2020年4月19日日曜日

感染症の専門家岩田健太郎神戸大教授に聞く『新型コロナウクする対策と最新研究」を聞いてのメモ

TBSで4月14日頃にTBSで放送されていた神戸大学教授岩田健太郎氏のインタビューがニコ動に挙げられていた。その内容がコロナウィルス感染対策に有効と考えて、メモを取ってみた。内容に関しては文責は私にある。私の理解度、まとめが良くないので、間違っている部分もあるかも知れない。実際にはこのブログの最後に、動画のリンク先を示しておくので、実際に話を聞いてもらいたい。

緊急事態宣言の効果やタイミング: 宣言の効果はまだ出ていない。10日から14日くらい前の状況が見えているわけだ。(それなら、そろそろ2週間経ったのでこうかがみえてくるはず)宣言を出すタイミングは少し遅かった。特に東京では遅すぎた。緊急事態宣言はロックダウンと同じ意味で行われたと思う。ロックダウンの効果は感染が始まったときには効果がある。その例としては米国カリフォルニア州の例がある。カリフォルニア州では効果があった。

3密について: 日本がやってきたのは、あとから追っかけるという対策である。実際には、過去の事例で対応するよりも、未来に起きることを予見して対策を立てないといけない。感染を防御するには「感染経路」と「人と人との距離」が大切である。3密というと、人はそれ以外は安全という気持ちを持ちがちだ。従って、そいう気持ちを持たれてはいけないので、効果的なメッセージではない。もう初期のフェーズを過ぎているので、今はクラスターを抑えこむことに力を入れるのは効果的ではない。フェーズが変わっているので、緊急事態宣言が出た。クラスター対策ではもう抑え込めない。そういう場合に、「クラスター対策は失敗したのだ」というように、失敗したことを問題にしないで、その失敗を認め、改めてそのフェーズでの対策を立てることが大切である。

PCR検査: PCR検査は、検査したほうが良いか、しないほうが良いか、損得勘定である。PCR検査はクラスターが爆発する状況では必要だが、そうでない場合には検査数を増やす必要ない。状況変化に応じて対応を変えるべきた。

ロックダウン(緊急事態宣言): ロックダウンの目的は感染者数の発生をゼロに抑えることである。ロックダウンはやるやらないではなく、どこまで緩めるかという判断をして進めていく。海外ではそいういう判断で、緩めたり締めたりが、実際に行われている。「終生免疫はつかない」という悲観的な考え方を持って、完全に押さえ込むことを考えないといけない。楽観的な見通しで施策を進めるのは良くない。

マスクの効用: マスクで感染しないというのは意味がない。自分が感染しているという前提条件で、人に感染させないようにするということには役立つかも知れない。ただし、これは仮説である。実際に、マスクの効果は殆どないか、効果が薄い。それよりも、人との距離を取るということが重要で、家にいるというのが一番距離を取ることになる。どうしても外に出る人は、2mの距離をとるということが大切。これが一番効果がある。マスクをしないというよりも、距離を取るというのが重要である。
コンビニなどでレジのところにアクリルやビニールを置くというのはいいアイデアだ。衆知を集めると、今まで考えつかなかったようなアイデアが出てくる。

全国一斉休校: 数学的に効果があったかどうかは既に論文を出している。防止には役立っていなかった。今後は地域の状況によって、一斉休校も意味があるとこともある。

レインコート: 防護服が現場では足りない。深刻なことだ。レインコートが防御に役立つかどうか、検証したことはない。医療スタッフが足りない、疲弊している。ちゃんとした医療用の防護服を用意してもらいたい。レインコートが代用になるかどうかはわからない。

アルコール消毒液の代用: 次亜塩素酸は有効である。実際に使用していた実績もある。単に石鹸と水で洗っても効果がある。ちゃんとした学会とか医院の指針をネットで見て、代用品を探してもらうと良い。手を基準にして消毒するのが良い。コロナウィルスは、手が顔や口を触ることで伝染する。それを防げば良いわけで、手をきちんと消毒するというのは大切である。

子供の公園での運動: 外には子供さんを連れて行かれたほうが良い。家にいるというのは不健康である。子供の年齢にもよるが、小さい子では遊具にベタベタ触るということもあるので、注意したほうが良い。大事なのは集団を作らないこと。公園大丈夫ですよというと、みんなが公園に行ってしまう。そうではなく、人とは違うことをやるというのが良い。大勢人が行っている公園には行かない。できるだけ集団をつくらないようにする。人が違っていることやっていることを認めることが大切だ。

BCG接種: 興味深い治験である。あくまで仮説の一つに過ぎない。効果については、海外で検証を実施しているのでその結果を待ちたい。

日本に米国CDCのようなものは必要か: CDCの独立性が担保されていないといけないが、それが難しい。米国でも担保されていない。政治家に忖度してしまうようなものでないといけないが、そういうのは難しいのではないか。担保されているのなら、CDCは必要である。

収束するのはいつか: 日本では安全と安心という。外国には安全だけで安心はない。安心は根拠に基づかないものだ。いまのままでは、流行が完全に収まるというのはないのではないか。今でもインフルエンザは継続して発生している。これと同じように、コロナウィルスと共存していく世界というのもある。数カ月後には日本では収束するという考えは持っている。しかし、世界的には収束しないと思う。

動画のリンク先は以下のところ。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36679431
(2020年4月14日(火)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~))


0 件のコメント:

コメントを投稿

JR東日本がみどりの窓口削減凍結

 この数年だと思うのだが、JR東のみどりの窓口がぽつりぽつりとなくなっていっていた。 JRの切符は、ネットで切符が予約できるようになったので、日本国内で旅行するときにも、みどりの窓口に行かなくてもすむ。 しかし、みどりの窓口でないとだめなこともある。私の場合だと、大人の休日倶楽部...