2020年5月4日月曜日

日本のコロナウィルス戦略: なぜPCR検査数を増やさないのか

ほんじつ、「なぜ日本でPCR検査数が増えないのか。論点と解決策をわかりやすく整理する」というブログを読んだ。以下のところにある。
https://finders.me/articles.php?id=1902&p=1

私の意見とかなり近いので、興味を持って読んだ。よくまとまっている。

このブログによると、2月下旬から3月上旬頃に、「日本の対策リーダーにはものすごく優秀な人がいるらしい」という話が出ていたらしい。私はその頃から日本のコロナウィルスの死者数や感染者数を他国と比較して、これはすごいことだと感じていた。時期は覚えていないが、このブログでもそういうコメントを残していたと思う。

上にあげたブログでは、「「3月中旬までの成功」と「それ以降の失敗」」と書かれており、3月中旬以降は緊急事態宣言に追い込まれてしまったので、失敗だったと言っている。私は、3月中旬以降も失敗ではなく、ずっとうまくやっていると思っている。それは百万人あたりの死者数で、現在でも世界の中ではトップクラスの数字をはじき出しているからだ。これは既にこのブログでそれを示すデータを出している。本日までのコロナウィルスの感染状況などの表を、ブログの最後に添付しておく。

各国別の百万人あたりの死者数を見ていると、白人系の国、イタリア、スペイン、フランス、などは、死者数が大きく、黄色人種系の国、日本、韓国、中国は死者数が少ない。それも2桁違いの数字で異なっている。これはトランプ大統領の言う、中国陰謀説の理由の一つになるかも知れない。コロナウィルスは白人には被害が大きく、その他の人種には被害が少ない戦略兵器という考え方である。単に想像の領域に過ぎないが。

ここで今までの日本のコロナウィルス対策について考えてみたい。
まず、「なぜPCR検査数が少ないか」だ。これは先に紹介したブログでも説明されているが、PCR検査を多くすると、医療関係者に負担がかかりすぎ、医療崩壊してしまうからだろう。今までの状況は明らかに医療崩壊してしまうのを救っている。

この施策は、3月中旬以降でも基本的な考え方として、徹底されているように思われる。PCR検査数は増えたのだが、その数は殆ど増えていないと言ってもいいほどである。検査に余裕はあるのだが、実際の検査数は1万を超えていない。これは厚労省のホームページで開示されている検査数の推移の表で明らかだ。同ホームページに、「国内における新型コロナウイルスに係るPCR検査の実施状況」という表が掲示されている。

この施策の結果、医療崩壊は起こる起こると言われながら、完全崩壊を起こさず持ちこたえている。緊急事態宣言を出したから、崩壊を起こさなかったんだという意見もあると思う。しかし、この施策の推進者は、もしいるとしたら、緊急事態宣言は避けたいと思っていたのではないか。緊急事態宣言がなくても、日本人の用心深さを喚起すれば、対応できたと。

ただ、こういう施策では現在のような少ない死者数で推移するとは、考えられなかったかも知れない。先日、神戸市民病院でコロナウィルスの抗体を持っている人が3.3%位いるという調査結果を発表した。発表した木原院長のコメントとして、「重症の患者がかなり低く抑えられているというのは、私たちの国はうまくいっていると言えるのかもしれない」そして、「神戸市で4万人が感染していれば死亡率は随分低くなる。評価は変わってくる。」と言われている。(ここでいう死亡率は感染者に対する死亡率)

一人の医者のコメントではあるが、この考えはほとんどの医者のものなのではないか。それは日本のコロナウィルス対策を進める者にとっても、同じではないかと感じるのだが。つまり、予想外にうまく行っているということだが、その本当の理由はよくわかっていない。一つだけ候補として上がったのは、BCGだったが、これもそうだという結論に至っていない。

いずれにせよ、結果良しで、PCR検査を慌てて増やさなくても、それなりの結果が出ているわけである。余談だが、紹介したブログによると、韓国ではPCR検査をよくやっていると言われているが、それでも検査を受けた人の数は全体の1%に過ぎないという。

今後のコロナウィルス対策だが、政府は緊急事態宣言は緩やかに解除していく方向で進めていくはずだ。大阪の吉村知事もそういう方向の発言をしている。一部の商店などではこれ以上耐えられないという悲鳴のような意見が出てきている。それが爆発してしまうと、取り返しのつかないところに行ってしまう。個人に渡る10万円や事業主に渡る百万円単位のお金は大変高額なように思う人もいるかも知れないが、そんな小さな額ではお店は潰れてしまう。店を開けていたパチンコの店主も言っていたが、毎日1千万円単位のお金が入ってこないとやっておられないということだ。




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