海外の邦人救出に自衛隊を派遣するのはどうかという質問に賛成の人が70%だったという記事を読んだ。残念ながらどこが行ったアンケート調査は忘れてしまったのだが。
このアンケート調査の結果は私にとっては意外だった。
心情的に「自衛隊を派遣して、捕らわれている邦人を救出したい」というのは分からないでもないが、現実的にはムリだろうと思っていたので。さらに、自衛隊を派遣したら、捕らわれている人は救えても、それ以上の自衛隊員が犠牲になる可能性があるのだ。
IS(イスラム国)にとらわれている人を救出するとした場合、いろいろな問題が考えられる。まずは、邦人のいる場所を探さないといけないが、どこにいるのかを探すのは容易なことではない。今回、後藤さんがどこにいたかははっきりとは分かっていない。解放のために移動させられていたようだし、もし救出作戦がわかったら、移動させるだろうから、居場所を突き止めるのは難しい。現地の状態を分かっている人もいないし、それらの情報を提供してくれる人も事前に確保しておく必要がある。
更に居場所が分かったとしても、その救出作戦に自衛隊員を派遣する飛行機、ヘリコプターあるいは車、場合によっては戦車、などが必要になるはず。そういったものをいつも紛争のあるところとか、危険地帯においておくというのは更にお金もかかるし、難しいことである。
というように、自衛隊を派遣するにしても、いろいろの問題がある。
そういう問題を解決したとしても、派遣した自衛隊員が死亡する可能性が発生する。さらに、救出ができずに、自衛隊を派遣したために殺害されたということも起きかねない。相手は、邦人をとらえて、近くで自動小銃を構えている状態なのだから、殺害するのは簡単だ。
邦人一人を救うのに、自衛隊員数名が犠牲になるというのでは、何のために自衛隊を派遣したのかわからないことになる。むしろ、今回は救出に至らなかったが、邦人をとらえている相手と交渉を行って、救出を行うことを行った方がいいと思う。
2015年3月19日木曜日
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