SSDやフラッシュメモリ仕様のストレージがますます増えてきているので、マイクロソフトはWindows 10の使用するディスク領域を減らす努力を行っているようだ。3月16日付のブログで「Compact footprint」(コンパクトな使用領域)という表現でその試みを紹介している。
http://blogs.windows.com/bloggingwindows/2015/03/16/how-windows-10-achieves-its-compact-footprint/
パソコンの使用するハードディスクの容量はずっと増え続けているので、今までWindows の使用領域をあまり気にする必要はなかった。しかし、最近はSSDやシステムに組み込まれたフラッシュメモリだけを使用するパソコンやタブレットが出現してきている。これらは通常のハードディスクに比較すると少ない容量のものが多い。フラッシュメモリの価格が高いので、大きな容量のものを用意できないからである。
さらにGoogleが提供するAndroidやChrome OSベースのノートパソコンやタブレットなどに対抗していく必要がマイクロソフトにはある。AndroidやChrome OSの使用領域はWindowsに比較すると格段に少ない。
マイクロソフトが今後デスクトップからタブレットやスマホまでWindows 10だけで対応していくためには、Windows 10の使用領域を減らすのはどうしても必要なことなのだ。
ブログによると、マイクロソフトはこのために2つの対応策を打ち出している。
一つは、ファイルの圧縮で、今まで以上に効率的な圧縮方法を採用して、ファイルの使用領域を減らしている。現在開発中のWindows 10では、このファイル圧縮で、32-bitのWindowsで1.5GB、64-bitのWindowsで2.6GBを稼ぎだしている。Windows Phoneでも同様の圧縮アルゴリズムで効果が出るらしい。
二つ目は、リカバリー方法の変更である。これにより4GBから12GBくらいの容量を削減できるという。スマホには既に新しいリカバリー方法が対応しているので、この改善で効果が出るのはタブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコンということになる。
その結果、32GBのシステムでは、上のグラフのようにWindows使用領域が7.8GBで、残りが空き領域ということになる。
ファイルの圧縮に関しては、それをいつでも行うのではなく、メモリ容量やCPUの能力などを考慮して、それが効果的かどうかを判断して、決定するようにしている。圧縮したものを解凍するにはそれなりの能力が必要で、メモリ容量と、CPU速度によっては、そういう操作をするのが大変というデバイスには適用しないのだ。
システムのバックアップに関しては、Windows 10はリカバリメディアを作成し、OSとインストールされているアプリを初期状態に戻せるようなっている。
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