2015年5月18日月曜日

老人の老人による老人のための政治

今日のJBPressに『大阪で見えた「老人の老人による老人のための政治」』という表題の記事を読んだ。

今回の大阪都構想の住民投票についての話である。結局、大阪都構想が否決されたのは、老人が反対多数だったからという話である。

この選挙結果では、出口調査の結果で、老人、とくに70歳以上の老人が大きく反対票を投じたために、否決されたと結論づけている。30代、40代の若い人は賛成票が多かったようなので、若い人の意見は老人の意見に潰されてしまったわけだ。出口調査だけの結果ではあるが、ある程度信用できるものだろう。



この老人の意見が有権者の意見として大きな重さを持つというのは、今回の大阪都構想の投票結果だかではない。あらゆる選挙でこれは今後もしばらく続くと考えられる。若い人たちの人口の比べて老人の人口が多いということに起因する。政治家たちは人口の多い年代の人達のグループにいい顔をするような施策を打つのは自然の成り行きである。

今回の投票結果の放送を見ていて、これはダメだなと思ったのは、『反対派が「弱者切り捨て」とか「老人無料パスがなくなる」などとアピール』した結果もあるだろうが、老人たちが「私達はこのままで死ぬまでいたい」という自分のことだけしか考えない、且つ保守的な考えでいることだ。

確かに彼らが長く過ごした高度成長時代であれば、それで良いかもしれない。しかし、いまは時代が違ってきている。このまま放おっておくと、この記事でも言っているように、『大都市の老化が始まり、日本が「大企業病」になり、最後は破産』という事態になりかねない。

我々は自分の子どもや孫のことはいろいろ心配する。しかし、こういう選挙の時には自分のことしか考えない傾向がある。本当は、子や孫の代まで日本が反映するにはどうしたらいいか、それを少しは考えに入れて投票しないとダメなのではないか。

そうでないと、今ある問題はどんどん先送りされ、結局『日本の財政が破綻して、年金の支給が止まる』という事態に陥りかねないのだ。

今回の大阪都構想の結果はともかくとして、今後彼らが政治的な判断を取る場合に、子どもや孫が将来困らない社会を作り出すための変化に積極的に賛成していく考えを持って、行動しないといけないのではないだろうか。

JBPressの記事は以下のところに。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43827

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