これに対して、日本学術会議では軍事と学術をめぐる討議があり、反対が大多数だという。まあ、これは従来からの傾向なのだが。
そもそも日本の軍事費というのはどのくらいなのか?そして、それは他国に比べてどうなのか?
以前から、私は日本の防衛費というのは結構な額で、世界でも10位以内に入ると認識していた。最近は、安倍政権になってから、防衛費は増大しているので順位は上がっているかもしれない。
この防衛費が世界の中でどのくらいの順位なのか。このデータはなかなか入手するのは困難なはずである。国によっては隠れた予算で軍事費を支出しているところがあるかもしれないのだから。
とは言え、このデータを収集しているところがあるのだ。正確さはどうかとして、国際的な軍事研究機関のストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute、SIPRI)がデータベース化している。
そのデータに寄ると、日本は世界で8番目に軍事費が大きい国である。(2015年)
これを、人口一人あたりに直してみると本来の軍事費の順位がはっきりするのではないかと考えて、グラフを作ろうと思ったのだが、ネットで調べてみると既にそれを作って紹介しているサイトがあるのがわかった。「ガベージニュース」というところの「政府支出総額と人口比率…主要国軍事費の推移を別の視点からグラフ化してみる(2016年)(最新)」という表題のページだ。
そのサイトの中にある「軍事費の対人口比額」をいうグラフが上のグラフである。日本は人口比でいうと世界で8番目の軍事費(防衛費)である。
詳細な説明は上にあげたサイトに書かれている。
日本は平和憲法を掲げながら、世界でも10ヵ国に入る軍事大国なのだ。
そのうえで、2017年度の防衛費は予算案で5兆1千億円前後となるようだ。その中の防衛研究助成費が110億円ということだ。
対北朝鮮のミサイル実験や中国の周辺海域の活動などを考えて、予算は強化されている。
しかし、研究助成金が110億円というのは防衛費の割合からいうと非常に少ない予算のような気がする。
従来から学術が軍事に加担するということを懸念して、軍事のための研究というのは、科学者から敬遠されてきたからの結果なのだと思う。
しかし、北朝鮮が日本に向かってミサイルを打ち込んでこないという補償はない。むしろ、打ち込んでくるという可能性は否定できない。少なくともそれに対する防衛のために研究を行い日本にミサイルが落ちてこないようにすることを考えないといけないのではないだろうか?
ミサイルに水爆が搭載されていなくても、ミサイルが原子力発電所に落とされたら、第二の福島が発生する危険がある。
自分の家の隣に暴力団の男が住んでいたら、なんとか対策を考えないといけないと思うのが普通だ。ところが、地球規模でとなりに暴力団よりも恐ろしいことを考える国があるのに、それに対する対策を緊急に考えないといけないと思わない人がいるのは不思議だ。
北朝鮮の拉致に関しても、原子力発電所の事故にしても、そんなことはありえないと言っていた人がいたが、それが発生してしまってからは遅い。対策は緊急に行うべきで、研究費を有効に使ってもらいたいものだ。
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