2022年1月19日水曜日

コロナウイルスの感染は飛沫による可能性が高い

 コロナウイルスの感染については、どういう経路で感染するかに関して、いろいろの説がある。


小林よりのり氏や武田邦彦氏などもYoutubeなどやその他の雑誌の記事などで、感染経路に関して述べておられる。


ただ、このお二人の説もあまり正しいとは言えないと考えている。私は基本的には空気感染であり、その一つとして飛沫感染もありうるという説である。


小林よしのり氏や武田邦彦氏も、感染症の専門家でないし、私も専門家でないが、従来の事例から判断するのは誰でも可能と考えている。


私はこのブログで一昨年の5月29日に中国の広州での事例を紹介している。今、改めてこの事例を紹介したい。


その事例はNHKの記事でも紹介されている。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200605/k10012458661000.html


また、その記事の中でも紹介されているが、米国CDCのサイトにもともと出ていた記事は以下のところにある。

https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/26/7/20-0764_article


CDCの記事は英文なので、日本語で読みたい方は、Chromeで開いて、画面を右クリックし、出てきたリストの中から、「日本語に翻訳」をクリックすると、日本語表示になるので、それを読んでいただきたい。なお、この元の記事はは広州疾病管理予防センターの論文である。


どちらの記事にも感染したときの状況のレストランの人の配置が描かれている。CDCのほうが詳しいので、その図面(画面右下に表示されている)を以下に掲示する。



図の上の方が、レストランの全体図である。下のほうがそのレストランの一部を拡大して、客が座っていた状況を示している。そして、感染源の人(A1)、および同じテーブルに座っていた人で観戦した人(A2,A3,A4,A5)、風下にあるテーブルに座っていた人で感染した人(B1,B2,B3)、風上に座っていた人で感染した人(C1,C2)を示している。


家族Aは武漢から広州に帰ってきた人たちである。ただ、その中で最初に発症したのは患者A1である。この人は食事をしているとき(昼食時)には発症したという自覚はなく、その日遅くに病院に行っている。ここでわかることは、自覚症状がなくても、発症していることがあり、他の人に感染させるということである。


その後、10日間ほどの間に、家族Bと家族Cの数人が発症した。つまり、家族Bと家族Cの誰か一人は感染し、それを残りの家族に感染させたと考えられる。あるいは、その当日に発症した全員が発症していたのかもしれないが。


家族Bと家族Cはいずれも家族Aと同じ部屋にいる重複期間が1時間ほどあったということである。つまり、この程度の時間で感染は発生するということだ。


また、風向きを考えると、単なる飛沫感染ならば風下だけに感染は広がりそうだが、そうではなく、風上にも感染は広がっている。飛沫が回遊したのか、ウイルスそのものが回遊したのかは定かではない。私は、ウイルスそのものになっても回遊していたはずと考えている。飛沫の状態で長時間浮遊するのはちょっと考えられないので。


感染したのは、家族A,家族B.そして家族Cだけで、レストランの他の場所にいた人たちは感染していない。


私は、これはウイルスが浮遊したとしても、その濃度が他のエリアでは薄くなり、感染する濃度ではなかったと推定する。つまり、ある濃度にウイルスがならないと、感染しにくいということだ。これはこのCDCの報告でも述べられていることだ。


以上がCDCの報告をもとに、私が考えているウイルスの感染経路である。小林よしのり氏や武田邦彦氏の説についてはここで言及しないが、お二人はこの論文を見ていないか、無視されているように思える。感染症の専門家という人たちもこの論文に関してあまり言及してない。不思議な話だ。この論文は2年前に公表されており、もっと重視して良い論文ではないかと思う。


コロナウイルスは発症したという自覚症状が薄い場合にも、感染力があり、それは飛沫で口から飛び出すのだが、飛沫あるいはウイルスそのものを吸い込むと感染する恐れがある。ただし、ウイルスの濃度が少ないと、感染する可能性は低い。


これをベースに考えると、マスクは感染した可能性のある人がつけていると効果は高い。飛沫が飛び出すのを防いでくれるから。飛沫を受ける側も、マスクを付けているとある程度は浮遊している飛沫やウイルスを吸い込むのを防いでくれるので、効果はある。しかし、マスクをしていても程度は下がるが吸い込むので、万全とは言えない。


ウイルスはゴミのように浮遊しているが、どこかに堆積する可能性も高い。それが、風に吹かれたりして舞い上がる可能性もある。あるいは、その堆積しているウイルスを触った人が手などのウイルスを付着させる可能性はある。その手などに付着したウイルスが再び舞い上がって、吸い込むという可能性も考えられる。


飲食店などで固まって食事をすると感染するという説はこの事例から正しい。しかし、同じレストランの部屋にいた人でも、感染しない人たちが多くいたということは、換気をきちんとしておけば、感染の可能性が低いと言える。換気を十分にやるレストランは営業をしてもいいと言えるのではないだろうか。


ウイルスが目に見えれば簡単にわかるのだが、見えないのでなかなか感染経路が判断できないのだろう。微細なウイルスがどの程度空気中にあるか、どの程度テーブルや物などに付着しているかを測定すれば、もう少し感染経路がはっきりすると考える。現在の技術でもこの程度のことは可能だと思うのだが。誰もやらないのが不思議である。どうも、これを感染症の専門家に頼むのは無理だということのようだ。彼らはこういうことには知識がない。むしろ、微細ゴミを取り扱う専門家に頼むのがいいのではないか。



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