつい直近まではほとんど上がりませんでした。日本も貧富の差の拡大は出てきていますが、それほど極端な差はありません。


つまり、日本ではこの30年間、実に安定した経済で過ごしてきたと言えます。


物価も収入も安定している国と、物価も収入もどんどん上がる国とどちらが良いのか?簡単には言えないはずです。


日本経済は良くないと言いますが、本当に良くないのであれば、日本円の評価はもっと下がるはずです。一般的には、銀行に預けるときの利子が多い国の通貨が強いはずで、日本のようにマイナスの利子を続けているのなら、円の価値はどんどん下がるのですが。


しかし、日本円はほとんどこの30年、米国のドルに比較して、下がりませんでした。


昨年中頃から、ドル円が150円を超えるので大変だ大変だと騒いでいたのですが、今はどうでしょうか?まだ、日銀はその通貨政策を変更していないのですが、変更するのではないかという噂が出回っただけで、140円近くまで、すぐに戻してしまいました。それだけ、円は強いということです。これは日本経済の強さを示していると言えます。


経済だけではなく、上にあげた記事のように、日本は世界一安全な国です。殺人などもありますが、世界で比較すると全く比べ物にならないほど少ない件数です。交通の便利さも世界に比べて格段に優れています。こんなに交通網が全国津々浦々まで出来ている国はありません。新幹線が1時間に何本も発着しているところなど、他には全くありません。


教育水準はどうでしょうか?レベルは低くありません。デジタル化は遅れていると言いますが、世界全体から見ると進んでいる方でしょう。GDPもドイツに抜かれたと言いますが、それでも世界第4位です。


日本はこの30年間、世界とは全く違った環境の中で過ごしてきたと言えると思います。本来なら、世界の流れに流されて、国の経済が右往左往するのですが、全くしませんでした。日本にいてはダメなので、他の国以降などという若い人は殆どいません。


以上のように、日本は世界に比べると、経済的二だけでなく、ほとんどすべての面で安定した国であると言えます。


だからといって、それで満足していればいいというわけではないとは思います。国を経済だけでなく、すべての面で、ますます豊かにしていくにはどうすれば良いのか。よく考えて行動しないといけないと思います。



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